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 魔術・呪術、神秘学・神秘主義、隠秘学(オカルティズム)秘教(エゾテリスム)等については、それらをどう定義し整理するかはおくとして、これまでのページのほとんどで、少なからぬ比率で跳梁跋扈してきました。「ユダヤ Ⅱ」や「ユダヤ Ⅲ」、「近代など Ⅲ(20世紀~」中の「xvi. 20世紀神秘学の歴史など」のように、ほとんどがそうした類で占められたところもあります。「近代など(20世紀~) Ⅰ」と「近代など(20世紀~) Ⅱ」だけが例外となるのでしょう。ただしそこでも、神学的な発想が根っこにあると見なせなくはない場合もあります。なお錬金術については、下記の文献でもしばしば取りあげられていますが、あわせて「錬金術など」のページもご覧ください。
 ともあれこのページでは、通史的なものを主に拾っておきましょう。まずは教科書といってよい次の2冊;


カート・セリグマン、平田寛訳、『魔法 - その歴史と正体(世界教養全集 20)』、平凡社、1961
原著は
Kurt Seligmann, The History of Magic, 1948
メソポタミア;忘れっぽい神々/占い術/星と数の神秘/バベルの塔//
ペルシア;ゾロアスター/髪と爪の呪術/ハエ魔の追放//
ヘブライ;エホヴァの勇士たち/『聖書』のなかの呪術//
エジプト;スフィンクス/埋葬の呪術/冥府への旅/言葉/イシス//
ギリシア;哲学の衣装をつけた呪術/夢と亡霊と英雄/前兆と神託と占星術/エレウシスの密儀//
グノシス説;至福への道/グノシスの諸派//
ローマ帝国;ローマ皇帝と呪術/新プラトン説/背教者ユリアヌス/異教呪術の没落//
錬金術;錬金術の起源/ヘルメス・トリスメギストス/ヘルメスの術(錬金術)/錬金術の原理と賢者の石/錬金術の容器/錬金術のなぞ/万物融化液/錬金術への初期の攻撃/有名な金属変成/被告人の遺産//
中世;アラビア時代以前の呪術の雑録/アラビア人/中世の呪術師たち/アルベルトゥス・マグヌス/ロジャー・ベーコン//
悪魔;悪の原理/地獄からの助力者/不浄な像//
魔法;魔ものつき/悪魔の宴会/悪魔の分け前/魔女/理想の追求/イギリスの文献に現われた魔女論争//
悪魔の儀式;黒い呪術//
七人の肖像;秘術師/ピコ・デラ・ミランドラ/トリテミウス/アグリッパ・フォン・ネッテスハイム/パラケルスス/ノストラダムス/ギヨーム・ポステル/ジャムバッティスタ・デラ・ポルタ//
カバラ;キリスト教的カバラ主義とユダヤ人/『聖書』の秘密/文字の呪術/『創造の書』//
魔術;ふしぎな洞窟/占星術/ほくろ占い/観額術/人相術/手相術//
改革者たち;バラ十字会員/ヴァレンティン・アンドレーエ/秘密団体/古典的な理想//
十八世紀;理性に対する反逆/吸血鬼/仮面をはがされた呪術/フリーメーソンの集会/サン・ジェルマン伯爵//
エピローグ;むすびなど、
482ページ。


荒俣宏編、『世界神秘学事典』、平河出版社、1981
序 いまなぜ神秘学か -新たな統合文化を求めて(高橋巖)/はじめに(荒俣宏)//
オブジェ編;モノになる 前のモノ - 第1物質のこと/物質はなかった/3次元の不思議な風景 - 立体/時間 - 順にお繰り合わせ願います/星と人間は兄弟だった - 宇宙の一部としての人間像/火 - 4大の王者は天上に燃えさかる/沈黙する芸術 - 鉱物と結晶の美学/有機物は片輪だった/植物 - 表面積の哲学(シャルダンの理論)/大宇宙と小宇宙 - 動物の本質/生命の螺旋 - 生きている〈かたち〉の謎/意識の発生 - ぼくらは祖先の夢を見る/進化の調和/両性・対性・無性 - 螺旋環状する性/やわらかい機械 - 肉体は宇宙だ/思考の右と左/神の言葉のつくり方 - 言語の成立/建築の宇宙学 - シャルトル大聖堂の場合/色彩 - その生理的世界/モナドに始まる - ピュタゴラス学派/翁童学と彼岸感覚//
西洋古代編;すべてはエジプトに始まる - 秘儀の発生/古代秘儀の系譜 1 - エレウシスとオルペウス/古代秘儀の系譜 2 - バッコスとディオニュソス/ザイスの学徒 - イシスの秘儀/ケルトの神秘的世界/バビロニア-星を占う人々/ピュタゴラスまでの哲学者/ピュタゴラス的神秘/数学と神界/記憶の聖なる秘儀 - ピュタゴラス派/初期ギリシャの哲学/ソクラテスの出現/感覚への挑戦/プラトンの神秘的愛/アリストテレスの罪 - 論理学の成立/二元論の恐怖 - ゾロアスター教/不滅太陽神の讃歌 - ミトラ密儀/ユダヤ教 1 - その初期の謎めいた動き/ユダヤ教 2 - タルムードの時代へ/マニの教え - 悪をこの世に呼び出す人/錬金術の発生/キリスト教の成立/神秘的象徴の世界 - 動物/密儀宗教から宇宙生成哲学へ - 新プラトン主義/新プラトン主義とグノーシス主義/グノーシスの宇宙観と人間観/グノーシスと東方教会//
西洋中世編;最初の光 - 西欧世界の離陸とジェルベール/予言者ヨアキムの意味/神秘学の家父長 - フィオレのヨアキム/東方との再会 - 十字軍と聖堂騎士団/子供十字軍の意味/ライン河畔の神秘家 - M.エックハルト/自由心霊派の千年王国 - 女と性の立場から/正統のために - 異端審問の嵐/神秘主義よ、武装せよ! - 異端カタリ派/権力による反駁 - 異端審問/死の舞踏と「価値真空」/イスラムとアリストテレスの到来/イスラムの創始 - 東方の新宗教/イスラム神学と、その神秘的解釈法/舞踏 - イスラムの秘儀/山の長老たち - イスマーイール派の恐怖/最初のルネッサンス的魔人/〈オリエンタリスト〉について/発音を許されない神の名/天使論の神学的意味/悪魔とは?/カバラ - 秘中の秘/カバラという名の伝統/ゾハールの世界/点と多の問題 - ゾハールの奥義/啓示としての聖書/ゲマトリアと数理神秘学/言葉が物質を生むこと - ルルス的理想/記憶術から見た〈ルルスの術〉/結合術の勝利 - R.ルルス/結合術 - ルルスからキルヒャーへ/余りに伝統的な錬金術師 - N.フラメル//
西洋ルネッサンス編;無限を語る枢機卿 - N.クザーヌス/公然たる混交主義 - ピコ・デラ・ミランドラ/プラトンの神秘的再生 - M.フィチーノ/イタリア・アリストテレス主義唯物論 - P.ポンポナッツィ/北方の近代人 - C.アグリッパ/カバラ学と錬金術の結合 - 神秘学の発展/焚刑に散った無限宇宙への炎の使者 - G.ブルーノ/不滅の単子に自然の最小を視る/宇宙と人間との鏡像関係 - パラケルスス/キリスト教神秘主義の発展 - カルメル会/十字架の聖ヨハネ/心霊修業 - カトリック最後の狂熱/予言としての世界史 - ノストラダムス/西洋にとっての中国/古代の神字を解読した男 - A.キルヒャー/不死者キルヒャー/東西の交点・キルヒャー/神秘の詩の偉大なる翻訳者 - ベーメ/無底の闇の中に輝く神の眼の光源/千年王国を求めて - 宗教改革左派/普遍概念 - 目に見えない世界についての真相/裏返った月 - コペルニクスとガリレイ/ベーコンの場合 - あるいは数学よりも実験の道を!/デカルトの場合 - あるいいは論理学よりも数学を!/魔術と科学の交換方程式 - F.ベーコン/権威と迷信への戦い - ルネッサンス人文主義/数学と魔術の間 - ジョン・ディー/ジョン・ディーのモナド論 1 - 序論/ジョン・ディーのモナド論 2 - 理論/ジョン・ディーのモナド論 3 - 占星学/ジョン・ディーのモナド論 4 - 反射光学/ジョン・ディーのモナド論 5 - 結実/宇宙の和声 - ケプラーの太陽中心説/シェイクスピアの宇宙方程式/幾何学としての文学/〈5〉の世界のモデル/建築としての定型詩/ニュートンの魔力/〈調和〉(ハルモニア)の世界像/薔薇十字の兄弟愛 - アンドレーエとコメニウス/薔薇十字思想の展開とその神話/科学の殿堂と神秘学/記憶術から数学へ/薔薇十字的啓蒙/兄弟たちの肖像 - クエーカー/なぜ時計が必要なのか? - 時と光の神秘/暗号学左派/暗号学左派の結末/ライプニッツは世界を統合する/世界言語と宇宙意識/彼らは気が狂っている - スウィフトの批判/汎神論の完成 - スピノザ/盲人書簡と悪口雑言 - フランス百科全書派/霊視の詩学 - ウィリアム・ブレイク/スエデンボルイの神秘主義/鏡からランプへ - ロマン主義の展開//
西洋近代編;エーテルとは何か?/磁気の神秘論を排す/仮想物質のゆくえ - フロギストンとカロリック/宇宙創生論へのアプローチ 1 - デカルト/宇宙創生論へのアプローチ 2 - スエデンボルイ/宇宙創生論へのアプローチ 3 - ビュフォン/宇宙創生論へのアプローチ 4 - カント/地球史の連続性について/存在のための大ジグソー・パズル/初めに地球ありき - 地質学的問題/人工生物と遺伝学 - モーペルチュイの出現/シャルル・ボネの「親が先」説/ビュフォンの登場/ラマルクの哲学的生物学/生命の起源 1 - 地質学/生命の起源 2 - リンネとエラズマス/反進化論の偉大なる幻想/真実の幻視 - ラマルクの思弁生物学/卵の地球が見た夢/ゲーテの自然学/1本のしわに宇宙をのぞく - 人相学の世界/心の治療を発見した男 - メスメル/夢みる人の博物誌 - ドイツ神秘生物学/オーケンの神秘的分類学/夢みる結晶 - 反進化論文学/生命は自然発生せず!/コントの人類教/地球の性生活のために - フーリエ理論/死後はいかに?/心霊学から超心理学へ/精神と物質は分離せず - 感覚論の熱い系譜/反神秘学としてのマルクス学派/自然は人間以前に存在していたか?/第3の衝撃 - フロイト理論/人間はリズムだ - フリーズとフロイト/『金枝篇』 - 民族学的アプローチ/認識の限界にいどむ - E.ヘッケル/ヘッケルの一元論とその立場/場の物質論 1/場の物質論 2 - ホワイトヘッドの思想//
世紀末と西洋現代;フリーメーソンの近代化/世界制覇と神秘革命 - イルミナティ/カリオストロの時代/サン・マルタンの神秘的後衛/レヴィとフランス・オカルティズム/高等魔術の教義と儀式/夢みる人々の宴 - 文学の神秘主義/ロシアの神秘主義/現代オカルティズムの黎明 - 神智学/神智学運動略史/神智学の鍵『シークレット・ドクトリン』/カルマ - 神智学のキーワード/近代フリーメーソンから〈黄金の夜明け〉へ/ラスプーチン - その真実の歴史劇/〈黄金の夜明け〉 - その創立の謎/3人の創立者たちと初期の歴史/〈ルビーの薔薇と金の十字架〉/内紛の時代へ/パリのメイザーズ/反乱 - 1900年前後/内紛-醜聞-分裂/〈暁の星〉団の成立と活動/A∴O∴とメイザーズ/アレスタ・クローリーとA∴A∴/黙示録の野獣 - クローリ-/魔術 - その理論と実践/ダイアン・フォーチュンと〈内光協会〉/イスラエル・リガルディー/現代の動向 - O∴C∴S/〈黄金の夜明け〉団の教義と儀式/〈黄金の夜明け〉の魔術/〈黄金の夜明け〉の内部構造 1/〈黄金の夜明け〉の内部構造 2/〈黄金の夜明け〉の文献と儀式/タロット・カードにみる〈黄金の夜明け〉の歴史/東方聖堂騎士団/月の満ち欠けと人間の意志の体系化 - イエイツ/車輪の吟味 - 『幻想録』からの抜粋/人智学の世界/シュタイナーとダウン症候群 1/シュタイナーとダウン症候群 2/ルドルフ・シュタイナーという人物/シュタイナーの宇宙論/グルジェフの出現/『奇蹟を求めて』の意味/グルジェフの〈自己〉心理学/西欧の秘教的〈スクール〉/グルジェフ主義の今日/今世紀の魔術研究者たち/オルゴンの発見 - ライヒ/シャンバラの奇蹟/東と西を結ぶ神秘家リョーリフ/ハイデガーと神秘主義/20世紀の薔薇十字/ナチス神秘主義/近代占星術の勃興 - ドイツの場合/重力と恩寵 - シモーヌ・ヴェイユ/神秘のユング - フロイトとの訣別を探る/ショーレム/復興期のオカルト小説//
現代ポップ・オカルティズム;LSDカルト/カリフォルニアの〈悪〉/〈悪〉のスタイリストたち/LSD人体実験/アラン・ワッツと西洋禅/頭蓋骨穿孔法/ポップ宗教の絶対性/SF作家のつくったカルト/サイエントロジーについて/マハラジの教え/現代の人工言語派/農業のカルト的段階 - フィンホーン//
東洋編;古代インド神秘思想 - ヴェーダとウパニシャッド/古代インドとその神事/0(ゼロ) - 無の形式論理/霊我と無我の緊張の行方 - 存在と言葉の形而上学/自由思想家の知的遍歴/インド的スコラ学の展開/アビダルマとは何か?/中観 - 仏教の神秘主義はここから生まれた/唯識 - 現実は一つの夢だ/プルシャ(宇宙原人)はカーストの祖/弥勒は本当に来るのか?/我々が仏を蔵している - 如来蔵思想/密教史の4区分/宇宙の根本を成すのは光 - 大日如来/チベットの死者の書/中国での仏教の流れ/危機の時代と仏教/仏単子(ブッダ・モナス)の事事無礙世界/法華経の三位一体/中国固有の宇宙観 - タオ/中国錬金術 - 仙人の世界/神秘学の隠匿 - 儒家の系譜/すべてはタオから生ず - 無相道世界観/易とは何か?/朝鮮半島のシャーマニズムとキリスト教//
日本編神と人の交わり - 日本神秘主義/日本文学の神秘的起源/日本の霊学 - 神道神秘学の系譜/神道の時間論/祭儀と神話との共生回路 - 天皇神秘学/ウツ(空)なるナカマ(中間)は結集の点/恋の秘儀 - 魂恋ひのコスモスと立川流男女交会の秘術/空間は生きている - 家・村・都・方位のシンボリズム/新しい神秘 - 密教の日本的展開/大乗と小乗 - その仏教的意味/空界の言語哲学/空なる大日海に遊ぶ - 空海/声字実相の世界/秘密真言の宇宙 - 大日真言から阿弥陀真言九字/曼荼羅の諸相/日本仏教の母胎 - 東密と台密の隙間/世界の聞き方 - 親鸞と道元の聞信の行/神道の奇妙な成立過程/神道の極致 - 元本宗源/神道における〈3〉の意味/大元宮に神道曼荼羅を観想した中世の怪人 - 吉田兼倶/自性マンダラから神道マンダラへ 1 - 動くマンダラ/自性マンダラから神道マンダラへ 2 - ウツ(空)への参入図/神道思想の展開 - 習合は存在過程の姿/修験道 - ヤマをめぐりて神仏と合い成る/朱子学の上陸と古学復興/秋成狂乱 - 宣長と秋成の闘い/象徴的言語論 - 富士谷御杖/驚くべき発見 - 安藤昌益 1/自然真営道の内容 - 安藤昌益 2/日本的狂気の源流について/古道 - 篤胤の世界 1/宇宙 - 篤胤の世界 2/『仙境異聞』とその後/神代文字にみる狂気の流れ/偽史とは何か?/言霊の神国 - 鈴木重胤/音と沈黙の神秘的連関 - 真の沈黙とは何か/神々の新しい誕生 - 近世新宗教/出口王仁三郎の偉大なる闘争/鞍馬山に天降りつく魔王尊の霊波 - 鞍馬弘教/月と蛇の秘祭 - ウエサク祭と竹伐り会/近代言霊学 - 大石凝言語学と本田霊学/近代日本における霊的衝動/神智学、日本に渡る/無双原理とは何か 1 - 易/無双原理とは何か 2 - 総合化/二種の言語観 1-ピュセイ説とツェイ説/二種の言語観 2 - 関係は実体に戻る/星となった宇宙鳥(よだか) - 宮沢賢治とその飛翔/ウツクシキ(美=空奇気)霊視の瞬間 - 梶井基次郎)など、
576ページ。


 →こちらで名が挙がりました:「日本」の頁の「iv. 神仏習合、中世神話など
編者による→こちら(本頁下掲の『99万年の叡智』、1985)、
 そちら(『エジプト大遺跡』、1990/「エジプト」の頁の「おまけ」)、
 あちら(『本朝幻想文學縁起』、1985/「日本」の頁の「i. 概説、通史など」)、
 あちらの2(『陰陽師』、2002/同、「iii. 陰陽道、修験道など」)、
 ここ(『平田篤胤が解く 稲生物怪録』、2003/「日本 Ⅱ」の頁の「vii. 国学など」)、
 ここの2(『帝都物語』、1987~89/同、「おまけ」)、
 そこ(『バロック科学の驚異』、1991/「バロックなど(17世紀)」の頁の「キルヒャー」の項)、
 あそこ(『神聖自然学』、1990/「ロココ、啓蒙思想など(18世紀)」の頁の「ショイヒツァー」の項、
 こなた(『パラノイア創造史』、1985/「ロマン主義、近代など(18世紀末~19世紀)」の頁の「xiii. ロマン主義、象徴主義の周辺など」)、
 そなた(『理科系の文化誌』、1981/「近代など(20世紀~) Ⅳ」の頁の「xvii. ブックガイド、通史など」)、
 そなたの2(「文化現象としてのラヴクラフト」、1975/同、「xix. ラヴクラフトとクトゥルー神話など」)、
 あなた(紀田順一郎編『出口なき迷宮 反近代のロマン〈ゴシック〉』、1975/「怪奇城の外濠」の頁の「v. ゴシック・ロマンス、その他」)、
 こっち(『ヨーロッパ・ホラー紀行ガイド』、1996/「怪奇城の外濠 Ⅱ」の頁の「いろいろなど(2)」)、
 そっち(『12 怪物誌 ファンタスティック12』、1991/「ドラゴン、雲形、魚の骨 ー 怪奇城の意匠より」の頁)
など参照

………………………

 次に歴史的な意味で;

アルフレッド・モーリー、有田忠郎・浜文敏訳、『魔術と占星術 ヘルメス叢書 7』、白水社、1978
原著は Alfred Maury, La magie et l'astrologie, 1860/1970
序文//
第1部;未開人の魔術/カルデア人、ペルシア人、エジプト人の魔術と占星術/ギリシア人の魔術と占星術/ローマとローマ帝国における魔術/新プラトン学派における魔術/魔術および占星術に対するキリスト教の戦い/中世における魔術と占星術/東洋の魔術/ルネサンスより現代に至る魔術と占星術//
第2部;序説/古代および中世における占いの手段としての夢の使用に関する概要/精神・神経の疾患に賦与された悪魔的な原因/魔術的現象の生ずる過程における想像力の影響 魔法使いに比較される神秘主義者/催眠剤および麻酔剤の使用によって惹起される現象-感性と知性の喪失-催眠術と夢遊症 結論//
解説-モーリー、フロイト、ブルトンなど、
312ページ。

 『ヘルメス叢書』については→こちらを参照:「錬金術など」の頁


酒井潔、『悪魔学大全』、桃源社、1974
淫魔/黒弥撒/Sabbat(悪魔の夜宴)/魔術に対する処刑//
奢覇都 黒弥撒 淫鬼魔/降霊魔術/妖幻夜譚/天狗雑考/草木 動物 金石の魔法/護符呪法/占星術/聖天秘話/錬金術//
論稿集;沙翁劇に現われた魔薬毒薬の研究/人造人間第1世ドロズの自働人形/ラヴァル元帥嬰児の血を持って淫惨なる悪魔の弥撒を修する事/南方先生訪問記//
解説(澁澤龍彦)/解題(八木昇)/夫・酒井潔を語る(談:酒井つね)など、
318ページ。

 『愛の魔術』(1929)第6部、『降霊魔術』(1931)、および個人雑誌『談奇』掲載の4篇(いずれも1930)を収録


酒井潔、『愛の魔術』、桃源社、1978
花言葉/愛に関する夢/宝石の魔術/恋の秘法/美容法/愛の占術/呪詛/護符/妖術//
解説(澁澤龍彦)など、264ページ。

 『愛の魔術』(1929)の「第1部から第4部までを、新たな目次構成に組み変えたもの」(p.260)


澁澤龍彦、『黒魔術の手帖』(1961)、『澁澤龍彦集成 Ⅰ』、桃源社、1970、pp.1-121
ヤコブスの豚/カバラ的宇宙/薔薇十字の象徴/夜行妖鬼篇/古代カルタの謎/サバト幻景/黒ミサ玄義/自然魔法もろもろ/星位と予言/ホムンクルス誕生/蠟人形の呪い/ジル・ド・レエ候の肖像 聖女と青髯男爵、水銀伝説の城、地獄譜、幼児殺戮者

  同、  『秘密結社の手帖』(1966)、同上、pp.217-346
秘密結社の輪郭/原始民族の結社とその名残り/古代における密儀宗教/グノーシス派の流れ/薔薇十字団/フリー・メーソン/さまざまな政治的秘密結社/クー・クラックス・クランその他/犯罪的結社その他/悪魔礼拝と魔術のサークル/アジアの秘密結社/イスラム教の秘密結社

 なお同書は他に『毒薬の手帖』(1963)を収録
 澁澤龍彦については→こちらを参照:「通史、事典など」の頁の「おまけ

W.R.イング、磯田信夫・中川景輝訳、『キリスト教神秘主義』、牧神社、1976
原著は William Ralph Ing, Christian Mysticism, 1899/1925
邦訳は1929年刊本の復刻
神秘主義の一般的特質/聖書に於ける神秘的要素/基督教プラトン主義と思索的神秘主義 東方に於ける/基督教プラトン主義と思索的神秘主義 西方に於ける/實際的信仰的神秘主義/實際的信仰的神秘主義(承前)/自然神秘主義と象徴主義/自然神秘主義と象徴主義(承前)など、
342ページ。


W.ジェイムズ、『宗教的経験の諸相』、1969/1970

E.M.Butler, Ritual Magic, Cambridge University Press, Cambridge, etc., 1949/1971/1979
『儀礼魔術』
緒言//
キリスト教以前の儀礼と祭儀 古代の魔術テクスト;アッカドの銘文/ギリシア=エジプト魔術パピルス//
  魔術の詩的記録//
  魔術におけるユダヤ的要素;『ソロモンの遺言』/カバラー//
中世および近世の儀礼と祭儀 ソロモン関連群;『小さな鍵』/『グリモワール』/「ホノリウス」//
  「ソロモン」の弟子たち;オルレアンの青髯/ある非国教徒/
The Nigromant of NorciaThe Sieur de Seingalt/「ホノリウス」の追随者たち//
  ファウスト派;『自然魔術と非自然魔術』/マイナーなファウスト的儀礼//
  ファウスト的達人たち;黄泉降下/カイン高挙//
  イギリスにおける術;スコット/反スコット/『マグス』//
  術の解説者たち;魔術水晶/妖精族/ロンドンにおけるテュアナのアポロニオス//
結論 悪魔主義の神話など、
340ページ。

………………………

コリン・ウィルソン、中村保男訳、『オカルト』(上下)、新潮社、1973
原著は Colin Wilson, The Occult, 1970
上巻 序論//
  通観;魔術-未来の科学/月の暗い側/「オカルティスト」としての詩人//
  魔術の歴史;人間の進化/原始人の魔術/熟達者と入門者/カバリストの世界/熟達者と贋者など、
316ページ。
下巻 魔術の歴史(続);熟達者と贋者/19世紀の魔術とロマンティシズム/獣そのもの/二人のロシア魔術者//
  人間の潜在能力;魔女術と狼変身術/霊の領域/瞥見など、
334ページ。


 →こちらで触れました:J.W.ダンの時間論にちなんで/「近代など(20世紀~) Ⅲ」の頁の「ダン」の項

 さかのぼって;

コリン・ウィルソン、福田恆存・中村保男訳、『アウトサイダー』、紀伊國屋書店、1957
原著は Colin Wilson, The Outsider, 1956
盲人の國/無價値の世界/ロマン主義的アウトサイダー/制御への試み/苦痛の閾/自我の本體/大いなる綜合/幻を見るアウトサイダー/回路からの脱出など、
340ページ。


コリン・ウィルソン、中村保男訳、『宗教とアウトサイダー』(上下)(河出文庫 ウ2-4/5)、河出書房新社、1992
原著は Colin Wilson, Religion and the Rebel, 1957
上巻 第1部;自伝/想像力の解剖 - リルケとランボー/「アウトサイダー」と歴史 - シュペングラーとトインビー//
  第2部;序論 キリスト教の成立/ヤーコプ・ベーメなど、
302ページ。

下巻 第2部(続);ニコラス・フェラ/ブレーズ・パスカル/エマーヌエル・スウェデンボリ/ウィリアム・ロー/ジョン・ヘンリー・ニューマン/セーレン・キルケゴール/バーナード・ショー/ヴィトゲンシュタインとホワイトヘッドなど、
292ページ。

 『続アウトサイダー』(1958)および『宗教と反抗人』(1965)の文庫化


コリン・ウィルソン、中村保男訳、『夢みる力 - 文学と想像力』(河出文庫 ウ2-10)、河出書房新社、1994
原著は Colin Wilson, The Strength to Dream. Literature and the Imagination, 1962
 1968年刊本の文庫化
序論 文学の危機/合理性への挑戦/リアリズムについて/完全なるペシミズムについて/科学のヴィジョン/闇の力/性と想像力/両極性の必要//
付録;実存批評とオルダス・ハックスレーの作品/カザンザキス/デュレンマット - 実存主義の系譜につらなる者など、
444ページ。


 クトゥルー神話と関わるきっかけになったという意味で、局所的に有名な本。ラヴクラフトについて論じているのは「第1章 合理性への挑戦」の冒頭(pp.33-44)および「第4章 科学のヴィジョン」中の「ラヴクラフト再訪」(pp.200-204)。

コリン・ウィルスン、大瀧啓裕訳、『SFと神秘主義』(サンリオ文庫 A 9a)、サンリオ、1985
実存主義としてのサイエンス・フィクション(1978)/タイム・スリップ(1979)/ブリューソフと炎の天使(1975)/ラヴクラフトと『ネクロノミコン』(1978)/ヘッセ、ライヒ、ボルヘス(1974)/詩と神秘主義(1969)//
霊的進化の視座(大瀧啓裕)など、
452ページ。


 「ラヴクラフトと『ネクロノミコン』」はジョージ・ヘイ編、『魔道書ネクロノミコン[完全版]』、2007、正篇の序文。また続篇の序文も執筆。

 同じ著者による→こちら(『現代の魔術師 ー クロウリー伝』、1988/「近代など(20世紀~) Ⅲ」の頁の「クロウリー」の項)や、
 そちら(『ルドルフ・シュタイナー』、1986/同、「xi. シュタイナーの人智学など」)、
 あちら(『ウスペンスキー』、1995/同、「ウスペンスキー」の項)に、
 またこなた(クトゥルー神話作品/「近代など(20世紀~) Ⅳ」の頁の「xix. ラヴクラフトとクトゥルー神話など」)参照

………………………

『ユリイカ』、vol.6 no.9、1974.7 臨時増刊:「総特集 オカルティズム」
ヴァンセンヌ離宮で行はれた「死人の首占ひ」の話(渡辺一夫)/サラマンドラよ、然えよ(澁澤龍彦)/オカルトの意味(吉田光邦)/ホロスコープとコスモス(中山茂)/記憶劇場(マクルーハン)/鉱物の夢と種子の秘儀(有田忠郎)/黙示文学とグノーシス主義 オカルティズムの古代的表現によせて(荒井献)/消えた梯子 イェイツ覚書Ⅰ(出淵博)/謎を映す鏡(ボルヘス→こちらを参照:「近代など(20世紀~) Ⅳ」の頁の「ボルヘス」の項)/図版:神秘世界への誘惑/鉱物の花嫁(種村季弘→そちらに収録:「原初の巨人、、原初の獣、龍とドラゴンその他」の頁)/古典的浪漫主義者の肖像(池内紀)/「砂男」の神秘(高橋たか子)/演劇とオカルティスム(利光哲夫)/なぜオキュルチスムは可能であったか 中世の場合(新倉俊一)/ランボーとむかしの饗宴の鍵(渋沢孝輔)/カフカの神秘体験(谷口茂)/隠秘思想の誘惑 ジェラール・ド・ネルヴァルの場合(稲生永)/バルザックの神秘思想(西岡範明)/ブレイクの秘教神話(土岐恒二)/錬金術と裸の詩人たち(河村錠一郎)/パラケルスス(ホルムヤード)/ロレンスと再生の隠秘主義(オカルティズム) 「逃げた雄鶏」試論(橋本槇矩)/鏡花文学における超自然志向(笠原伸夫)/日本オカルティズム?(由良君美)/密儀としての詩 たとえば入沢康夫の場合(星野徹)/オカルトとしての三島文学(田中美代子)/易と中国精神 英訳『易経』の刊行に寄せて(ユング)など、
294ページ。


リュック・ブノワ、『秘儀伝授 - エゾテリスムの世界 -』、1976

『牧神』、no.7、1976.11、pp.12-155:「特集 神秘主義について」
神秘主義の今日と明日(司会:久野昭、寺山修司、笠井叡、松田修)/「血はまったく特製のジュースだ」(シュタイナー)/スエデンボルグの宗教思想の一端について - とくにその宇宙創造論における生命と物質との起原について -(柳瀬芳意)/タントリズム瞥見-サンヴァラの儀礼と教義(津田真一→こちらに収録:「仏教 Ⅱ」の頁の「v. 仏身論、密教など」)/高橋巖『神秘学序説』 現代の聖杯を求めて(三光長治)/ベーメ『黎明』+南原実『ヤコブ・ベーメ 開けゆく次元』 開かれた地平へ(稲生永)/ユイスマンスの神秘学(田辺貞之助)/〈象徴〉としての神秘主義(山下武)/バラ十字会とカバラの図像学(吉村正和)/ヤコブ・ベーメと17世紀の英国(D.ハースト)/球体マンダラ(南原実)

『地球ロマン』、復刊4号、1977.3:「総特集 秘教外伝」
百年前のドイツ神智学(ルドルフ・シュタイナー)/訳者あとがき(高橋巖)/途上の光 - 学ぶことを望むすべての者のための人生の諸規則と東洋の知恵 -(マーベル・コリンズ)/聖=心臓と聖杯伝説(ルネ・ゲノン)/ルネ・ゲノン研究ノート - 解説にかえて -(有田忠郎)/イェイツと、ブラヴァツキー夫人の神智学(H.R.バッカン)/グルジェフと「三つの限定の原理」(笠井叡)/動物磁気説と催眠現象(富山太佳夫)/記憶の聖なる秘儀 - あるいは「知識の秘密結社」(荒俣宏)/ヒットラーと北方の神々(四方田犬彦)/
近代日本の霊的衝動(武邑光裕)/付・近代日本霊学参考文献/我が竜王会の歩み(田中恵美子)/
注目すべき人々との出会い(Ⅳ)(G.I.グルジェフ、高橋もと夫訳)//
資料;霊智学運動の歴史と事実(ジョセフ・H.フッセル)/解説・霊智学運動史(武邑光裕)/
「近代神秘学」主要参考文献
 他に連載;
戸来村キリスト伝説と竹内文献の謎(Ⅳ)(有賀龍太)など、
230ページ。


 →こちらで名が挙がりました:「日本」の頁の「iv. 神仏習合、中世神話など」中の伊藤聡『神道の形成と中世神話』(2016)のところ

『理想』、no.535、1977.12、pp.33-177:「特集 神秘主義」
神秘主義 - 七つの柱(宮坂宥勝・大沼忠弘)/エジプト人の密儀について(イアムブリコス)/マタイ伝5章3節による説教(マイスター・エックハルト)/集会の書24章30節による説教(同)非他者の意義についてのテーゼ(ニコラウス・クザーヌス)/タントラ仏教に於けるヨーガの論理(津田真一)/生命の樹と数の位階 - カバラの世界(雄実龍徳)/数の力-ルネサンス建築の一側面(鈴木博之)

フランシス・キング、澁澤龍彦訳、『魔術 - もう一つのヨーロッパ精神史 イメージの博物誌 4』、平凡社、1978
原著は Francis King, Magic. The Western Tradition, 1975
天地の間に/西欧の魔術の起源/降神術(テウルギア)/長い夜/魔法書/魔術学者/ロマン主義の復活/薔薇戦争/綜合したひとびと/黙示録の獣/今日の魔術//
図版//
資料図版とその解説;魔法書『ソロモンの鍵』/魔法書 道具と図形/魔法書『聖なる魔術』/天使と超人/カバラ 生命の樹/カバラ 人間は小宇宙である/薔薇十字/薔薇十字とメーソン/妖術使/タロッコ/エリファス・レヴィ/デカダンス/「黄金の夜明け」/オースティン・スペア/『掟の書』/テレーム/道士クロウリー/アレスター・クロウリーとケネス・アンガーなど、
128ページ。


 →こちらでも触れました:「ギュスターヴ・モロー研究序説」(1985) [14]の頁の「追補」(2018/12/20)
 『イメージの博物誌』シリーズについて→こちらを参照:「図像、図形、色彩、音楽、建築など」の頁の「i. 図像など


『理想』、no.565、1980.6、pp.2-107:「特集 神秘主義」
神秘主義の根本構造 「イスラーム哲学の原点」をめぐって(井筒俊彦・上田閑照・大沼忠弘)/聖書解釈学と説教 - エックハルトの「三部作への全般的序文」をめぐって(川崎幸夫)/神秘と幻想 - フランス・ロマン派の場合(稲生永)/ベーメとサン-マルタンにおける神秘思想(中井章子)/ルルスの神秘思想 - 神・人間・世界(野村銑一)/ヨーガの神秘思想(本多恵)

マンリー・P・ホール、大沼忠弘・山田耕士・吉村正和訳、『古代の密儀 象徴哲学体系 Ⅰ』、人文書院、1980
原著は Manly P. Hall, The Secret Teaching of All Ages. An Encyclopedic Outline Of Masonic, Hermetic, Cabbalistic and Rosicrician Symbolical Philosophy, 1928/1973 で、訳は4分冊中の第1巻
序論/古代密儀と秘密結社-近代フリーメーソンの象徴体系に及ぼした影響/古代密儀と秘密結社 第2部/古代密儀と秘密結社 第3部/アトランティスと古代の神々/トート・ヘルメス・トリスメギストスの生涯と作品/ピラミッドの密儀参入/イシス、世界の乙女/太陽、普遍的な神/ゾディアックと12宮/イシスのベンバイン表/古代の7不思議など、
322ページ。


  同、  『秘密の博物誌 象徴哲学体系 Ⅱ』、人文書院、1981
訳は4分冊中の第2巻
ピュタゴラスの生涯と哲学/ピュタゴラスの数学/象徴体系における人間の肉体/ヒラム伝説/ピュタゴラスの音楽論と色彩論/魚・虫・獣・爬虫類・鳥 第1部/魚・虫・獣・爬虫類・鳥 第2部/花・植物・果実・木/石・金属・宝石/典礼魔法と妖術/4大元素とその住民/ヘルメスの薬学、化学、治療学など、
284ページ。


 続いて→『Ⅲ カバラと薔薇十字団』、『Ⅳ 錬金術
 →こちらにも挙げておきます:「近代など(20世紀~) Ⅲ」の頁の「xvi. 20世紀神秘学の歴史など

マンリー・P・ホール、大沼忠弘・山田耕士・吉村正和訳、『人間 密儀の神殿』、人文書院、1982
原著は Manly P. Hall, Man, the Grand Symbol of the Mysteries. Essays in Occult Anatomy, 1972
教育理論の再検討/科学のオカルト的基礎づけ/三世界の神秘/大宇宙と小宇宙/世界卵の象徴体系/オカルト胎生学入門/細胞の物語/ヴィシュヌの化身/魂の解放と脳/脳室と脳の露/心臓、生命の座/血液、宇宙のプロテウス/脊柱と世界木/クンダリニーと交感神経系/太陽神経叢と迷走神経/松果腺、神々の眼/内分泌系と身体の平衡/視覚、最も卓越した感覚など、
346ページ。


『ユリイカ』、vol.15 no.69、1983.6、pp.41-178:「特集 神秘主義」
イシス変幻(有田忠郎)/創造空間から逃避空間へ - ルネサンス神秘主義の意味するもの(玉泉八州男)/樹木の神秘主義 - パウンド(富士川義之)/コンピュータと霊界(柄谷行人・中沢新一)/現代の神秘思想(秋山さと子)/『星の王子さま』の秘教主義(エゾテリシズム) - 蛇(イヴ・モナン)/神秘主義とテキストの戦略(富山太佳夫)/〈神の書跡〉としての顔 - ラファーター『観相学断片』(高山宏)/ヤーコプ・ベーメをめぐって(今泉文子)/宗教改革への情熱 - 折口信夫のこと(村井紀)/ソフィアの微笑 - ソロヴィヨーフの『三度の邂逅』(鈴木晶)/R.フラッドとW.ブレイク(デジレ・ハースト)/英国の心霊事情 - 姪に与える手紙(三浦清宏)

荒俣宏、『99万年の叡智 近代非理性的運動史を解く』、平河出版社、1985
序//
叡智の起源と魔の源泉;総説 近代非理性思想をながめる/母権論と古代崇拝/エンブレマタ略解用例集 付・錬金術寓意図/エジプトの魔力支那のイエズス会アジアの中心 アガルタ・シャンバラ幻想の裏面/見えざるエネルギー/ケルトの復活神秘学としてのコンピュータ//
霊的国防と霊的革命;総説 霊的国防論をめぐって/陰謀ハンター/陰謀史観の成立/支那の秘密結社東学 霊的結社の言霊戦略//
非理性のテクノロジー;総説 予言の政治学/ハリウッド・バビロン/ナチス・ドイツの情報戦略と精神療法/現代ロシア 啓蒙という名の情報操作/広告の大いなる愛//
エピローグ 「暗号学左派」作業ノートなど、
400ページ。


 同じ著者による→こちらも参照:本頁上掲の『世界神秘学事典』(1981)のところ

『哲学』、no.9 vol.3-4、1989 冬:「特集 神秘主義 テクノロジーとカルト」
キリスト教神秘主義における自証 エックハルトのドイツ語説教集の中の「私」(上田閑照)/アブラハムの魂の遍歴(アレクサンドリアのフィロン)/神名論(偽ディオニシオス・アレスパギステース)/ヨハネ福音書序文説教(ヨハネス・エリウゲナ)/雅歌講話(クレルヴォーのベルナルドゥス)//
神秘主義と直観的認識(中村元)/超越への耳 神秘主義と神秘主義音楽(近藤譲)/時間と神秘(小林康夫)/図版:
熾天使(セラフィム)と聖フランチェスコ//
精神の神への歴程(ボナヴェントゥラ)/真の心理学(ヤコブ・ベーメ)/真の神秘神学について(G.W.ライプニッツ)//
テクノロジーとカルト(いとうせいこう)/『死霊』の神秘思想(笠井潔)/遅れてきたアリストテレス ウィリアム・ハーヴィー断章(小林昌宏)/治療と反復 イジドール・デュカスによる『ポエジー』(守中高明)など、
198ページ。


『ユリイカ』、vol.24 no.2、1992.2、pp.63-212:「特集 魔術」
黒魔術 - 見えない世界の力の利用(フレッド・ゲティングズ→こちらに所収:本頁下掲のゲティングズ『オカルトの図像学』、1994)/テュアナのアポロニウス(大瀧啓祐)/ドルイド・イメージ(鶴岡真弓)/光の魔術の信奉者たち - 主よ、汝の翼の陰の下で(スブ・ウンブラ・アラールム・トゥアールム・イエホヴァ)(秋端勉)/地相術と地霊(フレッド・ゲティングズ→そちらに所収:本頁下掲のゲティングズ『オカルトの図像学』、1994)/A・O・スペアの呪い(中西正敏)/グリ・グリという名の幻想 - ヴードゥー博物館を訪ねて(鈴木啓志)/愛憎の魔術 - 東西の呪詛、呪文について(塚田孝雄)/ふられた魔女 - アーサー王物語の恋と魔法(月村辰雄)/《黄金の夜明け》とクロウリー - 二人の〝忍耐者〟たち(江口之隆)/都市魔術の誕生 - モダン・ウィッチの系譜(鏡リュウジ)/数学的魔術をめぐる対話 - レンズと普遍言語(武田雅哉→あちらも参照:「中国」の頁の「i. 概説、通史など」)/魔術結社覚書(秋端勉)

イヴォンヌ・カステラン、田中義廣訳、『心霊主義 - 霊界のメカニズム』(文庫クセジュ 739)、白水社、1993
原著は Yvonne Castellan, Le spiritisme, 1954/1987
心霊主義の誕生と定義;心霊主義とは何か/いくつかの心霊現象//
霊媒;自己分離/「オーラ」をともなう霊媒/霊と交信するための各種の方法/招霊//
アラン・カルデックと心霊主義哲学;宇宙創成論/霊/死・受肉・再受肉/道徳/心霊主義の古さと新しさ//
アラン・カルデック以後の心霊主義(1870年から今日まで);神智学/カオダイ教/普及//
心霊主義と科学;心霊研究の誘惑/心霊現象・ごまかし//
反対陣営の理論と立場;カトリック教会/インドのオカルティズム/心霊主義と医学//
結論など、
152ページ。


鎌田繁・森秀樹編、『超越と神秘 - 中国・インド・イスラームの思想世界 -』(宝積比較宗教・文化叢書 2)、大明堂、1994
中国;易と共時性 - ユングの見た、中国古代哲学における超越と神秘 -(舘野正美)/嵆康における「超越」と「神秘」 - 養生論、音楽論をめぐって -(森秀樹)/道教における苦行の問題(石田秀美)/李涵虚初探 - ある道教的修行法と超越の道 -(横手裕)/超越:他者を見捨てて何処へ?(丘山新)//
インド;言葉で語れないもの(横山紘一)/インドにおける合一思想(宮元啓一)/仏陀との直接コミュニケーション - ブッダ(仏陀)観の変遷と見仏思想における「救済経験の構造」 -(田崎國彦)/超越の意識 - シャンカラのヴェーダーンタ的意識論をめぐって -(澤井義次)//
イスラーム;預言者の天使的存在との邂逅 - 初期イスマーイール派思想家ラーズィーによる -(野元晋)/存在一性論と預言者性説とワラーヤ説 - カイサリーの説を中心にして -(松本耿郎)/イスラーム神秘主義におけるアッラーの至高性について - アブドゥルカリーム・ジーリーの存在論と完全人間論 -(東長靖)/神秘主義とシーア・イマーム論の出会い - ファイド・カーシャーニーの完全人間論 -(鎌田繁)など、
332ページ。


アントワーヌ・フェーヴル、田中義廣訳、『エゾテリスム思想 - 西欧隠秘学の系譜』(文庫クセジュ 763)、白水社、1995
原著は Antoine Faivre, Le ésoterisme, 1992
序文//
近代エゾテリスム思想の古代と中世における源泉;11世紀までの思潮におけるエゾテリスム/中世思想におけるエゾテリスム/イニシエーション的探求とエゾテリスム芸術//
ルネサンス盛期とバロック高揚期におけるエゾテリスム;ユマニスムの発見 - 「永遠の哲学」/ドイツの貢献 - 自然哲学と神智学/世界の解読と神話//
啓蒙のかげのエゾテリスム;神智学の隆盛/読解の術から微細流体の術へ/イニシエーションの世紀//
ロマン主義の知からオキュルティストのプログラムに;「自然哲学」と一大綜合の時代/普遍的伝統とオキュルティスム/イニシエーション結社と芸術におけるエゾテリスム(1848~1914)//
20世紀のエゾテリスム;西洋の伝統的な流れを汲むグノーシス/伝統の十字路にて/芸術と人文科学など、
156ページ。


 本書を〈エゾテリシズム〉に関する重要な参照源の一つとするのは
 →田中千惠子、『「フランケンシュタイン」とヘルメス思想 - 自然魔術・崇高・ゴシック』、2015


『神秘学の本 Books Esoterica 18』、学習研究社、1996
神秘主義の博物館(藤巻一保)//
神秘学の巨人たち 古代・中世編(今野真冬・伊吹裕美);シモン・マグス/プロティノス/偽ディオニシオス/ヨアキム・デ・フィオレ/アブラハム・アブラフィア/ロジャー・ベーコン/マイスター・エックハルト他//
神秘学の巨人たち 近世編(伊吹裕美);マルシリオ・フィチーノ/トマス・ミュンツァー/イグナティウス・デ・ロヨラ/パラケルスス/ジョン・ディー/ジョルダーノ・ブルーノ/ヤコブ・ベーメ他//
神秘学の巨人たち 近現代編(吉永進一・松田和也);エマヌエル・スウェーデンボリ/アントン・メスマー/エリファス・レヴィ/H.P.ブラヴァツキー/G.I.グルジェフ/ルドルフ・シュタイナー/アレイスター・クロウリー/C.G.ユング/ティモシー・リアリー他//
秘教伝説9話(吉田邦博)//
キリスト教神秘主義(和田平作);偽メシアと偽預言者/十字軍と異端結社/キリスト教異端派/神を見た修道女//
オカルティズムの理論(藤巻一保);ヘルメス学/錬金術/占星術/魔術/カバラ/古代復興//
秘密結社の系譜(綾部恒雄);フリーメースン/薔薇十字団/イルミナティ/黄金の夜明け団他//
神秘学・秘教文献100(豊島泰国・松田和也);古代/中世/近世/近代・現代/解説書・研究書など、
228ページ。


 吉永進一による→こちらも参照:「日本 Ⅱ」の頁の「xi. 近代など

ジェフリー・パリンダー、中川正生訳、『神秘主義』(講談社学術文庫 1522)、講談社、2001
原著は Geoffrey Parrinder, Mysticism in the World's Religions, 1976/1995
神秘主義の意味;序/密儀と合一//
神秘主義的一元論;自然汎神論/インドの哲学的一元論/統合と孤立 - ヨーガとジャイナ教/ブッダと涅槃/タオと神道/アジア、アフリカの恍惚//
神秘主義的有神論;インドの一神教/聖書とカバラ/ムハンマドとスーフィー/キリスト教の多様性//
経験;ヴィジョン、恍惚、セックス/ドラッグとオカルト/神秘主義と宗教的経験など、
354ページ。


一柳廣孝編著、『オカルトの帝国 1970年代の日本を読む』、青弓社、2006
はじめに(一柳廣孝)//
オカルトの日本;オカルト・ジャパン・シンドローム - 裏から見た高度成長(金子毅)/小松左京『日本沈没』の意味(長山靖生)/ディスカバージャパンと横溝正史ブーム(野村典彦)//
メディアのなかのオカルト;エクソシスト・ショック - 30年目の真実(谷口基)/「ノストラダムス」の子どもたち(大島丈志)/宗教書がベストセラーになるとき(住家正芳)//
表象としてのオカルト;〈霊〉は
(さや)かに見えねども - 「中岡俊哉の心霊写真」という〈常識〉(飯倉義之)/1970年代の「妖怪革命」 - 水木しげる『妖怪なんでも入門』(清水潤)/オカルト・エンターテインメントの登場 - つのだじろう「恐怖新聞」(一柳廣孝)//
オカルトの現代史へ;円盤に乗ったメシア - コンタクティたちのオカルト史(吉田進一)/メディアと科学の〈聖戦〉 - 1974年の超能力論争(吉田司雄)//
おわりに(一柳廣孝)など、
300ページ。


 主に日本の話ということで、次の本とともに→こちらにも挙げておきます:「日本 Ⅱ」の頁の「xi. 近代など

*(もり)雄編著、『オカルトの惑星 1980年代、もう一つの世界地図』、青弓社、2009
はじめに(吉田司雄)//
オカルトの水脈 - 1960年代から80年代へ;美しい地球の〈秘境〉 - 〈オカルト〉の揺籃としての1960年代〈秘境〉ブーム(飯倉義之)/オカルト・ジャパンの分水嶺 - 純粋学問としての人類学からの決別(金子毅)/邪馬台国と超古代史(原田実)//
地球の午後 - 1980年代オカルトの地平;デニケン・ブームと遮光器土偶=宇宙人説(橋本順光)/シャンバラへの旅 - 80年代日本の危うい夢(宮坂清)/台湾のオカルト事情(伊藤龍平)/バブルとUFO(谷口基)//
日常化するオカルト - 1980年だから90年代へ;児童虐待とオカルト - 1980年代女性週刊誌における猟奇的虐待報道について(佐藤雅浩)/かくも永き神の不在に、セカイを語るということ(小林敦)/カリフォルニアから吹く風 - オカルトから「精神世界」へ(一柳廣孝)//
ネス湖への旅は終わらない - あとがきに代えて(吉田司雄)など、
268ページ。


 * 「吉」の上半の「土」は上の横棒より下の横棒が長い

大野英士、『オカルティズム 非理性のヨーロッパ』(講談社選書メチエ 690)、講談社、2018
序章 毒薬事件 - 悪魔の時代の終焉と近代のパラドックス/オカルティズムとは何か/オカルティズム・エゾテリスムの伝統/イリュミニズムとルソー - 近代オカルティズム前史/ユートピア思想と左派オカルティズム/エリファス・レヴィ - 近代オカルティズムの祖/聖母マリア出現と右派オカルティズム/メスマーの「動物磁気」とその影響/心霊術の時代/科学の時代のオカルティズム - 心霊術と心霊科学/禍々しくも妖しく - 陰謀論を超えて/終章 神なき時代のオカルティズムなど、
320ページ。


 →こちらでも触れました:「グノーシス諸派など Ⅲ」の頁の「おまけ
 同じ著者による→そちらも参照:「ギュスターヴ・モロー研究序説[14]」の頁の「文献追補


『ユリイカ』、第53巻14号、2021.12 臨時増刊号:「[総特集]タロットの世界」
はじめに(鏡リュウジ)
Tarot in history 起源と黎明 15世紀から18世紀;ルネサンスにおけるタロットの創出 - 「マンテーニャのタロット」をめぐって(伊藤博明)/「マルセイユのタロット」史 概説(夢然堂)//
  神秘への道 18世紀から19世紀;フランスのタロティストたち - クール・ド・ジェブランからヴィルトまで(今野喜和人)/エリファス・レヴィにおけるタロット占いの意義(武内大)//
  黄金の夜明け 19世紀末から20世紀;ライダー・ウェイト・スミス・タロット登場の背景(江口之隆)/カードの女王 - ホロスコープに見るパメラ・コールマン・スミスとライダー・ウェイト版タロット(マギー・ハイド)/ケルト十字展開法の解明(マーカス・カッツ)/アベイ座のタロット・リーディング(メアリ・K・グリア)//
  新時代の霊性を求めて 20世紀から21世紀;20世紀前半のロシアにおけるタロットオカルティズム(ロナルド・デッカー、マイケル・ダメット)/タロット・ユング・エラノス(鏡リュウジ)/水瓶座時代のタロットとポップ・オカルティズム(伊泉龍一)/グラストンベリーのタロット事情(河西瑛里子)//
Tarot in Japan;タロット・カードとともに歩んだ半世紀 - タロット・カードを日本に初めて輸入販売した会社の物語(佐藤元泰)/日本におけるタロットの受容史 - 澁澤、種村と「タロウかタロットか」論争(夢然堂)/タロット占いが教えてきたもの - 雑誌『マイバースデイ』から読み解く(橋迫瑞穂)//
[対談]タロットに流れるエネルギーの系譜(伊泉龍一+鏡リュウジ)//
Tarot in art;アレイスター・クロウリー、絵画、及びパレルモ・コレクションの諸作品(マルコ・パーシ)/映画における「愚者」(エミリー・オーガー)/ケアラケアクア女神オラクルカード(小田まゆみ)/[インタビュー]タロットを描く(天野喜孝 聞き手=鏡リュウジ)//
[図版構成]萩尾模都デザインタロットカード//
Tarot in action;タロットの与えてくれるもの(暮れの酉)/カードとカードの間からこぼれ落ちるもの(ニシー)/「占い」の、内なる道徳律。(石井ゆかり)/思考ツールとしてのタロット(米光一成)//
Tarot in life;『はじめてのタロット』を作った日々(荒井良二)/タロットカードと僕(蒼井翔太)/ロンドン・タロット・ツアー(ジェラルディン・バスキン)//
Tarot in the future;占いと知覚(千葉雅也)//
[ブックガイド]個性派タロット本・ブックガイド MU BOOK information forum 出張版(星野太朗)//
編集後記(鏡リュウジ)など、
298ページ。

………………………

 図像類を中心にしたものとして

フレッド・ゲティングズ、阿部秀典訳、『オカルトの図像学』、青土社、1994
原著は Fred Gettings, Visions of the Occult. A Visual Panorama of the Worlds of Magic, Divination and the Occult, 1987
序 神秘のヴェール/オカルティストの星の知識/アストラル界 目に見えない海/人間界/地相術と地霊/黒魔術 見えない世界の力の利用法/護符と呪文符 邪視という目に見えない力/悪霊 見えない悪党/錬金術 うちなる再生の秘密など、
384ページ。

 同じ著者による→こちらを参照:「天使、悪魔など」の頁の「ii. 悪魔など


オーエン・S・ラクレフ、荒俣宏監修、藤田美砂子訳、『図説オカルト全書』、原書房、1997
原著は Owen S. Rachleff, The Occult in Art, 1990
21世紀の魔術と芸術にむけて(荒俣宏)/『図説オカルト全書』に寄せて(アイザック・バシェビス・シンガー)//
魔術;魔術師/占星術/占い//
サタニズム悪魔の擬人化/地獄と悪魔学//
魔女の術;絵画に見る魔女/サバト//
超自然の世界;別世界/恐ろしいイメージ//
付録 オカルトの原資料など、
380ページ。


S・エリザベス、井上舞訳、『オカルトの美術 現代の神秘にまつわるヴィジュアル資料集』、青幻舎、2021
原著は S.Elizabeth, The Art of the Occult. A Visual Sourcebook for the Modern Mystic, 2020
はじめに//
宇宙;真の形:アートに見る神聖幾何学/星を見上げる:アートに描かれた占星術と十二宮/元素のイメージとインスピレーション/錬金術と芸術の精神//
神;神性と不死の存在 芸術に見る神の表現/芸術の源泉としてのカバラ/アートに表れた神智学の思想/神秘主義の伝統と芸術//
実践者;霊薬、迫害、力:芸術に見る魔女とその魔力/心霊芸術と心霊主義/ひらめきと神聖なるインスピレーションの象徴:芸術のなかの占い/儀式の魔術:芸術の精神を呼び覚ますものなど、
240ページ。


 やはり挙げておきましょう、ということで;

アンドレ・ブルトン、巖谷國士監訳、小川尚之・鈴木雅雄・谷川渥・永井敦子・星埜守之訳、『魔術的芸術』、河出書房新社、1997
原著は André Breton, L'art magique, 1957/1991
原著新版序文/自由な散策(ジェラール・ルグラン)//
魔術的芸術//
芸術 魔術の伝達手段;有史以前の芸術と今日の未開芸術/古代諸文化の芸術、魔術の弁証法/遠まわりの魔術、中世//
近代 魔術の危機;伝説的メッセージの継承/ロマン主義的幻視と内的世界/「大いなるあやかし」、眼の「錯覚」の不思議とその限界/
混沌(カオス)への誘い、表現主義から表意文字(イデオグラム)へ/二つの大いなる綜合、ギュスターヴ・モローとポール・ゴーガン//
ふたたび見いだされた魔術 シュルレアリスム//
アンケート//
解題(星埜守之)/後記 - 回想風に(巖谷國士)など、
392ページ。


 →こちらにも挙げておきます:「図像、図形、色彩、音楽、建築など」の頁の「i. 図像など

『魔術/美術 - 幻視の技術と内なる異界 -』展図録(愛知・岐阜・三重 三県立美術館協同企画 No.6)、愛知県美術館、2012.4.13-6.24
知覚の操作と謎かけ;コレクションの魔力(中村史子)/合理化に宿る神秘 - ルネサンスを解釈する美術 -(中西園子)//
現実を越える想像力;エンドルフィン型アート/ドーパミン型アート(中島智→こちらも参照:「通史、事典など」の頁の「v. テーマ別のもの諸々」)/現実を越える想像力(唄邦弘)/モダニズム都市と幻想 - 昭和初期のイメージとテクストから -(小澤京子→そちらも参照:「怪奇城の外濠 Ⅱ」の頁の「vii. 建築画、街景図、紙上建築など」)/現代日本の魔女(石田美紀)/セカイとワタシとファッション(薦田裕史)//
現代の魔法使いたち;他者の方法論を取り込むこと(中西園子)/日常の深化論(中村史子)など、
96ページ。

………………………

 事典類として;

フレッド・ゲティングズ、松田幸雄訳、『オカルトの事典』、青土社、1993
原著は Fred Gettings, Encyclopedia of the Occult. A Guide to Every Aspect of Occult Lore, Belief, and Practice, 1986
序文/オカルトの事典(あいうえお順)/アルファベット(A~Z)/数字(0~10)など、
570ページ。


 →こちらで少し引いています:『吸血鬼の接吻』(1963)の頁
 同じ著者による→そちらを参照:「天使、悪魔など」の頁の「ii. 悪魔など

C.S.クリフトン、田中雅志訳、『異端事典』、三交社、1998
原著は Chas S. Clifton, Encyclopedia of Heresies and Heretics, 1992
序文/事典(あいうえお順)など、
296ページ。


P.ディンツェルバッハー編、植田兼義訳、『神秘主義事典』、教文館、2000
原著は Hearausgegeben von Peter Dinzelbacher, Wöretebuch der Mystik, 1989
序文/事典(あいうえお順)など、
518ページ。


エルヴェ・マソン、蔵持不三也、『世界秘儀秘教事典』、原書房、2006
原著は Hervé Masson, Dictionnaire initiatique et esotérique, 2003
はじめに 多面的人物-エルヴェ・マソンをしのんで(アラン・ポカール)/序文/事典(あいうえお順)など、
558ページ。
………………………

 『アタルヴァ・ヴェーダ』やユダヤの魔術書(→こちらを参照:「ユダヤ」の頁の「viii. 神話、魔術など」)、ギリシア語魔術パピルス(→そちらを参照:「ギリシア・ヘレニズム・ローマ Ⅱ」の頁の「xi. 天文学、占星術など」)など呪術に関わるものは、これまで挙げてきたものの中にも少なからず指摘できることでしょう。また『ネクロノミコン』など、クトゥルー神話に登場する架空の魔術書もあります(→あちらを参照:「近代など(20世紀~) Ⅳ」の頁の「xix. ラヴクラフトとクトゥルー神話など」)。西欧圏のものでは『大アルベルトゥスの秘法 中世ヨーロッパの大魔術書』(1999)なんてのもありましたが、この他、「通史、事典など」のページで挙げた

藤巻一保・岡田明憲、『決定版 東洋の魔術書』(2012)

 の姉妹版として刊行されたのが;


ヘイズ中村、『決定版 西洋の魔術書』、学研パブリッシング、2012
奥義の書/大魔術師たちの書/悪魔の書/錬金術の書/占いの書/現代の魔術書/魔女術の書/探求の書など、
256ページ。


 →こちらにも挙げておきます:「言葉、文字、記憶術・結合述、書物(展のsじょ)など」の頁の「本・書物(天の書)など」の項

草野巧、『図解 魔導書』(FILES No.032)、新紀元社、2011
魔術書入門/『ソロモン王の鍵』徹底解説/有名な魔導書/現代の魔導書など、
228ページ。


 「第4章 現代の魔導書」には「094 フィクションの魔導書」(pp.200-201)の項もあり、その後にクトゥルー神話関連の魔術書も挙げられていたりします(pp.206-213)。

オーウェン・デイビーズ、宇佐和通訳、『世界で最も危険な書物-グリモワールの歴史』、柏書房、2010
原著は Owen Davies, Grimoire : A History of Magic Books, 2009
はじめに/古代と中世のグリモワール/魔術との戦争/啓蒙と秘宝/海を越えて/古代魔術の再発見/グリモワールUSA/パルプ・マジック/ラヴクラフト、サタンと影/おわりに、など、
504ページ。


K.v.プフェッテンバッハ、並木伸一郎訳編、『封印された[モーゼ書]の秘密 聖書最高秘儀』(〈ムック〉の本 MS-630)、K.K.ロングセラーズ、1998
原著は Kenneth von Pfettenbach, Musta raamattu, 1998
まえがき-バチカンの〝絶対禁書〟が、なぜ日本だけで公開されたのか/プロローグ-〝絶対禁書〟発見の経緯/2000年の封印を解く! 黒い創世記/神の計画=人類自滅プログラムの秘密/神を呼び出し、直接支配する古代ユダヤ秘法/なぜ、モーゼは神を〝アーク〟に封印したのか/真のメシアとは〝モーゼの遺伝子〟を受け継ぐ者/聖書最高秘儀・原典『第6のモーゼ書』/聖書最高秘儀・原典『第7のモーゼ書』など、
230ページ。


 また

山北篤監修、『幻想図書事典』、2008

 貴重な原典の邦訳;

大橋喜之訳、『ピカトリクス 中世星辰魔術集成』、2017

 参考までに

大貫隆訳、『キリスト教教父著作集 第19巻 ヒッポリュトス 全異端反駁』、2018、pp.124-138:第4巻28~42

おまけ

 魔術、というか魔法を組みこんだフィクションも山ほどあることでしょう。とりあえず魔法のあり方自体に大きな比重を与えているもので思い浮かぶのは;

槻城ゆう子、『召喚の蛮名 学園奇行覯譚』(BEAM COMIX)、エンターブレイン、2003

 クトゥルー神話です。朝松健の解説つき。

桜坂洋、『よくわかる現代魔法』(1~6)(集英社スーパーダッシュ文庫)、集英社、2003/2008~2009

 アニメ化されて;

『よくわかる現代魔法』、2009、監督:黒田やすひろ

竹本泉、『MAGIxES 魔法小路の少年少女』(全3巻)(MFコミックス)、メディアファクトリー、2007~2009

 魔術書が重要なモティーフになっているもの;

アルトゥーロ・ペレス・レベルテ、大熊榮訳、『ナインスゲート』(集英社文庫 レ 5-1)、集英社、2000
原著は Arturo Pérez-Reverte, El club Dumas o la sombra de Richelieu, 1993
 『呪のデュマ倶楽部』(1996)の文庫化

 映画化されて;

『ナインスゲート』、1999、監督:ロマン・ポランスキー

『魔法少女リリカルなのは A's』、2005、監督:草川啓造

 『魔法少女リリカルなのは』(2004、監督:新房昭之)に続く第2期

 〈書物〉のイメージについては、「言葉、文字、記憶術・結合術、書物など」のページの「本・書物など」の項目や「おまけ」等も参照ください。
2014/07/14 以後、随時修正・追補 
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