天使、悪魔など
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i. 天使など 天使というのが面白そうだと思うようになったきっかけは; 澁澤龍彦、『夢の宇宙誌 コスモグラフィア・ファンタスティカ』(美術選書)、美術出版社、1964、pp.113-129:「天使について」 に他なりますまい。 澁澤龍彦については→こちらを参照:「通史、事典など」の頁の「おまけ」 田中純、『イメージの自然史 天使から貝殻まで』、羽鳥書店、2010、pp.48-66:「Ⅱ 第4章 天使をめぐって」 天使の博物誌 フェヒナー『天使の比較解剖学』// 始祖鳥のメタモルフォーゼ 押井守『天使のたまご』;他者としての天使/沈めるアール・ヌーヴォー都市/未生の「アニメーション」 同じ著者による→こちらを参照:「怪奇城の外濠 Ⅲ」の頁の「綺想建築、その他」 そこで取りあげられている押井守『天使のたまご』は→こちら(「近代など(20世紀~) Ⅵ」の頁の「xxiii. 日本の漫画、アニメーションその他」)でも挙げましたが、関連して; 山田正紀・押井守、「対談 天使の質量は、誰がはかるのか?」、『SF Japan』、vol.04、2002.4、pp.15-101:「特集:山田正紀 神狩り2」、pp.60-71 山田正紀については→こちらを参照:「近代など(20世紀~) Ⅵ」の頁の「山田正紀」の項 また 押井守、『ガルム・ウォーズ 白銀の審問艦』、株式会社 KADOKAWA、2015 とりわけ pp.151-152、258 など。 →こちら(「有閑神、デーミウールゴス、プレーローマなど」の頁中)や、またそちら(「北欧、ケルト、スラヴなど」の頁の「おまけ」)でも挙げています ……………………… なお天使というと、文献面であれ視覚資料面であれ、どうしてもキリスト教関連のものが多くなってしまうのですが、ユダヤやイスラームの伝承には、劣らず興味深いイメージや思弁が現われる点に、留意しておくべきでしょう。 その一端として、ユダヤに関してはたとえば、「ユダヤ」のページの「vi. マガーリヤその他と天使論」や「viii. 神話、魔術など」、「ユダヤ Ⅱ」の「xi. メルカヴァー/ヘーハロート神秘主義など」等々で挙げた資料をご参照ください。 イスラームについてはたとえば、いわゆる〈イスラーム哲学〉において、アリストテレース=新プラトーン主義を摂取した上で、各天球と天使を対応させた点などが思い起こされます。これがスフラワルディーの天使論につながる一方(→こちらを参照:「イスラーム Ⅲ」の頁の「スフラワルディー」の項)、スフラワルディーをはじめとするシーア派の研究者でもあるアンリ・コルバンに「一神教の逆説」や「天使論の必要性」といった論考がある点も、注目されるところです。 S.R.Burge, Angels in Islam. Jalāl al-Dīn al-Suyūṭī's al-Ḥabā'ik fī akhbār al-malā'ik, 2012 岡﨑桂二、「カズウィーニー:『被造物の驚異と万物の珍奇』における天使論 - ワースィト写本に即して -」、2014 も参照。ちなみに 相樂悠太、「イブン・アラビー著『マッカ開扉』第405章翻訳」、『イスラム思想研究』、2巻、2020 中に、 「そして神は天使(malak)を『最初』と『最後』のあいだを包摂するものとした」(p.57)、 「天使には媒介(wasţ)があり、すべての媒介は天使によって包摂されるからである」(同上) というくだりが見られました。 またジョルジュ・デュメジルの論文「大天使の誕生」(1945)のタイトルが示すように、ゾロアスター教におけるアムシャ・スプンタは、時として(大)天使と見なされるようです。ユダヤ/キリスト教/イスラームにおける(大)天使とどこまで類比できるのかはよくわからないのですが。 アムシャ・スプンタについては、とりあえず、"AMƎŠA SPƎNTA" < Encyclopædia Iranica を参照。 ……………………… キリスト教の天使論ですが、原典に当たるものもいくつか邦訳で読めるようになりました。何より; ディオニュシオス・アレオパギテス、「天上位階論」、1994 合わせて; アウグスティヌス、『神の国』、1982-1991 トマス・アクィナス、『神學大全 4 第1部 第44問題 - 第64問題』、1973 とはいえ当初目にとまったのは; ビリー・グラハム、松代幸太郎訳、『天使 その知られざる働き』、いのちのことば社、1976 原著は Billy Graham, Angels. God's Secret Agents, 1975 天使に関する本をなぜ出すのか/天使は実在する/天使は見えるか見えないか/天使は人間とどう違うか/天使の組織/ルシファーと天使の反逆/天使の個人的な奉仕/天使は守り救い出してくれる/天使 - 神のさばきの代行者/天使と福音/イエスの生涯での天使の働き/預言の中の天使/天使と死/見守る天使/現代生活の中の天使など、 208ページ。
会津伸、「リルケの天使の世界 - 美術にふれて覚え書-」、『美學』、no.26、1956.9、pp.17-28 渡邊健治、「天使(1) - キリスト教美術に関する図像学的研究 4 -」、『共立女子大学短期大学部紀要』、no.8、1964.12、pp.16-46 天使の概念と信仰/天の諸階級/天使像の一般的特性/天使の職能 同、 「天使(2) - キリスト教美術に関する図像学的研究 5 -」、『共立女子大学短期大学部紀要』、no.9、1965.12、pp.47-64 7大天使/ミカエル/ガブリエル/ラファエル 松本正夫、「天使の自然的認識についての覚書」、1968 脇宏行、「トマス・アクィナスにおける天使の自由決定力について」、1987 桑原直巳、「知性的存在者における悪 ー トマス・アクィナスと天使の罪」、1996 『夜想』、no.21、1987.7:「特集 天使」 天使的変異/2007年の天使達(宇自可伶)/ 208ページ。 マルコム・ゴドウィン、大瀧啓裕訳、『天使の世界』、青土社、1993 原著は Malcolm Godwin, Angels. An Endangered Species, 1990 序言// 天使伝承の宝庫;天の階級/地獄の天使/上なる天と下なる地/異端// 絶滅の危機に瀕する種;目撃証人/輝ける者との古代の遭遇/現代の遭遇/太古の記憶/輝ける者エロヒム/天の仮説/最後の審判// エピローグなど、 420ページ。 『現代思想』、vol.22-12、1994.10、pp.57-227:「特集 天使というメディア」 天使伝説(ミシェル・セール→こちらも参照:本校下掲のセール『天使の伝説』、2002)/天と地のインターフェイス(與謝野文子)/天使の声(建石修志)/地上に神殿をもたぬ声 必然の国から自由の国へ(田崎英明)/This Angelic World 怪物から天使グッズまで(図版構成:高山宏)/魂の小鳥(マッチモ・カッチャーリ→そちらも参照:本校下掲のカッチャーリ『必要なる天使』、2002)/人と守護天使 秘儀伝授説とイランのヘルメス主義(アンリ・コルバン)/天使から聖者へ カトリシスムにおける天使の運命(竹下節子)/身体なき天使の自己冒瀆 天使は自己意識をもちうるか(山内志朗→あちらも参照:本校下掲の山内『天使の記号学』、2001)/天使たちのコロス 存在世界の重階層複数性へのタウヒード(鈴木規夫)/疎遠さについて ヴァレリーと天使(塚本昌則)/地上に降りた天使たち(入江良平)/ソッティンスー(高山宏) ジョン・ロナー、鏡リュウジ・宇佐和通訳、『天使の事典 バビロニアから現代まで』、柏書房、1994 原著は John E. Ronner, Know Your Angel, 1993 著者のことば/天使の事典(あいうえお順)など、 302ページ。 パオラ・ジオベッティ、鏡リュウジ訳、『天使伝説』、柏書房、1994 原著は Paola Giovetti, Angeli, 1989 序文/天使を見たことがない、というあなたに(鏡リュウジ)// 天使学入門;神話世界の天使たち/天使たちの 現代天使体験;天使と自然の聖霊たち/天使の救援/子供たちの守護天使/神秘家・聖者たちと天使/臨死体験と天使/天使に関する意識調査/右脳と神々に耳を傾ける能力/天使のおとぎ話など、 256ページ。 鏡リュウジ、写真:渡邉信一郎、『天使の本 きっと何かいいことが起こる』、ごま書房、1994 64ページ。 デイヴィッド・コノリー、佐川和茂・佐川愛子訳、『天使の博物誌』、三交社、1994 原著は David Connolly, In Search of Angels. A Celestial Sourcebook for Beginning Your Journey, 1993 天使とは何か - 実在するものか、霊的なものか;始まりの時より/天使信仰/天使研究/定義を求めて/神に仕えて// 翼と祈りに乗って - 聖なる奉仕の代行者;天界における神のお供/自然法則を規定し監督する者/人類に尽くす天使/以上に加えて/天と地の仲介者としての天使// 驚くべき神の恩寵-天使の本質を探究する;知的存在としての天使/道徳的存在としての天使/堕落した天使たち/大反乱/完全な存在としての天使/天使の徳と特質/天使の起源と寿命/天使の性別と性愛/天使の本質と人間の可能性// 「神の小鳥たち」の整理分類 - 天使軍の数と類別;天使の数/天使の階級/キリスト教の天使の階級/伝統的な天使の9階級の特性/最近の意見/ユダヤ教の天使の階級/天使の名前/聖書の天使// 羽と光 - 芸術における天使の登場と彼らの姿;聖書に描かれた天使/人間の姿をした天使たち/事実か空想か?/芸術の中の天使の歴史/天使の輝き/美術における天使の象徴学/現代の天使のイメージ// 私たちの時代の霊 - 現代の天使信仰と物語;現代の宗教的思考における天使/暮らしの中の天使たち/公開招待状など、 224ページ。 P.L.ウィルソン、鼓みどり訳、『天使 - 神々の使者 イメージの博物誌 31』、平凡社、1995 原著は Peter L. Wilson, Angels : Messengers of the Gods, 1980/1994 カバラー学者/恩寵の天使/哲学者の見解/シャーマン/天使のイメージ/主の御使い/天使の奏楽/ロゴス/ソフィア/大天使とサタン/天の性質/空間と時間/死と愛/天使の軍団/天使のエロティシズム/ミューズ/守護天使/天の梯子/極東と極北/天使の飛翔/不思議な夜の旅/ディオニュシウスと『神曲・天国篇』// 訳者解説 天使の羽音は聞こえるか、など、 104ページ。 『イメージの博物誌』シリーズについて→こちらを参照:「図像、図形、色彩、音楽、建築など」の頁の「i. 図像など」 フィリップ・フォール、片木智年訳、『天使とはなにか』(serica books)、せりか書房、1995 原著は Philippe Faure, Les anges, 1988 はじめに// 天使とは誰か 多神教世界の天使;アニミズムとシャーマン的伝統/インド=ヨーロッパの神話/近東、天使の揺りかご// 聖書とヘブライ的伝統の中での天使;ヤハウェ(YHWH)の天使と天使学の発生/バビロン捕囚以降の天使学の飛躍/ユダヤ密教での天使// キリスト教黎明期の天使;新約聖書/黎明の世紀/教義の整理(4~6世紀)// 歴史の中の天使 中世の天使の隆盛と変遷;天使の存在の光輝/13世紀における継続と断絶/天使の変貌// 天使の消滅に向かって;宗教改革時の天使/ゲルマン諸国における神知論と天啓的神秘主義/崩壊から天使のノスタルジーへ// イスラムの天使;コーラン/天使学、イスラム哲学と霊性// 天使学のテーマと問題 天使と神性;天使と神の本然/天使と天のドラマツルギー/「主の御前」と顕現// 天使とコスモス;天使と世界創造/天使と中間的世界/天使の肉体/天使と近代科学の空想// 天使と人間;天の極点としての天使/霊的な師としての天使/天使主義の誘惑/天使と歴史// 結論など、 182ページ。 真野隆也、『天使 Truth in Fantasy XVII』、新紀元社、1995 天使たちのプロフィール;輝ける神の使者/天使の職務/イスラム教の天使/天使軍団// 堕天使たちのプロフィール 追放された天使たち// 天使の住む場所 神の座とその周辺// 天使の檜舞台 最後の審判とその前後// スウェデンボルグの天使と天国 近代的天国観// 天使のバック・グラウンド 天使誕生の土壌// 聖書の世界 英知の宝庫など、 228ページ。 ルドルフ・シュタイナー、松浦賢訳、『天使と人間』(シュタイナー天使学シリーズ 1)、イザラ書房、1995 天使とは何か(1908.4.20)/天使は私たちのアストラル体で何を行うか(1918.10.9)/人間と天使、および高次のヒエラルキー的存在の関係(1921.11.27)/眠りと目覚めにおける運命の形成/言語の霊性と良心の声(1923.4.6)/人間の魂と宇宙存在の3つの出会い(1917.2.20)など、 216ページ。 ルドルフ・シュタイナー、西川隆範訳、『天使たち 妖精たち』(Steiner Books)、風濤社、2000 編訳者はしがき// 妖精たちと自然界/妖精たちと動物界/妖精たちの合唱/土の精と水の精/空気の精・火の精・地球の神霊存在たち/下級3隊と中級3隊の天使たち/上級3隊の天使たちと三位一体の神/人間が精霊を救済する/補遺 天使の仕事など、 224ページ。 シュタイナーについて→こちらを参照:「近代など(20世紀~) Ⅲ」の頁の「xi. シュタイナーの人智学など」 また、 高橋巖、「天使への進化論 - シュタイナーの天使論」、『夜想』、no.21、1987.7:「特集 天使」 稲垣良典、『天使論序説』(講談社学術文庫 1232)、講談社、1996 序章 天使とわれわれ/天使の研究/天使の存在/天使の知/天使の言語/天使の愛/天使の罪/天使の社会など、 196ページ。 同じ著者による→こちらを参照:「キリスト教(西欧中世)」の頁の「トマス・アクィナス」の項 モーティマー・J・アドラー、稲垣良典訳、『天使とわれら』(講談社学術文庫 1285)、講談社、1997 原著は Mortimer J. Adler, The Angels and Us, 1982 序// プロローグ;天使の魅力/天使の意義// 宗教的信仰の対象としての天使;教義と教説/天使の実在性/天使についての神学的な考察/地獄の天使達// 哲学的思想の対象としての天使;天使の存在の可能性/天使の可能性の哲学的究明// 近代思想における天使主義的虚偽;何と天使に似たもの!/牢獄のかげり/人間が天使だとしたら// エピローグ;境界線にある人間/天使に関する他の参考文献など、 312ページ。 利倉隆、『[カラー版]天使たちの美術と物語』、美術出版社、1999 神の御使い;天使とはなにか/天使のはたらき/かたちの起源と変容/孤独な魂の鳥 - 近代絵画の天使// 選ばれしもの;アブラハムの物語/ロトの物語、あるいはソドム/ヤコブと天使/トビアスと旅の道連れ// 天使のいるキリスト伝;お告げの天使/祝福の天使/嘆きの天使// 聖人と天使;ペテロの解放/マタイと天使/アッシジの熾天使/聖人伝と天使たち// 黙示録の天使;ある黙示録的光景/ヨハネの黙示録/神秘の祭壇画// 天上の世界;天国と楽園/神曲天国編/イスラムの天使と天国など、 168ページ。 同じ著者による→こちらを参照:本頁下掲の「ii. 悪魔など」 中森義宗、「翼あるモノ - 天使の初まり」、『宗教美術研究』、no.4、1997.3.31、pp.37-50 佐々木英也、『天使たちのルネサンス』(NHKブックス 877)、日本放送出版協会、2000 はじめに/天使とは/天使像の形成/天使像の変遷/天使の画家フラ・アンジェリコ/斬新と綺想 - フラ・フィリッポ・リッピの天使たち/天使ガブリエルとガリラヤの乙女マリア - 「受胎告知」をめぐって/聖母マリア - 母なるものの永遠なイメージ/その後の天使たちなど、 240ページ。 山内志朗、『天使の記号学』(双書現代の哲学)、岩波書店、2001 序章 リアリティのゆくえ// 天使の言葉;天使に言語は必要なのか/天使の言語論/言葉の裏切りと他者の裏切り/祈りの言葉/言葉の受肉// 欲望と快楽の文法;現代のグノーシス主義/欲望の構造/欲望の己有化/欲望の充足可能性/快楽の技法// 聖霊とコミュニカビリティ;コミュニケーションの多層性/聖霊論の構図/名前とコミュニカビリティ/コミュニカビリティの文法// 肉体の現象学;魂と肉体/身体の聖性/身体図式と身体イメージ/肉体とハビトゥス/肉体と〈かたち〉// 〈存在〉の一義性と媒介の問題;媒介と共約不可能性/〈存在〉の一義性/〈存在〉の中立性/偶然なるものの神学// 普遍とリアリティ;普遍論争の焦点/プロティノスの残照/存在と本質/普遍から個体へ/個体化の構図// 「私」というハビトゥスなど、 254ページ。 同じ著者による→こちらを参照:「キリスト教(西欧中世)」の頁の「ドゥンス・スコトゥス」の項 マッシモ・カッチャーリ、柱本元彦訳、『必要なる天使』、人文書院、2002 原著は Massimo Cacciari, L'Angelo necessario, 1986 序文/トビアの日々から/天使とダイモン/表象の問題/黄道帯12宮/アポカタスタシス(帰還)/魂の鳥たち// 附 『天使』への補遺(1991)// カッチャーリとモダニズムの「天使」たち 解説にかえて(岡田温司)など、 240ページ。 カッチャーリと天使論について、上の「解説にかえて」とともに同じ筆者による 岡田温司、『イタリア現代思想への招待』(講談社選書メチエ 436)、講談社、2008、pp.122-126 岡田温司、「天使が何かするときのように行動せよ」、『ユリイカ』、vol.43 no.4、2011.4:「特集 パウル・クレー - 造形思考のコンステレーション」、p.146-151 (岡田温司、『イメージの根源へ 思考のイメージ論的転回』、人文書院、2014、pp.43-54 に再録) も参照。また→こちらも参照:本項下掲の岡田『アガンベン読解』、2011 ミッシェル・セール、及川馥訳、『天使の伝説 現代の神話』(叢書・ウニベルシタス 747)、法政大学出版局、2002 原著は Michel Serres, La légende des anges, 1999 薄明;さまざまの天使// 曙光;大天使/息吹// 朝;使者の仕事/ロス・アンジェルス/梯子/出現/守護天使/前置されたもの// 昼;アンジェラスの鐘// 午後;ケルビム/天使とけだもの/偽の神々/悪魔の憎しみ/能天使、座天使、主天使/慈愛// 夜景;澄明/セラフィム// 真夜中;クリスマス/ 264ページ。 同じ著者による→こちらを参照:「ギリシア・ヘレニズム・ローマ Ⅱ」の頁の「デーモクリトスと原子論、およびエピクーロス派」の項 グスタフ・デイヴィッドスン、吉永進一監訳、『天使辞典』、創元社、2004 原著は Gustav Davidson, A Dictionary of Angels, including the fallen angels, 1967 序論/天使辞典(あいうえお順)/付録など、 382ページ。 監訳者による→こちらも参照:「日本 Ⅱ」の頁の「xi. 近代など」 フリートマル・アーペル、林捷訳、『天への憧れ ロマン主義、クレー、リルケ、ベンヤミンにおける天使』(叢書・ウニベルシタス 817)、法政大学出版局、2005 原著は Friedmar Apel, Himmelssehnsucht. Die Sichtbarkeit der Engel in der romantischen Literatur und Kunst sowie bei Klee, Rilke ind Benjamin, 1994 ラファエロの出現/反権力的情動としての熱狂/心情と官能における天空/精神世界の回帰/新たなものの歴史哲学/形像への欲求、天使/世界時間の絵画、ルンゲ/クライストにおける天使、蜂起/見ることの痛み/キリスト教世界、あるいは新しいヨーロッパ/絵画館のなかの革命/熱狂と再生/真理と純粋、聖ルカ兄弟団/イタリアとゲルマニア/ローマの芸術家共和国/魂の美、シュノル/反啓蒙主義の首都/ゼラーピオン的な見方、ホフマン/風景のエロスと恐怖、ブレッヒェン/目に見えない行列、フューリヒ/危機の天使、クレー/すべての天使は恐ろしい、リルケ/幸福と歴史の空、ベンヤミン/天空のない熱狂// 形象としての天使-訳者あとがきにかえて、など、 240ページ。 ローラ・ウォード/ウィル・スティーズ、小林純子訳、『Angels 天使の姿 絵画・彫刻で知る天使の物語』、新紀元社、2005 原著は Laura Ward and Will Steeds, Angels, 2005 天使の階級/守護天使と告知の天使/正義と審判の天使/平和と希望/癒しと救いと悲しみ/復讐の天使と死の天使など、 256ページ。 ローズマリ・エレン・グィリー、大出健訳、『図説 天使百科事典』、原書房、2006 原著は Rosemary Ellen Guiley, The Encyclopedia of Angels, 2nd edition, 2004 序文/図説 天使百科事典(あいうえお順)など、 552ページ。 吉永進一監修、造事務所編著、『「天使」と「悪魔」がよくわかる本 ミカエル、ルシファーからティアマト、毘沙門天まで』(PHP文庫 そ49)、PHP研究所、2006 天使編;西方世界の天使/東方世界の天使// 悪魔編;西方世界の悪魔/東方世界の悪魔// 聖人と魔導師//Another Episode など、 320ページ。 監修者による→こちらも参照:「日本 Ⅱ」の頁の「xi. 近代など」 ダレン・オルドリッジ、『針の上で天使は何人踊れるか 幻想と理性の中世・ルネサンス』、2007、「第2章 針の上で天使は何人踊れるか」 邦題の〈針の上で天使は何人踊れるか〉という問題についても、同箇所を参照 坂口ふみ、『天使とボナヴェントゥラ ヨーロッパ13世紀の思想劇』、2009 八木雄二、『天使はなぜ堕落するのか 中世哲学の興亡』、2009 ジョルジョ・アガンベン、高桑和巳訳、『王国と栄光-オイコノミアと統治の神学的系譜学のために』、青土社、2010 原著は Giorgio Agamben, Il reino e la gloria : Per una genealogia teologica dell'economia e del governo, 2009 序/2つのパラダイム/境界線/オイコノミアの神秘/境界線/存在と行動/境界線/王国と統治/境界線/摂理機械/境界線/天使論と官僚制/境界線/権力と栄光/境界線/栄光の考古学/境界線// 付論 近代人のオイコノミア;法と奇蹟/見えざる手など、 566ページ。 同じ著者による→こちら(「世界の複数性など」の頁中や、そちら(「怪奇城の外濠 Ⅱ」の頁の「vi. 廃墟など」)を参照 アガンベンと天使論について、 岡田温志、『アガンベン読解』、平凡社、2011 とともに、 上掲カッチャーリ『必要なる天使』(2002)所収の 岡田温司、「カッチャーリとモダニズムの『天使』たち 解説にかえて」 も参照 同じ著者による天使論についてはまた→こちら(本項下掲の『天使とは何か キューピッド、キリスト、悪魔』、2016))も参照 同じ著者による→そちら(『黙示録 - イメージの源泉』、2014/「キリスト教(古代および東方正教会)の頁の「i. 『新約聖書』とその周辺」)や、あちら(『映画とキリスト』、2017 および『映画と黙示録』、2019/同、「おまけ」)、ここ(『映画は絵画のように 静止・運動・時間』、2015/「怪奇城の外濠」の頁の「i. 映画と建築など」)、またそこ(『映画と芸術と生と』、2018 および『イタリア芸術のプリズム』、2020/「『Meigaを探せ!』より、他」の頁)、あそこ(『もうひとつのルネサンス』、1994、「第5章 ディレッタント登場」/「ホワイトキューブ以前の展示風景:孫引きガイド」の頁)、こなた(『最後の審判』、2022/「通史、事典など」の頁の「ix. 他界観・来世観など」)を参照 エリカ・ラングミュア、伊藤博明訳、『天使』(ナショナル・ギャラリー・ポケット・ガイド)、ありな書房、2010 原著は Erika Lamgmur, Angels. Pochet Guide, 1999 緒言/序文// 天使;天使の本性/天上のオーケストラと聖歌隊/天使の形態/増加する天使// 大天使;ミカエル/ガブリエル/ラファエル/三大天使の邂逅// 守護天使//さらに理解を深めるための読書など、 80ページ。 『西洋中世研究』、no.4、2012.12、pp.1-148:「特集 天使たちの中世」 序文:天使たちの中世(池上俊一)// 天使の存在論(稲垣良典)/天使の訪れ(池上俊一)/天使の肉体 - 天使イメージの変遷と天使崇敬 -(金沢百枝)/天上と地上のインターフェイス - 奏楽天使の学際的素描 -(山本成生)/「天使のような貴婦人」の系譜 - シチリア派、清新体派からベアトリーチェの誕生まで -(村松真理子)/天使的イメージとルネサンス・ネオ・プラトニズム - レオナルドにみる錬金術とグノーシス主義 -(池上英洋) →こちらにも挙げておきます:「キリスト教(西欧中世)」の頁の「i. 文化史的なものなど」 森瀬繚、『いちばん詳しい「天使」がわかる事典』、SBクリエイティブ株式会社、2014 Angels - 神の御使い/Quodibets - 天使たちの履歴書/Others - 更に多くの天使たちなど、 288ページ。 →こちらで触れました:「グノーシス諸派など Ⅲ」の頁の「おまけ」 同じ著者による→そちらを参照:「近代など(20世紀~) Ⅳ」の頁の「xix. ラヴクラフトとクトゥルー神話など」 岡田温志、『天使とは何か キューピッド、キリスト、悪魔』(中公新書 2369)、中央公論新社、2016 はじめに/異教の神々 - 天使とキューピッド/天からの使者として - 天使とキリスト/歌え、奏でよ - 天使と聖人/堕ちた天使のゆくえ - 天使と悪魔/天使は死なない - 天使と近代人/おわりに、など、 230ページ。 ギュスターヴ・モローの天使の話も出てきます;pp.172-175+口絵10-11 同じ著者による→こちらを参照:本項上掲の『アガンベン読解』(2011)等 池上俊一、『ヨーロッパ中世の想像界』、2020、pp.379-411+註 pp.136-139:第Ⅲ部1「天使の訪れ」 聖人と修道士/妖精・鳥としての天使/守護天使/天地を繋ぐ使者/神の軍勢/むすび 山田五郎、『天使 闇の西洋美術史〈6〉』(アルケミスト双書)、創元社、2022 はじめに/ 上級天使;天使の位階/熾天使・智天使/ミカエル/ガブリエル/ラファエル・ウリエル/COLUMN エロス// 聖母と天使 COLUMN 守護天使/キリストと天使 COLUMN 死の天使/人と天使/奏楽の天使 COLUMN クレーの天使/おわりに、など 64ページ。 同じシリーズから→こちらを参照:「怪奇城の外濠 Ⅱ」の頁の「vii. 建築画、街景図、紙上建築など」 Margaret Barker, An Extraordinary Gathering of Angels, MQ Publishing Limited, London, 2004 『天使たちの並外れた集まり』 序説/始まり/天使たちの位階/大天使たち/戦車の玉座/崇拝する天使たち/天使たちと宇宙的調和/聖なる知恵/堕天使たち/ヘブライ語聖典/新約聖書/失なわれた聖書/守護者としての天使たち/天使たちと霊感など、 432ページ。 判型は小さいものですが(17×12.9cm)、多くのカラー図版と短いインタヴュー(Bishop Basil of Sergievo, Dr. Richard Bauckham, Rabbi Geoffrey W. Dennis, Dr. Bernard Lang, Fr. Robert Murray, Philip Pullman, Dr. Geoffrey Rowell, The Rev. Dr. C. C. Rowland, Dr. Alan F. Segal(→こちらを参照:「ユダヤ」の頁のvi. マガーリヤその他と天使論」), Fr. Silouan, Professor John Welch)を掲載しています。 同じ著者による→そちらを参照:同、「iv. アレクサンドリアのフィロンとヘレニズムなど」 Charles A. Gieschen, Angelomorphic Christology. Antecedents & Early Evidence, 1998 さんざんあちこちに出てくるので、やはり挙げておきましょう; ヴァルター・ベンヤミン、「歴史の概念について[歴史哲学テーゼ]」、浅井健二郎編訳、久保哲司訳、『ベンヤミン・コレクション 1 近代の意味』(ちくま学芸文庫 ヘ 3-1)、筑摩書房、1995、pp.643-665 原著は Walter Benjamin, "Über den Begriff der Geschichte", 1940 同じ著者による→こちらを参照:「言葉、文字、記憶術・結合述、書物(天の書)など」の頁の人工言語、言語起源論など」の項 ショーレム、「ヴァルター・ベンヤミンと彼の天使」、『現代思想』、vol.3-5、1975.5 なども参照 比較の対象として; 森豊、『シルクロードの天使 改訂版』、芙蓉書房、1972/1882 はじめに// 日本の天人たち;薬師寺東塔水煙の天人/法隆寺壁画の天人/天平の天人たち/日本の仙人と仙女/鳳凰堂の飛天群/王朝末期の天人像と思想// 中国の神仙と飛天;朝鮮の神仙と天女/孫悟空の先祖/神人と仙人/詩中の仙・詩の天人/志怪小説の天人/仏教の伝来と飛天/石窟の飛天たち/唐都長安と洛陽// タクラマカンの天使;敦煌の天人群像/有翼の天使/東アジアの童形天使/天女と天人と天使/コータンの廃墟/バーミヤンの天女// インドの飛天;飛天のふるさと/仏教の興隆と最古の天使像/天人の交響楽団/ガンダーラの天人/美しい少年少女の天使/愛の天使たち/南海の天女群像// 中央アジアからペルシアへ;中央アジアの砂漠にて/有翼怪獣の群/ダリウス大王の宮殿/ササン鳥の天使と女神/コーランの天使// 西方の天使;オリエントの神々/ギリシアの女神とエロス/キリスト教の天使// 天使の道 巡礼の終わりに、など、 338ページ。 『天使と天女 天界からのメッセージ』、岡崎市美術博物館、1996 心を語る美術博物館をめざして(中根鎭夫)/天使と天女(衛藤駿)/東の天と西の天(松岡正剛)// 翼の誕生 天使と天女はいつどこで生まれたのか;天空を飛翔する者たち - 古代世界の神の造形/天使の準備 - ギリシア・ローマの有翼人物像/飛天伝説 - 太古の大母神から/天使たちの変容と転化(中森義宗)// 天界と浄土 此処(here)から彼方(there)へ;天上の階層 - 天使の秩序ができるまで/極楽と須弥山 - 仏教の宇宙観/仙人の霊域 - 三神山と崑崙山/七つの天 - イスラームの天界/天使論 - キリスト教の宇宙観と天使(鼓みどり)// 天使の翼・天女の衣 - 天使と天女の特性;地上の人々の憧れ - 時代を反映した天使と天女/静かなはばたき - 天使の翼の変容/翼になる衣・衣になる雲 - 天女の躍動と五衰/神と仏を讃えるために - 音楽・花・芳香/西の翼と東の衣の謎(松岡正剛)// 天使と天女の譜 古代からバロックへ;神の言葉を伝える白衣の青年 - 古代末期~初期キリスト教時代/見えない神とイコンのあいだに - カロリング・ルネサンス~ビザンティン/ 物語の主人公 活躍する天使と天女;恋の悪戯者アモル - ギリシア・ローマ神話の天使たち/預言者は見た! - 旧約聖書の天使たち/不可思議なことを告げにきた - マリアと天使たち/深い悲しみの運命をなぐさめる - キリストをめぐる天使たち/ラッパが吹かれるたびに禍がおこる - 黙示録の天使たち/殉教者の魂を天に運ぶ - 聖人伝の天使たち/堕天使イブリースと天女フール - イスラームの天使と天女/神仙と仏教的天人の出会い - 中国説話の天女たち/ガンダルヴァとアプサラスとキンナラ - インドの古代神話と仏教説話/羽衣・七夕・竹取の物語 - 羽衣説話から七夕起源説へ/白鳥処女説話と羽衣伝説 - 天女と妖精の世界(小林一枝)// 日本に飛んだ天使 16.5世紀のワールド・バロック;日本人が描いた天使 - 宣教師の布教時代/アンゼルスは天人 - 新井白石の天使理解/江戸のキューピッド - 有翼童子の展開/天使について - 象徴的機能の伝播(タイモン・スクリーチ)// 出品目録・解説など、 124ページ。 『アジア遊学』、no.14、2000.3、pp.2-155:「特集 天女 そして天空を舞うものたち」 フリートーク 天女をめぐって(勝木言一郎、佐藤道子、服部等作、宮下佐江子、山本宏子)/日本建築における飛天の表現について(菅澤茂)/天界の舞と楽 - 敦煌・泉州・京都(山本宏子)/古代クチャ地方につくられたガルダの図像について - キジル石窟・クムトラ石窟を中心に -(勝木言一郎)/塼による飛天像、その荘厳する姿(服部等作)/飛ばない天使(宮下佐江子)/インタビュー 天女談義 - 川面稜一先生・荒木かおり先生を囲んで(インタビュアー:勝木言一郎、菅澤茂、宮下佐江子、山本宏子)/ 〈飛天〉等に関して→こちらも参照:「仏教 Ⅱ」の頁の「vi. 仏教の神話など」 山本謙治、「古代美術の頭飾にみる翼モティーフの造形 - 法隆寺金堂四天王宝冠と明日香猿石の造形系譜を求めて -」、『博物館学年報』、no.21、1989.12、pp.86-96 |
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ii. 悪魔など 悪魔のイメージについては、天使以上にいろいろと接する機会はあったのでしょうが、何といっても; 永井豪、『デビルマン』(1972-1973) の印象が鮮烈でした。 他方歴史的な展開について記したまとまったものとしてはまず、 種村季弘、『悪魔禮拝』、桃源社、1974 サタンと 268ページ。 同じ著者による→こちらを参照:「通史、事典など」の頁の「iii. 地誌・地学・地図、地球空洞説など」 また 澁澤龍彦、『悪魔の中世 西洋美術史の暗黒』、桃源社、1979 悪魔像の起源/悪魔の肖像学/冥府とアポカリプス/最後の審判/地獄と刑罰/コントラ・トリニタス/ドラゴンの幻想/誘惑図/死の恐怖と魅惑など、 232ページ。 初出の連載は1961年 →こちら(ウルムの画家《死せる恋人たち》(1470頃)の頁の「Cf.」)や、そちら(「暖炉の中へ、暖炉の中から - 怪奇城の調度より」の頁)でも挙げました 澁澤龍彦については→あちらを参照:「通史、事典など」の頁の「おまけ」 もともとの持ち場だった19世紀については マリオ・プラーツ、倉智恒夫・草野重行・土田知則・南條竹則訳、『肉体と死と悪魔 ロマンティック・アゴニー』(クラテール叢書 1)、国書刊行会、1986、「第1部 Ⅱ サタンの変貌」 原著は Mario Praz, La carne, la mort e il diavolo nella letteratura romantica, 1930/1966 の英訳 The Romantic Agony, 1933(手もとにあるのは 1970/1979 の第2版) 全体は; 序論 近似値 - ロマンティック -/メドゥーサの美/サタンの変貌/聖侯爵の旗印のもとに/つれなき美女/ビザンティウム// 付論;スウィンバーンと「イギリス風悪徳」/ダヌンツィオと「言葉にたいする官能的嗜好」など、 786ページ。 →こちら(「ロマン主義、近代など(18世紀末~19世紀)」の頁の「xiii. ロマン主義、象徴主義の周辺など」)や、またそちらにも挙げておきます:「怪奇城の外濠」の頁の「v. ゴシック・ロマンス、その他」 同じ著者による→あちら(「図像、図形、色彩、音楽、建築など」の頁の「迷宮など」の項)や、ここ(「怪奇城の外濠 Ⅱ」の頁の「ボマルツォの〈聖なる森〉」の項)も参照 ……………………… やはり悪魔学についても、キリスト教関連が多くなってしまうのですが、ユダヤであれば ローゼンベルク、『ユダヤ教思想における善と悪』、2003 やさまざまな神話群(→こちらを参照:「ユダヤ」の頁の「viii. 神話、魔術など」)、 Scholem, Kabbalah, 1978 中の「第2部 さまざまな主題」、 Joseph Dan, Jewish Mysticism. Volume 3 : The Modern Period, 1999 中のサマエルを主題にしたいくつかの論考、また原典の一つとして Edited and introduced by Joseph Dan, texts translated by Ronald C. Kiener, The Early Kabbalah, 1986 所収のラビ・イサアク・ベン・ヤコブ・ハ=コーヘン「左の流出についての論考」などに目を配っておきましょう。 イスラームについては今のところ天使論ほど情報を集められないでいるのですが、 クルアーンにおけるイブリースの挿話は忘れるわけにはいきますまい→こちらを参照:「イスラーム」の頁の「i. 『クルアーン』とその周辺」 またジンやハールートとマールート等について→そちらを参照:「イスラーム Ⅲ」の頁の「x. クジャタ、バハムート、ファラク、その他」 ……………………… 例によって当初目にとまったのは; J.C.ウォール、松本晴子訳、『悪魔学入門』、牧神社、1974 原著は J. Charles Wall, Devils, 1904 序/悪魔/悪魔の名称/悪魔の整列/キリスト教の悪魔/悪魔の起源/地獄/悪魔芸術/悪魔伝承/悪魔の諺/悪魔祓いなど、 252ページ。 ルース・N・アンシェン、金勝久訳、『悪魔の実在 - 人間の中の悪 -』、佑学社、1974 原著は Ruth Nanda Anshen, The Reality of the Devil. Evil in Man, 1972 はしがき - 神の町と悪魔の町/序論/悪魔は果して実在するのか?/悪魔の起源と本質/毒を入れられたリンゴ/悪魔は地下に潜行する/悪魔の使徒/悪魔の孤独性/俗悪への第1歩/契約/神話と伝説に見られる悪魔/悪魔のイメージ/悪魔の恐怖/悪魔と歴史/悪魔と無限性/悪魔と不滅性/悪魔の化身/悪魔と性/悪魔の実在/選択など、 188ページ。 その後 エリアーデ、宮治昭訳、「第2章 悪魔と両性具有 - 全体性の神秘 -」、『悪魔と両性具有 エリアーデ著作集 第6巻』、せりか書房、1973、pp.102-167 メフィストフェレスの《共感》/ 原著は Mircea Eliade, Méphistophélès et l'androgyne, 1962 他の内容は; 序文/神秘的な光の体験/宇宙の再新と終末論/綱と操り人形/宗教的シンボリズムに関する考察など、 304ページ。 関連論考として→こちらも参照:「北欧、ケルト、スラヴなど」の頁の「iii. スラヴ、フィンランド、古ヨーロッパなど」 →そちら(カルロス・ルイス・サフォン「忘れられた本の墓場」四部作(2001-17) メモの頁)でも触れました エリアーデについて→あちらも参照:「通史、事典など」の頁の「v. テーマ別のもの諸々」 小平尚道、「アウグステヌスの悪魔について」、山本和編、『神と悪魔』、1957 J.B.ラッセル、野村美紀子訳、『悪魔 古代から原始キリスト教まで』、教文館、1984 原著は Jeffrey Burton Russel, The Devil : Perceptions of Evil from Antiquity to Primitive Christianity, 1977 序/悪の問題/東西の悪魔/古典世界の悪/ヘブル人における悪の人格化/新約聖書の悪魔/悪魔の顔など、 302ページ。 同、 『サタン 初期キリストの伝統』、教文館、1987 原著は Jeffrey Burton Russel, Satan : The Early Christian Tradition, 1981 序/悪魔/使徒教父/弁証家とグノーシス主義者/人間の罪と贖罪 - エイレナイオスとテルトゥリアヌス/憐みと永遠の罰 - アレクサンドリア学派/二元論と荒野/サタンとアウグスティヌス/結論 - こんにちのサタンなど、 296ページ。 同、 『ルシファー 中世の悪魔』、教文館、1989 原著は Jeffrey Burton Russel, Lucifer: The Devil in the Middle Ages, 1984 序/ルシファーの生/ビザンティウムの悪魔/イスラムの悪魔/民間伝承/中世初期の悪魔観/中世初期の美術と文学に表れたルシファー/悪魔とスコラ派/中世盛期の美術と文学に表れたルシファー/演劇に表れたルシファー/唯名論者、神秘家、魔女/悪魔の存在など、 456ページ。 同、 『メフィストフェレス 近代世界の悪魔』、教文館、1991 原著は Jeffrey Burton Russel, Mephistopheles : The Devil in the Modern World, 1986 序/悪/宗教改革以後の悪魔/二つの世界のあいだの悪魔/瀕死のサタン/ロマン派の悪魔/悪魔の影/戦争の時代の悪魔/神と悪魔など、 434ページ。 同じ著者による 『悪魔の系譜』(大瀧啓裕訳、青土社、1990) がありますが、未見 『ユリイカ』、vol.19 no.3、1987.3、pp.49-240:「特集 新悪魔学大全」 アウグスティヌスの〈悪魔〉とミケランジェロの〈ブロンズ色の裸体〉(若桑みどり)/スクリーンの上の悪 魔 - 『ローズマリーの赤ちゃん』『エクソシスト』etc.…(福間健二)/クリフォートの木 - カバラーにおける悪魔(大沼忠弘)/〝蠅〟のデモノロジー - 『エクソシスト』と〈ベルゼブル〉(植松靖夫)/ヒトラーの悪魔(川又千秋)/加虐のメトドロジー(蔵持不三也)/テイルズ・オヴ・ザ・パワー - アメリカの悪魔崇拝宗教(松村一男→こちらに再録:「通史、事典など」の頁の「iv. 神話・神話学など」)/悪魔の時代がやって来た!(高山宏・荒俣宏)/デーモンとしての映像 映像としてのデーモン(三宅晶子)/聖性の彼方へ - ロシア・モダニズムと悪魔小説(亀山郁夫)/麗しき悪魔の一族(ロラン・ヴィルヌーヴ)/悪魔の原像(森常治)/フロイトと悪魔崇拝(上山安敏)/死の恐怖と悪魔主義(浜名恵美)/妖精との遭遇 - 存在と非在のあわいに棲む隣人たち(赤坂憲雄)/メシア・悪魔・女性 - I.B.シンガーとその周辺(西成彦)/悪魔のいない風景 - レヴィナスの《成熟》(内田樹)/サバト - 神学の虚構と文学の虚構(高橋純)/悪魔の図書館(吉田八岑) コラン・ド・プランシー、床鍋剛彦訳、吉田八岑協力、『地獄の辞典』、講談社、1990 原著は J. Collin de Plancy, Dictionnaire infernal, 1818/1863 著者まえがき(1863)/(あいうえお順)// コラム(吉田八岑)/地獄について(吉田八岑)/研究者リスト(床鍋剛彦)など、 340ページ。 「原著の訳10分の1、項目数でいえば原著の総項目数3799に対して、本書は374という大幅な縮約版である」とのこと(p.332、また p.6)。 フレッド・ゲティングズ、大瀧啓裕訳、『悪魔の事典』、青土社、1992 原著は Fred Gettings, Dictionary of Demons. A Guide to Demons and Demonologists in Occult Lore, 1988 序文/悪魔の事典(あいうえお順)など、 514ページ。 同じ著者による→こちら(「魔術、神秘学、隠秘学など」の頁の「図像類」の項)や、あちら(同、「事典類」の項)を参照 『幻想文学』、第36号、1992.11.10、pp.2-162:「特集 悪魔のいる文学誌」 誘惑図 『悪魔の中世』より(澁澤龍彦)/『悪魔の中世』について(東雅夫)/ 永井豪 『デビルマン』縁起/ 『黒い女神』より スタニスラス・ド・ガイタの悪魔詩二篇(白鳥友彦・訳、解説)/ サタン変貌 - 世紀末文学・美術の悪魔像(倉智恒夫)/「ファウスト」の悪魔たち(長谷川つとむ)/悲劇か、喜劇か - 悪魔のいる英文学誌(高山宏(インタビュー))/黒い神の末裔 - ロシア文学の悪魔像(伊東一郎(インタビュー))/ラヴクラフトと悪魔学(大瀧啓裕)/悪魔派ホラー最前線(夏来健次)/ 罪と赦し - 悪魔の二つの顔(浅羽莢子)/ 日本悪魔学盛衰記(吉村明彦)/虚無と不在 - 日本デモノロジイの可能性(長山靖生)// 悪魔文学館(石堂藍・編)/ 悪魔資料館(諸星翔・編)など 栗山守正、「美しい悪魔 - ランブール兄弟の『堕天使』を巡る一考察 -」、『文化學年報』、vol.44、1995.3.10、pp.285-305 堕天使の思想史的概観/堕天使を前身とする悪魔の図像伝統/堕天使の図像伝統/ランブール兄弟の『堕天使』/『堕天使』の時代背景/結論と展望 ルドルフ・シュタイナー、松浦賢訳、『悪の秘儀 アーリマンとルシファー』(シュタイナー天使学シリーズ 3)、イザラ書房、1995 人間との関係におけるキリスト、アーリマン、ルシファーの本質(1923.5.7)/キリストの行為と、キリストに敵対する霊的な力としてのルシファー、アーリマン、アスラについて(1909.5.22)/ルシファーとアーリマンの受肉について(1919.10.27)/アーリマンの学院と人類の未来に関する3つの予言(1918.10.12)// 付録(アーリマンとルシファーに関するシュタイナーの発言)など、 232ページ。 シュタイナーについて→こちらを参照:「近代など(20世紀~) Ⅲ」の頁の「xi. シュタイナーの人智学など」 クロード・カプレール、『中世の妖怪、悪魔、奇跡』、1997 オーエン・S・ラクレフ、『図説オカルト全書』、1997、「第2部 サタニズム」 バーナード・マッギン、松田直成訳、『アンチキリスト 悪に魅せられた人類の2000年史』、河出書房新社、1998 原著は Bernard McGinn, Antichrist : Two Thousand Years of the Human Fascination with Evil, 1994 序文 アンチキリスト、すなわち人間悪の典型/背神と冒瀆、憎悪 神への敵対者と終末の日についてのユダヤ人の思索(紀元前200頃-紀元50年)/キリストと対立する人格 第2のアダムとその敵対者(紀元50年-100年)/迫害と異端、自己-欺瞞 キリスト教の発展とアンチキリスト(100-500年)/アンチキリスト像の確立 中世初期における最終の敵(500-1100年)/目前のアンチキリスト到来と教会改革(1100-1200年)/偽りの神聖 教皇のアンチキリスト(1200-1335年)/宗教改革前夜のアンチキリスト像(1335-1500年)/アンチキリスト概念の分裂 宗教改革派とカトリック、清教徒のアンチキリスト論争(1500-1660年)/アンチキリスト概念の衰退(1660-1900年)/現代におけるアンチキリストなど、 422ページ。 利倉隆、『[カラー版] 悪魔の美術と物語』、美術出版社、1999 聖書と悪魔;楽園の蛇/堕天使の伝説/ヨブの物語/キリストと悪魔// 終末と地獄;黙示録/アンチキリスト/最後の審判/地獄// 伝説と物語;聖アントニウスの誘惑/聖人と悪魔の伝説/ファウスト伝説// 人間と悪魔;ユダヤ人/魔女/ゴヤ、魔の世界/人間と悪魔// 悪魔の図像集;古代の悪魔像/聖堂の悪魔/写本欄外の魔物/悪魔の動物誌/アンチキリストと風刺画/往生の術/「死」と悪魔/イスラムの地獄など、 168ページ。 →こちら(タッデオ・ディ・バルトロ《地獄》(部分、1393)の頁の「Cf.」)、そちら(「暖炉の中へ、暖炉の中から - 怪奇城の調度より」の頁)、あちら(フーケ『エティエンヌ・シュヴァリエの時禱書』より《聖アポロニアの殉教》(1452-60)の頁の「Cf.」)、またここ(ユベール・カイヨー《1547年のヴァランシエンヌでの受難劇の舞台》(1577)の頁の「Cf.」)にも挙げています 同じ著者による→そこを参照:本頁上掲の「i. 天使など」 エレーヌ・ペイゲルス、松田和也訳、『悪魔の起源』、青土社、2000 原著は Elaine Pagels, The Origin of Satan, 1995 序/『マルコによる福音書』とユダヤ戦争/サタンの社会史 - ヘブライ聖書から福音書へ/マタイによる反ファリサイ派運動 - 悪魔を配備する/ルカとヨハネ、イスラエルの遺産を請求する - 亀裂の拡大/サタンの地上の王国 - キリスト教徒と異教徒/内なる敵 - 異端者の悪魔化/結論など、 328ページ。 同じ著者による→こちらを参照:『ナグ・ハマディ写本』、1982/「グノーシス諸派など」の頁の「i. 『ヘルメス文書』邦訳刊行以前以後など」 飛鳥昭雄・三神たける、『失われた堕天使「ルシファー」の謎』(Mu Super Mystery Books)、学習研究社、2000 プロローグ 人類誕生以前に起こった天使の反乱と天界の大戦争/光の天使ルシフェルの堕落と闇の超常生命体「悪魔」の誕生/キリスト教の神学に見る天使の姿とその階級論/人間の前に現れる天使の正体は変身した古代の預言者だった!!/骨肉の体を持つ人間の前世は神の前にいた霊体天使だった!!/キリスト教の神学における悪魔はもおともと異教の神々だった!!/この世に実在する悪魔=堕天使は肉体を持たない超常生命体だった!!/堕天使ルシファーの記憶は世界の神話伝説の中に存在する!!/ユダヤ教神秘主義カッバーラで解く堕天使ルシファーの正体/超常現象の背後に見え隠れする肉体なき霊の正体は堕天使だった!!/エピローグ 堕天使ルシファーの最終戦略と来るべき復活体天使の大戦争など、 452ページ。 ニール・フォーサイス、野呂有子監訳、倉恒澄子・小山薫・田中洋子・圓月勝博訳、『古代悪魔学 サタンと闘争神話』(叢書・ウニベルシタス 725)、法政大学出版局、2001 原著は Neil Forsyth, The Old Enemy. Satan & the Combat Myth, 1987 序章 悪魔の物語// 古代の〈敵〉;フワワとギルガメシュ/竜と海 - 古代近東の闘争/ギリシアと近東/紅海の闘争 - 出エジプト伝説// 反逆と黙示;旧約聖書のサタン/反逆者としての敵対者/神の息子たちと グノーシス神話とキリスト教神話;アダム諸書と蛇の正体 - ユダヤ教黙示からのグノーシス主義の発展/黙示とキリスト教的闘争/パウロの敵/共観福音書における闘争/悪魔と正典// デミウルゴスと悪魔;異端としてのサタン/グノーシス主義とデミウルゴス/イレナエウス - デミウルゴスに対する論駁/初代教会における見張り天使/オリゲネスの邪悪な天使 - 普遍堕罪と普遍贖罪// アウグスティヌスとキリスト教神話の構造;アウグスティヌス - 責務と敵対者/マニ教的二元論とアウグスティヌス的弁証法/アウグスティヌスの『告白録』 - 二本の木/アウグスティヌスと創世記// 補遺 方法と用語など、 846ページ。 ロベール・ミュッシャンブレ、平野隆文訳、『悪魔の歴史 12~20世紀 西欧文明に見る闇の力学』、大修館書店、2003 原著は Robert Muchembled, Une histoire du diable (XIIe-XXe siècle), 2000 序章 悪魔との1000年/サタンの登場(12-15世紀)/サバトの夜/肉体の悪魔/サタンの文学と悲劇の文化(1550年-1650年)/黄昏の悪魔 - 古典主義からロマン派へ/内なるデーモン(19-20世紀)/快楽或いは恐怖 - 20世紀末のデーモン/結論 デーモンとのダンスなど、 562ページ。 ジョルジュ・ミノワ、平野隆文訳、『悪魔の文化史』(文庫クセジュ 876)、白水社、2004 原著は Georges Minois, Le diable, 2000 序/闘争の神話ならびに旧約聖書における悪魔の始まり/ユダヤ=キリスト教の悪魔の密かなる誕生/中世の悪魔の多様な諸側面/大いなる悪魔の時代(14世紀~16世紀)/悪魔祓いと懐疑主義(17世紀~18世紀)/スーパースターとしての悪魔(19世紀・20世紀)/悪魔、その見せかけの退場/結論など、 198ページ。 リン・ピクネット、関口篤訳、『光の天使ルシファーの秘密』、青土社、2006 原著は Lynn Picknett, The Secret History of Lucifer. The Ancient Path to Knowledge and the Real Da Vinci Code, 2005 はじめに// 星の誕生;サタン - 不自然な歴史/女悪魔とその仕事/ルシファーと呼ばれた女// 堕天使が残したもの;悪魔のシナゴーグ/盟約、憑依、降霊術/汝が欲する如く為せ// エピローグ ルシファーの鍵など、 410ページ。 宇多直久、「マックス・ミルネルとロマン主義文学史サタン篇」、『仏文研究』、no.40、2009.10.15、pp.31-52 [ < 京都大学学術情報リポジトリ(KURENAI) ] DOI 10.14989/138005 →こちらにも挙げておきます:「ロマン主義、近代など(18世紀末~19世紀)」の頁の「xiii. ロマン主義、象徴主義の周辺など」 マックス・ミルネールについて→そちらも参照:「マネ作《フォリー・ベルジェールのバー》と絵の中の鏡」の頁の「参考文献追補」 南條竹則、『「悪魔学」入門 「デビルマン」を解剖する』、講談社、2010 序 - 悪魔との出会い/悪魔の正体/悪魔の輪郭/新約聖書の悪魔像 - 《誘惑者》とルキフェルの誕生 -/諸宗教の悪魔/流刑の神々/魔女狩りと悪魔学/文学における悪魔/付録 「ソロモンの遺訓」要約など、 224ページ。 森瀬繚、『いちばん詳しい「堕天使」がわかる事典』、SBクリエイティブ株式会社、2014 まえがき 善と悪の諸問題/魔王と、その配下達/ソロモン王に仕えた72柱の堕天使など、 288ページ。 同じ著者による→こちらを参照:「近代など(20世紀~) Ⅳ」の頁の「xix. ラヴクラフトとクトゥルー神話など」 山田五郎、『悪魔 闇の西洋美術史〈1〉』(アルケミスト双書)、創元社、2021 はじめに/ 聖書の悪魔;ルシファー/サタン/蛇/悪魔の誘惑/悪魔祓い/COLUMN 反キリスト/魔術師シモン// 地獄の悪魔;最後の審判/『神曲』の悪魔/COLUMN 辺獄の悪魔/夢魔// 魔女;魔女とサバト/COLUMN 悪魔との契約// おわりに、など 64ページ。 同じシリーズから→こちらを参照:「怪奇城の外濠 Ⅱ」の頁の「vii. 建築画、街景図、紙上建築など」 比較の対象として; 『アジア遊学』、no.59、2004.1、pp.4-117:「特集 鬼とデーモン」 序言 始原の神の悪魔性と善霊としての鬼(篠田知和基)/鬼とデーモン(同)/異教のダイモンからキリスト教のデーモンへ(松村一男→こちらに再録:「通史、事典など」の頁の「iv. 神話亜・神話学など」)/異人による聖戦としての竜蛇退治 - 力の勇者ベーオウルフとソールを中心に -(水野知昭)/デーモン(クロード・ルクトゥ)/オーグル(鬼)の神話(アルフレット・ブルミエ)/鬼のウルガン(フィリップ・ワルテル)/アラブ地域の魔物伝(康君子)/中国の善鬼 - 江南の仮面劇から-(廣田律子)/三条東洞院鬼殿の説話 - 雷神による武人の蹴殺と怨霊の生成をめぐって -(山本節)/高千穂と阿蘇の伝説と祭りに見る鬼の正体(吉田敦彦)/沖縄県伊江島の鬼の伝承 - 鬼から龍への転換 -(丸山顯徳)/南太平洋のデーモン - メラネシアの人食い鬼と鮫 -(後藤明)/南米・アイマラ世界の悪霊とススト(加藤隆浩) 吉田敦彦、『鬼と悪魔の神話学』、青土社、2006 鬼と神 - 日本;鬼からも福を得る日本の多神教の知恵/高千穂と阿蘇の伝説と祭りに見る鬼の正体/高千穂の夜神楽の中の荒神と岩戸神楽/竹切会式の大蛇と「ゆりもどし」/大国主とナマハゲの鬼// 神と悪魔 - 聖書とインド;聖書に見る神と悪魔の戦い/インド神話の中の神々と悪魔たちの戦い// あとがきなど、 250ページ。 同じ著者による→こちらを参照:「通史、事典など」の頁の「iv. 神話・神話学など」 |
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おまけ 天使にまつわるフィクションとして、これまで H・ド・バルザック、『セラフィタ』、1976 アナトオル・フランス、『天使の反逆』、1934 野阿梓、『兇天使』、1986 R.A.マカヴォイ、『ダミアーノ 魔法の歌 1』、1986 同、 『サーラ 魔法の歌 2』、1987 同、 『ラファエル 魔法の歌 3』、1987 諏訪緑、『西の国の物語 ~ペルシア神話より~』、2010 同、 『砂漠の花の物語 ~ペルシア神話より 2~』、2012 などを挙げてきました。他にもいろいろあることでしょうが、ここは; 須永朝彦、「天使Ⅰ」(1971)、「天使Ⅱ」(1971)、「天使Ⅲ」(1974)、『須永朝彦小説全集』、国書行会、1997 同じ著者による→こちらを参照:『吸血魔のいけにえ』(1967)の頁の「Cf.」 篠田真由美、『天使の血脈』(TOKUMA NOVELS)、徳間書店、1995 同、 『堕とされしもの 天使の血脈』(上下)(TOKUMA NOVELS)、徳間書店、1996 →こちら(「ルネサンス、マニエリスムなど(15~16世紀)」の頁の「おまけ」にも挙げておきます。 また第2巻の舞台はヴェネツィアということで、→そちら(『赤い影』(1973)の頁の「おまけ」)にも挙げましょう。 同じ著者による→あちらを参照:「メソポタミア」の頁の「おまけ」 花田清輝、「天使の羽ばたき」(1951)、『花田清輝全集 第五巻』、講談社、1977、pp.334-343 →こちらで触れました:「グノーシス諸派など Ⅲ」の頁の「おまけ」 同じ著者による→そちらも参照:「図像、図形、色彩、音楽、建築など」の頁の「おまけ」 川野芽生、「天屍節」、『月面文字翻刻一例』、書肆 ……………………… ちなみに音楽方面で思い浮かぶのが; 荒井由美、『ひこうき雲』、1973 B面1曲目の「ベルベット・イースター」だったりしました。 |
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Dead Can Dance, The Serpent's Egg, 1988(1) 4枚目のA面1曲目は“The Host of Seraphim”、6分18秒。 別のアルバムから、他→こちらに挙げました;『インフェルノ』(1980)の頁の「おまけの2」 |
1. 妹沢奈美+鈴木喜之監修、『ブリティッシュ・オルタナティヴ・ロック特選ガイド』(CDジャーナル・ムック)、音楽出版社、2010、p.92 | |||||||
他方、 Bill Bruford, Feels Good to Me, 1977(邦題:ビル・ブラフォード、『フィールズ・グッド・トゥ・ミー』) のA面1曲目が"Beelzebub"(邦題:「ビールゼブ」)、3分19秒、器楽曲。 同じアルバムから→こちらも参照:「中央アジア、東アジア、東南アジア、オセアニアなど」の頁の「おまけ」 同じタイトルの曲でこちらは日本のバンドによるのが; メトロファルス、『盗賊どもの夜会服』、1985 2曲目の"Beelzebub"、5分57秒、歌曲。 同じアルバムから→そちらも参照:「中央アジア、東アジア、東南アジア、オセアニアなど」の頁の「おまけ」 メトロファルスから→あちら(「北欧、ケルト、スラヴなど」の頁の「おまけ」)や、ここ(「仏教 Ⅱ」の頁の「おまけ」)も参照 The Mars Volta, Amputechture, 2006(邦題マーズ・ヴォルタ、『アンピュテクチャー』) 3枚目の7曲目が"Day of the Baphomets"(邦題:「バフォメットの日」)、11分57秒。 同じアルバムから別の曲→こちらを参照:「ユダヤ Ⅲ」の頁の「おまけ」 ギターのオマー・ロドリゲスとヴォーカルのセドリック・ビクスラーが以前参加しいたアット・ザ・ドライヴインの曲→「怪奇城の外濠 Ⅱ」の頁の「廊下など」の項 ちなみにバフォメットといえば; ピエール・クロソウスキー、小島俊明訳、『バフォメット』、ペヨトル工房、1985 原著は Pierre Klossowski, Le Baphomet, 1965 『肉の影』(異端の文学シリーズ、桃源社、1966)の改訂再刊 ……………………… 悪魔にまつわるフィクションは天使の場合以上に枚挙に暇がないことでしょう。上に挙げた諸資料でもその方面にけっこうページを割いたものが少なくありませんので、詳しくはそちらを参照いただくとして、これまで挙げた; ミルトン、『失楽園』 マルキ・ド・サド、「ロドリグあるいは呪縛の塔」 ゲーテ、『ファウスト』 バイロン、『カイン』 Victor Hugo, La fin de Satan フローベール、『聖アントワヌの誘惑』 ムアコック、『堕ちた天使』および『秋の星々の都』 など以外に; J.カゾット、渡辺一夫・平岡昇訳、『悪魔の恋』(世界幻想文学大系 1)、国書刊行会、1976 原著は Jacques Cazotte, Le diable amoureux, 1772 ボードレール、堀口大學訳、「惡魔への連禱」、『悪の華』(新潮文庫 黄 6C)、新潮社、1954、pp.280-285(「叛逆」、no.120) 原著は Charles Baudelaire, "Les litanies de Satan", Les fleurs du mal, 1857/1861 ジョスエ・カルドゥッチ(1835-1907)、三浦逸雄訳、「魔神に捧ぐる頌」、『世界名詩集 25 ウンガレッティ 破船も愉し、クヮジーモド そしてすぐに日は暮れる、カルドゥッチ 魔神に捧ぐる頌』、平凡社、1968、pp.219-237 原著は Giosuè Carducci, Inno a Satana, 1869 「ユダヤ Ⅲ」のページの「おまけ」および「イスラーム Ⅱ」の「vi. イスマーイール派など」の冒頭で挙げた ミロラド・パヴィチ、『ハザール事典 夢の狩人たちの物語[男性版]』、1993 天使と悪魔併せて; 佐藤史生、「レギオン」(1978)、『金星樹 SF短篇集』(奇想天外コミックス)、奇想天外社、1979、pp.131-170 同じ著者による→こちらを参照:「インド」の頁の「おまけ」 風間賢二編、『天使と悪魔の物語』(ちくま文庫 か11-4)、筑摩書房、1995 天使篇;天使(ハンス・クリスチャン・アンデルセン)/不条理の天使(エドガー・アラン・ポー)/黄昏の下の国(導入部)(ブラム・ストーカー)/天使のフットボール(ジョージ・バーナード・ショー)/天使の反逆(抜粋)(アナトール・フランス →こちらも参照:「グノーシス諸派など Ⅲ」の頁の「おまけ」)/ザカリー・クレビンの天使(ナイジェル・ニール)/落ちて来た天使(ジョン・コリア)/天使レヴィン(バーナード・マラマッド)// 悪魔篇;悪魔とトム・ウォーカー(ワントン・アーヴィング)/悪魔の賭(ウィリアム・メイクピース・サッカレー)/悪魔の教会(マシャード・デ・アシス)/煙草と悪魔(芥川龍之介)/イーノック・ソウムズ(マックス・ビアボウム)/悪魔とダニエル・ウェブスター(スティーヴン・ヴィンセント・ベネー)/魔王と賭博師(ロバート・アーサー)/スリージー(セオドア・R・コグズウェル)/地獄で最高の恋人(ジェローム・ビクスビー)など、 406ページ。 ニール・ゲイマン、テリー・プラチェット、金原瑞人・石田文子訳、『グッド・オーメンズ』(上下)、2019 |
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2014/07/03 以後、随時修正・追補 |
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