錬金術など
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次の「魔術、神秘学、隠秘学など」のページに挙げた文献にも、錬金術に関する章節が含まれていることが少なくありません。 中国の煉丹術=錬金術については →「中国 Ⅱ」のページの「vii. 煉丹術・錬金術、風水など」等を参照 インドの錬金術については、今のところあまり資料を見つけられないでいますが、とりあえず 佐藤任・小森田精子訳著、『インド錬金術』、1989 エリアーデ、『ヨーガ ② エリアーデ著作集 第10巻』、1975、pp.120-148:「第7章 ヨーガと錬金術」 錬金術師としてのヨーガ行者に関する伝説/タントリズム、ハタ・ヨーガおよび錬金術/中国の錬金術/精神的技術としての錬金術 および後掲 エリアーデ、『鍛冶師と錬金術師 エリアーデ著作集 第5巻』、1976、pp.155-172:「第12章 インドの錬金術」 イスラームの錬金術については、とりあえず; 伊東俊太郎、『近代科学の源流』、1978、「第7章 アラビア科学の開花Ⅱ - 錬金術と医学」 アンリ・コルバン、黒田壽郎・柏木英彦訳、『イスラーム哲学史』、1974、pp.153-159;「第4章2 ジャービル・ブン・ハイヤーンと錬金術」 Howard R. Turner, Science in Medieval Islam. An Illustrated Introduction, 1995, pp.189-194 : "11. Alchemy" Pierre Lory, ‘KIMIĀ’[ <Encyclopædia Iranica ] また 守川知子監訳、ペルシア語百科全書研究会訳注、「ムハンマド・ブン・マフムード・トゥースィー著 『被造物の驚異と万物の珍奇』(8)」、pp.330-333:「[第6章] 錬金術について――錬金術とは霊的技法である」 錬金術のとらえ方としてはやや古い本ですが、中国および西洋の錬金術をあわせて概観したものに; 吉田光邦、『錬金術 仙術と科学の間』(中公新書 9)、中央公論社、1963 はじめに// 仙術と哲学の混沌 - 中国;説話のなかで/神仙思想の背景、道教/『周易参同契』の三位一体論/『抱朴子』の世界/丹薬の服用と製造/本草学 との関係/中国錬金術の発展と限界// 魔術から科学へ - 西洋;アレキサンドリアの時代/イスラムの神秘と科学/中世神学と錬金術/妖術と近代科学/東と西の交流// 日本の錬金、錬丹術;神仙たちの話/四方拝から庚申待まで/舶来丹薬の流行// むすびに、など、 230ページ。 同じ著者による→こちらを参照:『星の宗教』<「通史、事典など」の頁の「v. テーマ別のもの諸々」 ……………………… ヨーロッパの錬金術について、まずは錬金術再評価の立役者となったバシュラール、ユング、エリアーデから; ガストン・バシュラール、及川馥・小井土光彦訳、『科学的精神の形成 客観的認識の精神分析のために』、国文社、1975 原著は Gaston Bachelard, La fromation de l'esprit scientifique. Contribution à une psychanalyse de la conaissance objective, 1938 はじめに/認識論的障害の概念 本書のプラン/第1の障害、最初の経験/科学的認識の障害となる一般的認識/ことばの障害の例、海綿、身近なイマージュの過度の拡大/科学的認識の障害としての一元的かつプラグマティックな認識/実体論的障害/実在論者の精神分析/アニミスムの障害/消化の神話/リビドーと客観的認識/量的認識の障害/科学的客観性と精神分析など、 404ページ。 ガストン・バシュラール、『火の精神分析』、1978 ガストン・バシュラール、『大地と意志の夢想』、1972 ガストン・バシュラール、『大地と休息の夢想』、1970 バシュラールについて→こちらも参照:「通史、事典など」の頁の「vi. 四大その他」 C.G.ユング、池田紘一・鎌田道生訳、『心理学と錬金術』(全2巻)、人文書院、1976 原著は Carl Gustav Jung, Psychologie und Alchemie, 1944 Ⅰ 錬金術に見られる宗教心理学的問題// 個体化過程の夢象徴;序/初期の夢/マンダラ象徴など、332ページ。 Ⅱ 錬金術における救済表象;錬金術の基本概念/錬金術作業の心的性質/作業(オプス)/第一質料(プリマ・マテリア)/賢者の石とキリストのアナロジー/宗教詩に見られる錬金術象徴// エピローグなど、 406ページ。 →こちら( Pistis Sophia に関連して、「グノーシス諸派など Ⅱ」の頁の「v. ナグ・ハマディ写本の発見以降など」)や、またあちら(ゾーシモスの幻視に関連して、「原初の巨人、原初の獣、龍とドラゴンその他」の頁」の頁)でも触れています。 他に C.G.ユング、池田紘一訳、『結合の神秘』(全2巻)、人文書院、1995/2000 あるも未見 追補:その後見る機会を得ました; C.G.ユング、池田紘一訳、『結合の神秘 Ⅰ』(ユング・コレクション 5)、人文書院、1995 原著は Carl Gustav Jung, Mysterium Coniunctionis - Untersuchungen über die Trennung und Zusammensetzung der seelischen Gegensätze in der Alchemie, 1955-56 付録 - 「錬金術の基本概念」(ユング『心理学と錬金術』からの抜粋)/全集版編者まえがき(マリー=ルイーゼ・フランツ、1968)/著者まえがき(1954)// 結合の諸要素;対立/四要素構成/孤児と寡婦/錬金術とマニ教// パラドックス;アルカヌムと「点」/火花/ボローニャの謎// 対立の化身;序/太陽[ソル]/硫黄/ 月[ルナ];月の意味/犬/錬金術のアレゴリー/月の本性// 塩;アルカヌムとしての塩/苦さ/紅海/三における第四のもの/上昇と下降/惑星宮の旅/海水のなかでの再生/塩の解釈と意味など、 500ページ。 C.G.ユング、池田紘一訳、『結合の神秘 Ⅱ』(ユング・コレクション 6)、人文書院、2000 王と女王;序/黄金と霊/王の変容/王の救済 - 『リプラエウスの古歌』/王の暗い側面/アントロポスとしての王/王象徴の意識との関係/王の更新の宗教的問題性/女王// アダムとエヴァ;アルカヌムとしてのアダム/彫像/最初の達人[錬金術師]としてのアダム/アダムの対立的性質/「古きアダム」/全体性としてのアダム/変容/まるきもの - 頭と脳// 結合;対立の結合に関する錬金術の見方/結合の諸段階/クゥインタ・エッセンティアの製造/錬金術の作業手順の意味/錬金術の作業手順の心理学的解釈/自己認識/モノコルス/結合の最初の二段階の内容と意味/結合の第三段階 - 「一なる宇宙」/「自己」と認識論的制限など、 570ページ。 原著には第2部として「トマス・アクィナスの著とされる『立ち昇る曙光』のラテン語原典、フォン・フランツによるドイツ語訳、文献学的注釈および膨大な評釈的論述」が附されていましたが(『Ⅱ』、「訳者あとがき」、p.495)、残念ながら割愛。 『立昇る曙』は後に邦訳されました→本頁下掲のこちら:大橋喜之訳、『立昇る曙[アウロラ・コンスルジェンス] 中世寓意錬金術絵詞』、2020 『結合の神秘』の「入門書でもある」(「序文」、p.8)というのが; C.G.ユング、林道義・磯上恵子訳、『転移の心理学』、みすず書房、1994 原著は Carl Gustav Jung, Die Psychologie der Übertragung, 1946 序文(1945)/総論// 『哲学者の薔薇園』の一連の挿し絵を材料にして転移現象を論じる試み;メルクリウスの泉/王と女王/裸の真実/浴槽の水に漬かること/結合/死/魂の上昇/浄化/魂の帰還/新たな誕生// 結語// 解説(林道義);転移とは何か/『転移の心理学』の分析/転移 - 逆転移関係における倫理と体験のあいだなど、 318ページ。 C.G.ユング/M-L.フォン・フランツ、野田倬訳、『アイオーン ユング・コレクション 4』、人文書院、1990 原著は Carl Gustav Jung, Aion - Untersuchungen zur Symbolgeschichte, 1951 序言// 自己の象徴性についての考察(C.G.ユング);自我/影/シジギ-アニマ・アニムス/自己/キリスト、自己の象徴/双魚宮/ノストラダムスの預言/魚の歴史的意味について/魚シンボルの反対傾向並存/錬金術における魚/魚の錬金術的解釈/キリスト教的錬金術の象徴表現の心理学に関する一般的背景/グノーシス主義における自己の象徴/自己の構造と力動性/結語// ペルペトゥアの殉教 - 心理学的解釈の試み(M-L.フォン・フランツ);序論/文献/殉教者たちの正統信仰の問題/聖女ペルペトゥアの生涯/幻視/第1の幻視の解釈/第2および第3の幻視の解釈/第4の幻視の解釈など、 552ページ。 本書にも関連して→こちらも参照:「グノーシス諸派など Ⅲ」の頁の「おまけ」 C.G.ユング、『ユング 錬金術と無意識の心理学』、2002 なども参照 大室幹雄訳、『鍛冶師と錬金術師 エリアーデ著作集 第5巻』、せりか書房、1976 原著は Mircea Eliade, Forgerons et alchimistes, 1956 まえがき/隕石と冶金術/鉄器時代の神話/性化された世界/ 附録ノートⅠ/附録ノートⅡ C.G.ユングと錬金術など、 264ページ。 本書の第1章」から1文(p.18)を引用したことがあります →「作品解説、あるいは幕間に潜りこもう!」、『ひろがるアート展~現代美術入門篇~』展図録、2010.10 [ < 三重県立美術館のサイト ] その前後は錬金術をテーマにしています。 また本サイト内では→こちらで触れました:「怪奇城の地下」の頁 エリアーデについて→そちらも参照:「通史、事典など」の頁の「v. テーマ別のもの諸々」 ……………………… これまでヘレニズム期の錬金術については ベルトゥロ、『錬金術の起源』、1984 藤村シシン、『秘密の古代ギリシャ、あるいは古代魔術史』、2024 pp.253-294:「第8章 実践錬金術 (アル)ケメイア」 pp.295-315:「第9章 神秘錬金術 ミスティカ」 その他を、 パラケルススについては→こちら:「ルネサンス、マニエリスムなど(15~16世紀)」の頁の「iv. パラケルススなど」、 「バロックなど(17世紀)」のページではフラッドについて→そちら:「バロックなど(17世紀)」の頁の「フラッド」の項、 ベーメについて→あちら:「バロックなど」の頁の「iii. ベーメ、その他」、 アンドレーエの『化学の結婚』とその周辺については→ここ(「バロックなど」の頁の「iv. 薔薇十字団、その他」)とその前後、 ニュートンと錬金術について→そこ(「バロックなど」の頁の「vii. ニュートンなど」)、 また後掲の『ヘルメス叢書』中の数冊とともに、 ディーバス、『近代錬金術の歴史』、1999 を挙げてきました。それらの刊行に先立っては; 『パイデイア』、no.10、1971.6.15、pp.2-189:「特集 シンボル・錬金術」 化学の結婚(種村季弘)/黒い太陽の神話 錬金術的宇宙観(巖谷國士)/カバラ擁護論(ボルヘス)/邪教徒バシレイデス擁護論(ボルヘス)/タロット体系の象徴(R.ベルヌーリ)/ヤコブ・ベーメ シンボルによるその生涯の再構成の試み(南原実→こちらも参照:「バロックなど」の頁の「iii. ベーメ、その他」)/錬金術師としてのゲーテ(G.F.ハルトラウプ)/ネルヴァルの詩と神秘主義(入沢康夫→そちらも参照:「ロマン主義、近代など(18世紀末~19世紀)」の頁の「vii. ネルヴァルなど」)/アルス・コンビナトリア マラルメの〈超-書物〉をめぐって(G.R.ホッケ→あちらの部分訳:「言葉、文字、記憶術・結合術、書物(天の書)など」の頁の「記憶術・結合術など」)/ヘルメス学とグローブ座(F.イェイツ)/伝統の媒体としての詩的象徴 ブレイク+シェリー+イェイツ(K.レイン→ここも参照:「ロココ、啓蒙思想など(18世紀)」の頁の「v. ブレイクなど」)/錬金術関係書誌 セルジュ・ユタン、有田忠郎訳、『錬金術』(文庫クセジュ 525)、白水社、1972 原著は Serge Hutin, L'alchimie, 1951/1971 序言// 錬金術とは何か// 錬金術師とその象徴体系;錬金術師/錬金術文学/錬金術の象徴体系// 錬金術の起源;伝説的源泉/心理的源泉/歴史的源泉// 錬金術発展の諸段階;アレクサンドリアとビザンチウム/アラビア人/ヨーロッパの錬金術/錬金術の歴史的衰退// ヘルメス哲学;概論/ヘルメス学の宇宙発生論// 錬金術の理論// 実際的錬金術;「大いなる作業」/ホムンクルス(人造小人)// 神秘的錬金術//《アルス・マグナ》//錬金術の影響//結論// 補遺;「大いなる作業」に関する補足/錬金術と占星術/薔薇十字団員と薔薇十字会派/化学の歴史に関する覚え書/《達人》なる語のいろいろな意味など、 166ページ。 同じ著者による→こちらを参照:「グノーシス諸派など Ⅱ」の頁の「v. ナグ・ハマディ写本の発見以降など」 R.ベルヌーリ、種村季弘訳・論、田部淑子・橘美紀子訳、『錬金術 - タロットと愚者の旅』、青土社、1972 原著は Rudolf Bernoulli, "Seelische Entwicklung im Spiegel der Alchemie und verwandter Disziplinen", 1935 ; "Zur Symbolik geometrischer Figuren und Zahlen", 1934 錬金術の基本要素/絵図描写における錬金術の体系// 幾何学図形と数の象徴学のために/タロット体系の象徴// 愚者の旅(種村季弘)など、 218ページ。 ……………………… ニコラ・フラメル、有田忠郎訳、『象形寓意図の書 賢者の術概要 ヘルメス叢書 1』、白水社、1977 原著は Nicolas Flamel, Le livre des figures hiéroglyphiques ; Sommaire de l'art philosophique ; Le désir désiré, 1970 叢書全体への序文(ルネ・アロー)// 序言(ルネ・アロー)/ニコラ・フラメル その史的研究(ユージェーヌ・カンスリエ)// 象形寓意図の書/賢者の術概要/望みの望み// 解説 - ニコラ・フラメル伝説(有田忠郎)など、 258ページ。 →こちらでも触れています:「近代など(20世紀~) Ⅵ」の頁の「牧野修」の項 またニコラとペレネル・フラメル夫妻が主要な登場人物となるのが →そちら:マイケル・スコット、橋本恵訳、『 ジャン・デスパニエ、有田忠郎訳、『自然哲学再興 ヘルメス哲学の秘法 ヘルメス叢書 2』、白水社、1977 原著は Jean d'Espagnet, L'Œuvre secret de la philosophie d'Hermès, précédé de la philosophie naturelle restituée, 1972 原本は1623年刊。 序文(J.ルフェーヴル=ドゥザーグ)// 自然哲学再興/ヘルメス哲学の秘法// 解説 - 錬金術と宇宙創成論(有田忠郎)など、 242ページ。 →こちらにも挙げておきます:「バロックなど」の頁の「iv. 薔薇十字団、その他」 サン=ディディエ、有田忠郎訳、『沈黙の書 ヘルメス学の勝利 ヘルメス叢書 3』、白水社、1977 原著は Limojon de Saint-Didier, Le triomphe hermétique, introduction et notes d'Eugène Canseliet précédées du Mutus Liber, avec une hypotypose de Magophon, 1971 『沈黙の書』は1677年刊行。アレクサンドル=トゥッサン・ド・リモジョンは1630年生まれ。 沈黙の書、ヒュポテュポーシス(マゴフォン)// ヘルメス学の勝利 または勝利を得た賢者の石;序論(ユージェーヌ・カンスリエ)/はしがき/騎士たちの古き戦い/騎士たちの古き戦いに関するユードックスとピロフィルの対話/秘教哲学の6つの主要な鍵を含む真のヘルメス学徒へ宛てる書簡/大いなる作業の秘法に関するある哲学者の書簡(1686年5月9日付け)/自然の黄金の鍵をめぐってアリスタイオスが息子に与えた書簡詩// 解説 - 地母神の群れ(有田忠郎)など、 276ページ。 ラムスプリンク/デュ・マルティノー、有田忠郎訳、『賢者の石について 生ける潮の水先案内人 ヘルメス叢書 4』、白水社、1977 原著は Lambsprinck, Traité de la pierre philosophale, suivi de Le pilote de l'onde vive, 1972 『賢者の石について』の原本は1599年刊、『生ける潮の水先案内人』の原本は1678年刊。 はしがき(ルネ・アロー)// 賢者の石について// 生ける潮の水先案内人;海の潮汐と定点の秘密/東インドへの短路航海と円積法// 解説 - 錬金術の図像学(有田忠郎)など、 268ページ →こちらにも挙げておきます:「バロックなど」の頁の「iv. 薔薇十字団、その他」 マルク=アントニオ・クラッセラーム、有田忠郎訳、『闇よりおのずからほとばしる光 ヘルメス叢書 5』、白水社、1979 原著は Marc-Antonio Crassellame, La lumière sortant par soi-même des ténèbres, introduction et notes de Roger Bernard, commentaires de Bruno de Lansac, 1971 原本は1666年初版、1687年に B. D. L. の注釈をつけて第2版 序文(ベルナール・ロジェ);17世紀におけるヘルメス学の教育の新しい相貌/抜き難い対立/『闇よりおのずからほとばしる光』の各種刊本/著者の奇異な哲学的擬名/謎の人物/錬金術、《音楽の術》/『燃えさかる星』/自然の運行に従いながら自然を導くこと// 闇よりおのずからほとばしる光(マルク=アントニオ・クラッセラーム著) - 「賢者の石」の製法に関する詩、イタリア語より。ブルーノ・ド・ランサック訳;友人の一人にあてる翻訳者の手紙/第1の歌/第2の歌/第3の歌// 闇よりおのずからほとばしる光 - ブルーノ・ド・ランサックによる序文、緒言、および注釈;注釈者より読者へ/序言/「第1の歌」への注釈/「第2の歌」への注釈/「第3の歌」への注釈// 化学に関する153章の箴言// 解説 - 錬金術と象徴の意味作用(有田忠郎)など、 290ページ。 →こちらにも挙げておきます:「バロックなど」の頁の「iv. 薔薇十字団、その他」 『ヘルメス叢書』は他に; マニリウス、『占星術または天の聖なる学 ヘルメス叢書 6』、1978 モーリー、『魔術と占星術 ヘルメス叢書 7』、1978 『ヘルメス叢書』の訳者による論集として; 有田忠郎、『夢と秘儀』、書肆山田、1983 テオフラストの偽書// 夢の物語・夢の記述/シュルレアリスムの余白に/余生の幻視/ジョー・ブスケをめぐって/倒錯の修辞学、修辞学の倒錯/母なるものと子なるもの// 錬金術の思想/石の生成と変容/錬金術と宇宙創成論/地母神の群れ/鉱物の夢と種子の秘儀/シュルレアリスムと錬金術/黄金流離譚// 神の書跡のアルケミア または迷路のプラトニズムなど、 240ページ。 他に原典の邦訳として; 「クラテスの書」、大橋喜之訳、『ピカトリクス 中世星辰魔術集成』、2017、pp.642-666+682-684 伝トマス・ノートン、大橋喜之訳、「錬金術式目」、『原典 ルネサンス自然学 下』、2017、pp.1107-1216 1477年起草。エリアス・アシュモレー(1617-92)『英国化学の劇場』(1652)より アシュモレーの注解も合わせて邦訳(pp.1182-1202) 大橋喜之訳、『立昇る曙[アウロラ・コンスルジェンス] 中世寓意錬金術絵詞』、八坂書房、2020 参考図版// 立昇る曙 第Ⅰ部;浄福なるトマス・アクィナスの 立昇る曙 第Ⅱ二部;序/[星学論考の序としての語釈]/星学(占星術)について/譬話の様式で語られる 立昇る曙 図像解説(ミーノ・ガブリエレ); 解説 トマス・アクィナスをめぐる巷説と雅歌の曙(大橋喜之)/補説 1 幻視、譬話、預言(M.ペレイラ)/補説 2 アリスレウスの幻視(J.ルスカ)// 付録Ⅰ 幻視の書三題 ゾシモスの幻視;ゾシモス『力能について』/オリンピオドロス『ゾシモスの書「力能について」およびヘルメスその他の賢者たちの言辞の註解』// アリスレウスの幻視;『アリスレウスの幻視』/『賢者の薔薇園』より/結合あるいは交接-幻視するアリスレウス// ダスティンの幻視;『ダスティンの幻視』/『ダスティンの夢』// 付録Ⅱ 三語の書;『三語の書』(A)/『三語の書』(B)// 『立昇る曙』連作挿画総覧/訳者あとがきなど、 402ページ。 →こちらでも触れました:「ギュスターヴ・モロー研究序説」(1985) [14]の頁の「追補」、2018/12/20 M.マイアー、大橋喜之訳、『逃げるアタランタ 近世寓意錬金術変奏譜』、八坂書房、2021 原著は Michael Maier, Atalanta fugiens, 1617/18 扉頁/著者による寸鉄詩/献辞/読者への序/著者肖像// Ⅰ 風はこれをその胎の中に運ぶ/Ⅱ 土がその養母である/Ⅲ 布を洗う婦女のもとへ行き、彼女のようになしたまえ/Ⅳ 兄と妹を娶せ愛の霊薬を飲ませたまえ/Ⅴ 婦女の胸に蟾蜍を据えよ。それに乳を与えるため。……/Ⅵ あなたの黄金を耕された白土に播きたまえ/Ⅶ 小鳥は巣から翔けあがり、ふたたび巣に戻る/Ⅷ 卵を取り、火の剣で打て/Ⅸ 樹木と老人を露に濡れた館に閉じ込めると……/Ⅹ 火から火へ、メルクリウスからメルクリウスへ……/XI ラートナを白化し、書物を破りたまえ/XII サトゥルヌスによって息子ユピテルの代わりに貪られた石は吐き出され……/XIII 哲学者たちの青銅は水腫病で、川は七度洗われる。……/XIV これが自らの尾を貪る龍である/XV 乾と湿からなる陶芸工の業があなたに教える/XVI ここに羽根のある獅子とない獅子がいる/XVII 四重の球がこの火の業を司る/XVIII 火と燃える火は黄金変成をではなく黄金を愛する/XIX 四人のうち一人が殺害されると、たちまちみな死ぬ/XX 自然本性はどのように火と戦うかを自然本性に教える/XXI 男と女から円をつくり、つづいて四角、そして三角、さらに円をなすなら……/XXII 白鉛に婦女の業をなしたまえ、つめり加熱したまえ/XXIII 黄金が降り、ロードスにパラスが生まれ、太陽はヴェヌスと交わる/XXIV 狼が王を貪り、灰と化すと生命が蘇る/XXV 龍はその兄と妹つまり太陽と月に殺されるのでなければ死ぬことはない/XXVI 人の叡知の果実こそ生命の木である/XXVII 賢者の薔薇園に鍵も持たずに入ろうとする者は……/XXVIII 王はラコニア浴に座し、ファルートは彼の黒胆汁を取り除く/XXIX サラマンドラのようにこの石は火の中で生きるだろう/XXX 太陽は月を必要とする。雄鶏が雌鶏を必要とするように/XXXI 海を泳ぐ王が大声で叫ぶ……/XXXII 珊瑚は水中で成長し、気中で硬化するが、……/XXXIII 両性具有者は死者のように闇に横たわり……/XXXIV 沐浴で孕まれ、気中に生まれ、赤くなると水の上を歩む/XXXV ケレスとテティスはトリプトレムスとアキレウスを火に慣れさせる。……/XXXVI 石は大地に投じられ、、山頂に挙げられ、気中に棲み、川つまり……/XXXVII 大いなる業には三つのもので十分である。……/XXXVIII レビスは両性具有者のように、メルクリウスとヴェヌスの二つの山から……/XXXIX オイディプスはスフィンクスを破り、父ライオスを惨殺し……/XL 二つの水を一つになしたまえ、そうすれば聖なる水となるだろう/XLI アドニスは猪に殺され、ヴェヌスは彼に駆け寄ると、薔薇を血で染めた/XLII 自然本性、理拠、体験、読書に考察を凝らす変成術者にとっての導きは……/XLIII 饒舌なハゲタカに耳傾けたまえ……/XLIV 欺きをもってテュポンはオシリスを殺害し、その四肢を撒き散らしたが……/XLV 太陽とその影が業を完了させる/XLVI 二羽の鷲、一方は東から、他方は西から来て邂逅する/XLVII 狼は東から、犬は西から来て、お互いに咬み合う/XLVIII 水を飲んで病んだ王は医師たちの治療によって健康を取り戻す/XLIX 哲学的な子は三人の父を識る。オリオンのように/L 龍は女を殺し、女は龍を殺し、ともに血を撒き散らす// 扉頁について(デ・ヨング註解)/要約と結論(デ・ヨング註解)// 歪んだ真珠 - 『逃げるアタランタ』解説/訳者あとがきなど、 510ページ。 著者のミカエル・マイアーは1568-1622(pp.448-449)。 「本書で各エンブレムの末尾に付した『デ・ヨング註解』は、同書中の註釈 Commentary を邦訳紹介したものである」(奥付前)、その「本書」は; Helena Maria Elisabeth de Jong, Michael Maier's Atalanta Fugiens. Sources of Alchemical Book of Emblems, 1969 「オランダの美術史家 1930年、ミデルブルフ生まれ」とのことですが、『オランダ絵画のイコノロジー』(小林頼子監訳、NHK出版、2005)の邦訳があるエディ・デ・ヨング Eddy de Jongh (1931- )とは別人でした。 なお下の「おまけ」に「エンブレム VIII」を(→こちら)、「四角錐と四つの球」の頁に「エンブレム XXVII」と本書 p.55 に挙げられた同じマイアーの『秘鑰の中の秘鑰』(1614)扉絵を載せました(→そちら)。 ……………………… F.S.テイラー、平田寛・大槻真一郎訳、『錬金術師 近代化学の創設者たち』、人文書院、1978 原著は Frank Sherwood Taylor, The Alchemists. Fpinders of Modern Chemistry, 1949 まえがき/序論/錬金術師の思想/錬金術の作業の起原/最初の錬金術師たち/錬金術の最初の記号と象徴/中国の錬金術/アラビアの錬金術師たち/ヨーロッパの錬金術師たち/14世紀の錬金術/イギリスの錬金術師たち/錬金術を象徴するもの/金属変成の物語 ニコラウス・フラメルの物語、ファン・ヘルモントの証言、ヘルヴェティウスの証言/錬金術から化学へ/ヘルメス哲学/錬金術の科学に対する関係など、 322ページ。 スタニスラス・クロソウスキー・デ・ロラ、種村季弘訳、『錬金術 - 精神変容の秘術 イメージの博物誌 6』、平凡社、1978 原著は Stanislas Klossowski de Rola, Alchemy. The Secret Art, 1973 はじめに - 錬金術入門/大いなる作業/真の錬金術と贋の錬金術/「内面的理解」/四と三/現在と未来/ジョージ・リプリー卿の 図版// 資料図版とその解説;国王および僧侶の絵/永遠の転生/作業の継続/宇宙のダイアグラム/実験/象徴の言語など、 128ページ。 ミューリウス『改革された哲学』(1622)の挿絵58点が pp.98-107 に、『大全』ないし『古き賢者の学、あるいは遍き医学の学理』(18世紀)の挿絵38点が pp.108-117、同2点が pp.80-81 に掲載されています。 →こちらでも触れました:「ギュスターヴ・モロー研究序説」(1985) [14]の頁の「追補」、2018/12/20 同じ著者による→そちらを参照:本頁下掲の『錬金術図像大全』、1993 『イメージの博物誌』シリーズについて→あちらを参照:「図像、図形、色彩、音楽、建築など」の頁の「i. 図像など」 種村季弘、『黒い錬金術』、桃源社、1979 錬金術とは何か// 黒い錬金術/神話と錬金術/錬金術の変貌/錬金術のエロティシズム// 危険なマンドラゴラ/箱の話/ガバリスの転生/神の署名になる記号/客体の呼びかけ// 太陽伝説/太陽と獅子/黒いプラトン/黒の過程/秘密結社について、など、 276ページ。 同じ著者による→こちらを参照:「通史、事典など」の頁の「iii. 地学・地誌・地図、地球空洞説など」 マンリー・P・ホール、大沼忠弘・山田耕士・吉村正和訳、『錬金術 象徴哲学体系 Ⅳ』、人文書院、1981 原著は Manly P. Hall, The Secret Teaching of All Ages. An Encyclopedic Outline Of Masonic, Hermetic, Cabbalistic and Rosicrician Symbolical Philosophy, 1928/1973 で、訳は4分冊中の第4巻 錬金術とその代表的人物/錬金術の理論と実践 第1部/錬金術の理論と実践 第2部/化学の結婚/神秘的キリスト教/十字架と磔-異教とキリスト教の神秘体系において/黙示録の神秘/イスラームの信仰/アメリカ・インディアンの象徴体系/結論など、 332ページ。 先立つのは →『Ⅰ 古代の密儀』、『Ⅱ 秘密の博物誌』、『カバラと薔薇十字団 象徴哲学体系 Ⅲ』 ZEUS、no.1、1988.12.25、pp.1-25:「特集 錬金術」 錬金術は現代に何を投げかけているか 16世紀ヨーロッパの世界像(村上陽一郎・中沢護人)/イメージの金属誌(写真:普後均)/思想としての錬金術(坂本賢三)/錬金術のコスモロジー フィレンツェ 16世紀後半の人と建築(長尾重武)/コンピュータと神秘主義 賢者の石としての情報(上野俊哉) 高橋純、「アルス・マグナと賢者の石」、『ユリイカ』、vol.25 no.1、1993.1:「特集 幻想の博物誌」、pp.108-117 時代遅れの夢/アルス・マグナの願い/賢者の石と無限 スタニスラス・クロソウスキー・デ・ロラ、磯田富夫・松本夏樹訳、『錬金術図像大全』、平凡社、1993 原著は Stanislas Klossowski de Rola, The Golden Game. Alchemical Engravings of the Seventeenth-Centuryy, 1988 緒言/序論// フランソワ・ベロアルド・ド・ヴェルヴィル;『創意に富んだ絵図』1600年/『運命の王子の旅』1610年// ハインリヒ・クーンラート『永遠の知恵の円形劇場』1602年// アンドレアス・リヴァウィウス『錬金術』1606年// シュテファン・ミヒェルシュパヒャー『カバラー』1616年// ミヒャエル・マイアー;『秘中の秘』1614年/『真面目な遊戯』1616年/『蜜蜂の群れ』1617年/『厳粛なる冗談』1617年/『逃げるアタランテ』1618年/『黄金の卓の象徴』1617年/『黄金の三脚台』1618年/『道案内』1618年// ヨハン・ダーニエール・ミューリウス;『医化学論集』1618年/『治療薬集成』1620年// オスヴァルト・クロル『化学の聖堂』1622年// ミヒャエル・マイアー『哲学の七日間』1620年// ヨハン・ダーニエール・ミューリウス『改革された哲学』1622年// 『ヘルメス学の博物館』1625年// ランブスプリンク『賢者の石について』1625年 ヨハン・ダーニエール・ミューリウス『黄金の解剖学』1628年// ダヴィド・ド・プラニス・カンピ;『滅ぼされる災いのヒュドラ』1628年/『学院の開校』1633年// エリアス・アシュモール『英国の化学の劇場』1652年// ヨハン・ヨアヒム・ベッヒャー『化学のオイディプス』1664年// ヨアネス・デ・モンテ=スネイデルス『惑星の変容』1663年// テオドルス・ケルケリング『アンチモンの凱旋車註解』1671年// ヨアネス・デ・モンテ=スネイデルス(?)『化学の箕』1666年// ホーセン・ファン・フレースウェイク;『赤い獅子』1674年/『緑の獅子』1674年/『黄金の獅子』1675年/『黄金の太陽』1675年// アルトゥス『沈黙の書』1677年// バレント・ケンフェルス・ファン・ヘルペン『賢者の階梯』1689年// アレクサンドル=トゥッサン・ド・リモージョン・ド・サン=ディディエ『ヘルメス学の勝利』1689年// バアロ・ウルビゲルス『論者箴言集』1690年// クリストファー・ラヴ・モーリーおよびテオドルス・ムイケンス『化学論集』1693年// ヤーコプ・ベーメ『神智学著作集』1682年など、 372ページ。 同じ著者による→こちらを参照:本頁上掲の『錬金術-精神変容の秘術 イメージの博物誌 6』 →そちら(「バロックなど(17世紀)」)の頁の「iv. 薔薇十字団、その他」の」や、あちら(「図像、図形、色彩、音楽、建築など」の頁の「i. 図像など」、またここ(「四角錐と四つの球 - 怪奇城の意匠より」の頁)、そこ(「カッヘルオーフェン - 怪奇城の調度より」の頁)、あそこ(「ドラゴン、雲形、魚の骨 - 怪奇城の意匠より」の頁)でも挙げました ヨハンネス・ファブリキウス、大瀧啓祐訳、『錬金術の世界』、青土社、1995 原著は Johannes Fabricius, Alchemy. The Medieval Alchemists and their Royal Art, 1976/1989 序言// 中世のサブカルチャーの古代の源泉/第一質料 作業の開始/最初あるいは地上での再誕の精神外傷/最初の結合 地上での再誕/ニグレド 「黒」の死と腐敗/アルベド 清めの白色化作業/第二あるいは月の再誕の精神外傷/第二の結合 月の再誕/キトリニタス 「黄色」の死と腐敗/第三あるいは太陽の再誕外傷/第三の結合 太陽の再誕/ルベド 「赤」の死と腐敗/死の精神外傷 第四の結合/大いなる石あるいは宇宙の石の再生/サイケデリック心理学 新しい錬金術// T.S.エリオット(1888-1965)の詩作品に反映される個性化過程/個性化過程をあらわす三つの図/二つの普遍的動因/将来の研究法法// 付録(連作図版の研究)など、 704ページ。 「本書はユングの『心理学と錬金術』を踏まえ、ユング以後の諸分野の成果をとりこむことで、ユングの個性化過程の観点から錬金術を見事に読み解いた力業である」(「訳者あとがき」、p.671)。 また「本書の魅力は図版にもあり、鮮明な図版をこれほど豊富に収録した錬金術の研究書はかつてなかった」(同、p.672)。 E.J.ホームヤード、大沼正則監訳、『錬金術の歴史 - 近代化学の起源 -』(科学史ライブラリー)、朝倉書店、1996 原著は Eric John Holmyard, Alchemy, 1957 監訳者まえがき// 序論// ギリシアの錬金術師//中国の錬金術//錬金術用器具// イスラムの錬金術;ハーリド・ブン・ヤズィード/イスラムにおける錬金術の起源/ジャービル・ブン・ハイヤーン/『哲学者たちの討論会』/アル・ラージー(ラーゼス)/アヴィケンナ/エメラルド板/後期イスラムの錬金術師たち// 初期の西洋錬金術;イスラムから西欧への錬金術の伝播/アルベルトゥス・マグヌスとロジャー・ベーコン/ヴィルヌヴのアルノー/ラモン・ルル/ゲーベル/新しい高価な真珠/ジョン・ダスティン// 記号・象徴・秘語//パラケルスス// イギリスの錬金術師;チョーサーと錬金術/ジョージ・リプリー/『錬金術規則書』/トマス・チャーノック/エドワード・ケリーとジョン・ディー/ケネルム・ディグビ卿// スコットランドの錬金術師;アレクサンダー・シートンとミカエル・センディヴォギウス// 2人のフランスの錬金術師:フラメルとザシェール;ニコラ・フラメル/ドニ・ザシェール// ヘルヴェティウス、プライス、セムラー;ジェームズ・プライス/ヨハン・セムラー// エピローグなど、 288ページ。 「第8章 パラケルスス」の別訳→こちらを参照:「ルネサンス、マニエリスムなど」の頁の「iv. パラケルススなど」 大槻真一郎編著、『記号・図説 錬金術事典』、同学社、1996 序 - 錬金術的宇宙におけるカオス(混沌)とコスモス(宇宙秩序) -/錬金術へのいざない// 錬金術記号;まえがき/錬金術記号の一般的な意味合い/各基本記号の全容とその変容/記号術語の50音配列// 主要事項・人名解説// 付録;化学元素の由来/化学元素名の語源など、 284ページ。 同じ著者による→こちら(「イスラーム」の頁の「iv. 科学史・天文学史的なものなど」)や、またそちら(「キリスト教(西欧中世)」の頁の「ビンゲンのヒルデガルト」の項)を参照 アンドレーア・アロマティコ、後藤淳一訳、種村季弘監修、『錬金術 おおいなる神秘』(知の再発見双書 72)、創元社、1997 原著は Andrea Aromatico, Alchimie, le grand secret, 1996 日本語版監修者序文(種村季弘)// 錬金術の諸概念/錬金術の理論/錬金術の実践// 資料篇 - 錬金術の歴史と今 -;錬金術の歴史/驚くべき錬金術師たちとの出会い/ 160ページ。 ナイジェル・ウィルキンズ、小池寿子訳、『ニコラ・フラメル 錬金術師伝説』、白水社、2000 原著は Nigel Wilkins, Nicolas Flamel - Des livres et de l'or, 1993 序/パリ/ニコラとペルネル/奥義とアーケード/写本 - ふたりのフラメル/黄金/錬金術/著作/偽書と偽作者 - アルノー・ド・ラ・シュヴァルリー/伝説など、 272ページ。 ゲルショム・ショーレム、「錬金術とカバラ」、『錬金術とカバラ』、2001、pp.20-143 「錬金術とカバラの神話」、『世界神話大事典』、2001、pp.798-811 フルカネリ、平岡忠訳、『大聖堂の秘密』、国書刊行会、2002 原著は Fulcanelli, Le mystère des cathédrales et l'interprétation ésotérique des symboles hermétiques du grand œuvre, 1926/1957/1964 大聖堂の秘密/パリ/アミアン/ブールジュ/アンダイの周期十字架/結び// ユージェーヌ・カンスリエによる序文など、 348ページ。 →こちら(「図像、図形、色彩、音楽、建築など」の頁の「v. 建築など」)や、そちら(『デモンズ3』(1989)の頁中)にも挙げておきます 鶴岡真弓、『黄金と生命 時間と錬金の人類史』、講談社、2007 プロローグ 黄金を射ぬく、または金属人類史// 黄金の夜 黄金の夜明け夜 黄金の真昼夜 エピローグ 「時間の聖劇」と眠りについた黄金など、 488ページ。 『DUKDUK ダクダク 3 小栗虫太郎関連資料集 特集:錬金術』、発行元:黒死館附属幻稚園、発行者:素天堂、絹山絹子、2013 黒死館錬金秘法(素天堂)/続・チバ時報について(絹山絹子)// 錬金術の起源(ギュンター・ゴールドシュミット、『チバ時報』、no.103、1939.7)/中世錬金術(同、『チバ時報』、no.110、1940.9)/近世錬金術師列伝(五十嵐仁、『科学画報』、第24巻第1号、1935.1)など、 114ページ。 「中世錬金術」中の「ハランのサビヤ教徒」の項に関して→こちらにも挙げておきます:「西アジア」の頁の「iii. ハッラーンのサービア教徒」 同じ発行者による→そちらを参照:「近代など Ⅳ」の頁の「小栗虫太郎」の項 岡田典之、「光と水と霊 - トマス・ヴォーンの錬金術的世界像 -」、『龍谷紀要』、34巻2号、2013 ローレンス・M・プリンチーペ、ヒロ・ヒライ訳、『錬金術の秘密 再現実験と歴史学から解きあかされる「高貴なる技」』(bibliotheca hermetica 叢書)、勁草書房、2018 原著は Lawrence M. Principe, The Secrets of Alchemy, 2013 口絵/bibliotheca hermetica 叢書の発刊によせて(ヒロ・ヒライ)// プロローグ - 錬金術とはなにか// 起源 - ギリシア・エジプトの「ケメイア」;はじめに/技術的な文献 - パピルスと偽デモクリトス/錬金術の誕生/パノポリスのゾシモス/末期アレクサンドリアとビザンツ世界// 成長 - アラビアの「アル・キミア」;はじめに/ギリシアからアラビアへの知識の伝搬/ヘルメスとエメラルド板/ジャービルとジャービル文書/金属の「水銀・硫黄0の理論/ジャービルの金属変成術 - アリストテレス、ガレノス、ピュタゴラス/錬金術の秘匿性と秘伝伝授」/『賢者たちおの討論会』とアル・ラージーの『秘密の書』/イブン・シーナーと金属変成の批判// 成熟 - 中世ヨーロッパの「アルケミア」;はじめに/ヨーロッパにおける処方集/ヨーロッパにおける錬金術の興隆と「ゲベル」/論争を巻きおこす錬金術/中世ヨーロッパの錬金術における秘密主義と神学/錬金術と医学/偽ルルスと幻の十字軍/さらなる新しい展開 - 精華集とエンブレム的な図像// 再定義、再生、そして再解釈 - 18世紀から現代まで;はじめに/クリソペアの消失/錬金術と啓蒙主義/19世紀における錬金術/自己変容の錬金術 - アトウッド、ヒッチコック、ヴィクトリア朝のオカルト主義/幻覚と投影 - 心理生物学的な見解/16・17世紀への帰還// 黄金期 - 初期近代における「キミア」の実践;はじめに/基礎 - 金属とその変成/金属変成 - 「個別剤」と奇妙な金属/賢者の石を調整する - 教えをうける/賢者の石を調整する - 原料の選択/賢者の石を調整する -女性の仕事と子供の遊び/賢者の石を説明する/キミア的な医学、パラケルスス、そしてパラケルスス主義/その他の野心的なキミアの計画// 秘密のヴェールを剥ぐ;はじめに/不可能な実験結果なのか - ケミアトリアの場合/隠された知識を解読する - クリソペアの場合/クリソペアの主張の源泉/自身の金を育てる - スターキーと賢者の木/賢者の石が存在する証拠// キミアの広大な世界;はじめに/知的文化におけるキミアの曖昧な地位/文学と芸術におけるキミア/演劇におけるキミア/詩におけるキミア/「偽キミスト」の肖像/キミアと宗教/「神の賜物」としてのキミア// エピローグ// 高貴なる技、錬金術、あるいはキミアの探求 - 解題にかえて(ヒロ・ヒライ)など、 348ページ。 池上英洋、『錬金術の歴史 秘めたるわざの思想と図像』(創元世界史ライブラリー)、創元社、2023 金の寓話;ある寓話/太古の金/古代地中海世界のものづくり/揺籃期// 地中海地域における形成;ヘルメスの学/ギリシャ哲学とギリシャ錬金術/ヘレニズム時代以降の錬金術// イスラム世界からルネサンスへ;ヨーロッパでの断絶とイスラム世界/イスラム錬金術の発展と伝播/12世紀ルネサンスによる逆輸入/中世末期における錬金術のラテン化// 奥義書を読む;『哲学者の薔薇園』/『太陽の光彩』/『神の贈り物』/『沈黙の書』/『逃げるアタランタ』(抜粋)// ルネサンス錬金術とキリスト教;ルネサンスの到来/回春のわざ/両性具有の王// 近代化とオカルト化;近代化学への分岐/ケミア化とアルケミア/フリーメイソンと「秘儀」化// あとがき/主要参考文献など、 288ページ。 〈ホムンクルス〉に関連して クララ・ピント-コレイア、『イヴの卵 卵子と精子と前成説』、2003、「6 Hのつく言葉」 も参照 Élie-Charles Flamand, Érotique de l'alchimie, (Sciences Secrètes), Pierre Belfond, Paris, 1970 『錬金術のエロティック』 緒言(Eugène Canseliet)// 序論/クラウディウス・クラウディアン(365-410以後);愛するもの// ジャン・デスパニェ(1550頃-1630頃);その純粋性において回復された古人の哲学/ヘルメース哲学の秘められた作品/クロヴィ・エストー・ド・ニュイズマン(1555頃-1624頃);鉱物自然学の真理についての哲学的詩// ヨーハン=ヴァレンティン・アンドレーエ/(1586-1654);クリスチャン・ローゼンクロイツの化学の結婚// 賢者の石とその驚歎すべき誕生についての哲学的講話(1619年ドイツで刊行;哲学的講話// ミュンジヒトのハドリアヌス(1603-1638);黄金の世紀の再生// ヨアネス・デ・モンテ=スネイデルス(1625?-1670?);諸惑星の変容// リモジョン・ド・サン=ディディエ(1630-1689);ヘルメース的凱旋あるいは勝利する哲学の石 バレント・ケンフェルス・ファン・ヘルペン;賢者の階梯// ウルビガー男爵;ウルビガーの金言// ジャン・ヴォークラン・デ・ジヴトー(1651-1716);賢者たちの主題についての詩/哲学的インドの旅への準備// L.-P.フランソワ・カンブリエル(1764-1850);ヘルメース哲学あるいは錬金術の講義// 魔術的ウェヌス;性の科学の秘められた理論と実践を含む魔術的ウェヌス// 註釈付図版;オウィディウス/哲学者たちのロザリオの書/金板の諸象徴/逃れるアタランテ/黄金の三脚台など、 176ページ。 また; 東野芳明、『マルセル・デュシャン』、美術出版社、1977、pp.317-349:「10 塩売りの商法」 全体の目次は; 余白考(瀧口修造)// 伝説の崩壊/最後の油絵/〈花嫁〉とアンドロギュヌス/空っぽの制服たち/雌の縊死体テンマツ記/神話〈独身者の機械〉/ピカビアとデュシャン/待っている処女/ルッセルとデュシャン/塩売りの商法/東京ローズ・セラヴィ/ある男が噛んだ絵/ジョーンズとデュシャンなど、 468ページ。 デュシャンの《水車を内包した滑溝(隣金属製の)》(1913-15)に関連して、次のゴールディングの本ともども→こちらで触れました:《水車図》(江戸時代初期、17世紀)の頁の「Cf. の cf.」 ジョン・ゴールディング、東野芳明訳、『マルセル・デュシャン 彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも アート・イン・コンテクスト 8』、みすず書房、1981、pp.84-94:「3 脱衣」 原著は John Golding, Duchamp : The Bride Stripped Bare by her Bachelors, even, 1972 全体の目次は; 年表/序/花嫁/独身者たち/脱衣/エピローグなど、 126ページ。 著者には John Golding, Cubism. A History and an Analysis 1907-1914, 1959 という重要な本もあるのですが、錬金術の話の中でモローの《神秘の花》(→こちらに画像とデータの頁)を例示した際、 「 なんてことを書いたりしています。 ジャック・ヴァン・レンネップ、吉城寺尚子訳、「ブリューゲルの版画における錬金術のメッセージ?」、『ピーテル・ブリューゲル全版画展』図録、ブリヂストン美術館、石橋美術館、三重県立美術館、広島県立美術館/東京新聞、1989、pp.67-79 ……………………… 石、鉱物、宝石など - 錬金術や宇宙論と交わるとはかぎりませんが (→「通史、事典など」の頁の「iii. 地学・地誌・地図、地球空洞説など」、 「怪奇城の外濠 Ⅱ」の頁の「地下など」、 「怪奇城の地下」の頁なども参照); A.ホールデン、P.シンガー、崎川範行訳、『結晶の科学 物性の神秘をさぐる』(現代の科学 10)、河出書房、1968 原著は Alan Holden & Phylis Singer, Crystal and Crystal Growing, 1960 著者紹介/まえがき// 固体と結晶/溶液/溶解度曲線/結晶成長のための二つの方法/誰にでもできる結晶成長の実験/結晶の構造ブロック/結晶の対称/結晶中の原子配列/結晶の劈開とすべり/結晶の融解と転移/圧電気効果/いくつかの光学上の実験/結晶の分類// 付録 結晶群の特徴など、 312ページ。 澁澤龍彦、「石の夢」、『胡桃の中の世界』、1974、pp.7-25 久米博訳、『エリアーデ著作集 第2巻 豊饒と再生 宗教学概論 2』、1974、pp.101-133:「第六章 聖なる石 - エピファニー、しるし、形態」 石の ロジェ・カイヨワ、岡谷公三訳、『石が書く』(叢書 創造の小径)、新潮社、1975 原著は Roger Caillois, L'écriture des pierres, 1970 石の中のイメージ/あばらや石/夢の石/亀甲石/碧玉と瑪瑙/トスカナの石灰岩/生命の到来、別の文字/ 反抒情が生んだ抒情 - ロジェ・カイヨワの「還俗」 -(訳者)など、 136ページ。 is, no.10, 1980.9, pp.2-39:「特集 石」 宝石変身譚(澁澤龍彦)/石 古代人の遺産 対談○縄文・弥生・古墳時代の〈石〉文化(森浩一+遠丸立)/石をめぐる中世の人々 西欧世界と石の伝承(阿部謹也)/磐船考 中世の庶民信仰と地蔵縁起(岩崎武夫)/石で書かれた物語 ヨーロッパの都市と建築(横山正)/石の奇跡 ピラミッド(酒井傳六)/玉・石・女(倉塚曄子)/石と想像力 - 記号論的意味から(中沢新一)/文字なき帝国と石 - インカの石壁(藤井龍彦)/ 石・マチエール・かたち(中原佑介)/石の ミクロネシアの巨石文化 海洋諸島にみる石造異物の数々(印東道子)/石の生成と変容 「錬金術の石」または「賢者の石」について(有田忠郎) 特集外の記事から錬金術に関連して、 平田武靖、「連載● 同様に別の記事→こちら(「通史、事典など」の頁の「iii. 地学・地誌・地図、地球空洞説など」)に挙げました 『幻想文学』、第10号、1985.3、pp.14-130:「特集:石の夢・石の花 - 鉱物幻想の世界 -」 鉱物愛と滅亡愛(澁澤龍彦)/ロマン派と鉱物幻想(由良君美)/ 幻視鉱石学 - 錬金術からシュルレアリスムまで(巖谷國士インタビュー)/ ゲーテとロマン派と鉱物と(前川道介)/石の花 - ロマン主義的な鉱山文学の系譜(堀切直人)/鉱物幻想群像① ノヴァーリスの鉱物幻想(今泉文子)/鉱物幻想群像② 大地の喜びとしての鉱物 - バジョーフの『孔雀石の小箱』(石堂藍)/ 結晶の気変わり - 『塵の倫理』(玄黄社、大正7年刊)より(ジョン・ラスキン)/ 鉱物幻想100景(諸星翔+石堂藍)/ 鉱物をめぐる断章(堀切直人);① 水晶について/② 石化作用の精神病理学/③ 石化作用の深層心理学/④ 石化作用の治療学 鉱物幻想グラフィティ/ 鉱物は生殖しない - 鉱物幻想の原郷をめぐる -(松岡正剛インタビュー)/ 水晶物語(稲垣足穂)/ 鉱物幻想群像③ 石の密儀 - 宮沢賢治の鉱物幻想(鎌田東二)/鉱物幻想群像④ 石が夢みる火のバラード(大宮信光)/ガラダマに乗って - 『ウルトラQ』と鉱物幻想(野々村文宏) →こちらでも挙げました:「怪奇城の地下」の頁 特集外の頁ですが、→そちら(「原初の巨人、原初の獣、龍とドラゴンその他」の頁)で挙げた同誌8号(1984.9)「ロストワールド文学館」特集内の森茂太郎「 森茂太郎、「怪獣学事始・補遺 ロスト・ワールド文学館〈番外篇〉」(pp.182-183) が掲載されていました。同じく特集外で、 田中浩一、「サイレンの歌を放つ者達 サイキック・ミュージック講座②」(pp.172-173) では、デッド・キャン・ダンスなど4ADのミュージシャンが紹介されています。 また「幻想ブックレビュー '84年8月-10月期」では、→そちら(『麗猫伝説』(1983)の頁の「おまけ」)に挙げた菊地秀行『エイリアン怪猫伝』(1984)が取りあげられていました(p.141)。 特集内に戻ると、「鉱物幻想100景」(諸星翔+石堂藍)の劈頭で、「幻想文学にあらわれる鉱物イメージ」について、「各々西欧と日本における同テーマの諸相を見事に捉えた基本図書」(p.64)として、バシュラールの『大地と意志の夢想』および『大地と休息の夢想』とともに挙げられていたのが; 堀切直人、『水晶幻想 望遠鏡のなかの日本文学』、沖積舎、1982 結晶内に映った牧歌の世界 与謝蕪村の俳句/水の優情と鉱物の道徳 泉鏡花の『伊勢之巻』/もろくはかない水晶宮 小川未明の〝魔法の眼鏡〟/酸鼻な恐怖人形芝居 萩原朔太郎の『月に吠える』/〝時間の隙間〟のノーマンズランド 西條八十の『砂金』/〝恒常〟の世界を伝える牧歌 佐藤春夫の『西班牙犬の家』/望遠鏡と人形への愛 江戸川乱歩の『押絵と旅する男』/〝物の怪〟のひしめく空間 内田百閒の『青炎抄』/エキゾチックな硝子細工の日本 田中冬二の『青い夜道』/無の世界に架かる虹のアーチ 夢野久作の『氷の涯』/地下世界への飽くなき執念 小葉虫太郎の『白蟻』/メダルの浮彫のなかの少年期 丸山薫の『物象詩集』/重工業主義の人工楽園 小野十三郎の『風景詩抄』/オペラグラスのなかのアルカディアの野 牧野信一の〝夢見る部屋〟/風と光と夢と 坂口安吾の『桜の森の満開の下』/ミニアチュールの硝子細工 原民喜の『玻璃』/戦場での迷子状況 三橋-夫の『夢』/見ることの幸福と不幸 大岡昇平の『歩哨の眼について』/ひややかな潜在的狂気 深沢七郎の『月のアペニン山』/石化の魔力からの解放 吉行淳之介の『鳥獣虫魚』/存在感覚と異形のもの 吉田知子の『無明長夜』/物体のポエジーの追求 澁澤龍彦の『思考の紋章学』/冒険と謎解きと恐怖の愉しみ 種村季弘の〝ラビリントス〟/モナカと肉体 赤瀬川原平の『夢泥棒』/ひびの入ったプラトニズム 唐十郎の『少女都市』など、 216ページ。 前著『日本夢文学志』(1979)での道程のさなか窺い見た、 「アルトドルファーの細密画の傑作『スザンナの水浴』の画面とよく似た、輝かしい光芒を放つ、無機的物質のみで組み立てられた別乾坤」 を 「仮に〝玩具の世界〟と名づけたが、…(中略)…本書は、森の有機的生命の世界と対比されるべきこの〝玩具の世界〟の仕組みを、わが近代文学の一連の作品の検証を通して、明らかにしようと試みたものである」(「あとがき」、pp.213-214)。 →こちらにアルトドルファー《水浴のスザンナ》の頁 謎の石 - 序にかえて;飛鳥の謎石/修験道と庶民信仰の石// 石の崇拝;石の宗教の四形態/自然石崇拝/ 行道岩;室生岬の不動岩と行道/熊野辺路と大峯山の行道岩/伊吹山の行道岩僧/大峯山の両童子岩// 積石信仰;賽の河原の積石/月山の賽の河原/佐渡「願の地蔵堂」の積石/帝釈峡と室戸岬の積石/沖縄の洞窟風葬と積石/積石墳と中世墳墓の積石/備前熊山の戒壇/戒壇と回壇/万治の石仏と仏頭/弾誓の仏頭伝授の伝統// 列石信仰; 道祖神信仰;石造の象徴性/道祖神の二面性/道祖神の抱擁石像/猿石と道祖神/飛鳥の猿石と河童/飛鳥の亀石その他の奇石/道祖神祭から地蔵盆へ/弥勒石と臍石// 庚申塔と青面金剛;庚申塔と庚申待/庚申塔婆と先祖供養/庚申と庶民信仰/庚申待の目的と庚申縁起/守庚申の三尸虫説/庚申の猿田彦と青面金剛/庚申の酒壺と先祖祭/経軌の大青面金剛と日本の庚申石塔/国東半島の二童子青面金剛/庚申と宇賀神および円空作の庚申// 馬頭観音石塔と庶民信仰;路傍の石仏・石塔/板碑形馬頭観音石塔への信仰/馬頭観音と養蚕の関係/馬頭観音の図像// 石造如意輪観音と女人講;如意輪観音石仏と間引/如意輪観音石仏と弥勒思惟像// 地蔵石仏の諸信仰;賽の河原の石地蔵尊/水掛け地蔵と六地蔵/道祖神と石地蔵/親しまれる石地蔵[// 磨崖仏と修験道;石窟と磨崖仏/修験道の永遠性と石の宗教// 解説(上別府茂)など、 296ページ。 1988年刊本の文庫化。初出連載は『石塔工芸』、no.1(1980)~no.30(1984) ジョージ・フレデリック・クンツ、鏡リュウジ監訳、『図説 宝石と鉱物の文化誌 伝説・迷信・象徴』、原書房、2011 原著は George Frederick Kunz, The Curious Lore of Precious Stones, 1913 日本語版序文(鏡リョウジ)/はじめに/石にまつわる迷信とその起源/護符や魔よけとしての宝石と準宝石/宝石の護符としての使い方/護符として利用された彫刻を施された宝石/不吉な石と発光する石/水晶球と水晶占い/宝石の宗教上の用途 異教、ユダヤ教、キリスト教/大祭司の胸当て/誕生石/宝石が伝える惑星と恒星の力/宝石と準宝石の治療的利用など、 360ページ。 和田博文編、『石の文学館 鉱物の眠り、砂の思考』(ちくま文庫 わ 13-6)、筑摩書房、2021 われら鉱物愛好倶楽部!;水晶物語(稲垣足穂)/水晶の靴(桑原武夫)/岩手軽便鉄道 七月(ジャズ)(宮沢賢治)/星英晶(高原英理)/水晶宮(高柳誠)/水晶狂い(渋沢孝輔)// 石の眠り、石の夢;石の中の島(椿實)/石の夢(澁澤龍彦)/聖女の宝石函 ビンゲンのヒルデガルトの『石の書』(種村季弘)/奥さまの耳飾り(安房直子)// サファイア、トルコ石、ダイヤ;宝石と宝飾(塩野七生)/天気(西脇順三郎)/サハラへ - トルコ石(12月)(木崎さと子)/ピアス(森瑶子)/三つの指環(芥川龍之介)/翡翠(室生犀星)/ダイヤモンドのしらみ(村山槐多)/指輪(吉田一穂)// ヨーロッパ - 石畳と神殿と;舗石を築いた道(須賀敦子)/美しい石の都プラハ(安部公房)/シジフォスの石(一条徹)/方々の石(草野心平)/神殿(小川国夫)// 石が生んだ文化を訪ねる;石仏の里 国東(遠藤周作)/龍安寺(山口誓子)/石垣(井伏鱒二)/石の花びら(尾崎喜八)/縁結びの石(岡本かの子)/奇縁氷人石(窪田空穂)// 石から物語が始まる;夜の宮殿と輝くまひるの塔(山尾悠子)/石の声(辻井喬)/静か石(田久保英夫)/太陽の石(手塚治虫)/賽の河原の話(柳田國男)// 砂漠の思想への旅;砂漠の思想(安部公房)/月の砂漠(角田光代)/沙漠の国の旅から(井上靖)/アトランティス(北園克衛)// 編者エッセイ 石が内包する時間(和田博文)など、 400ページ。 『第28回企画展 「やっぱり石が好き! 三重の岩石鉱物」』展示解説書、三重県総合博物館、2021 プロローグ 三重県のすばらしい石;三重県の地質景観/三重県の特色のある石/三重県の地質の概略// 形と色の多様性 - 三重県の鉱物 -;三重県の地質と鉱物/コラム1 水晶の日本式双晶(夫婦水晶)/コラム2 巨大な結晶 柘榴石/ 三重県産鉱物図鑑/ 世界初・日本初の三重県の鉱物/コラム3 意外!氷も鉱物/世界の鉱物いろいろ// 大地の成り立ちを探る - 三重県の岩石 -;岩石のつくり/コラム5 偏光顕微鏡の世界/ 岩石の種類/コラム6 色とりどりの石 「チャート」/コラム7 石油を含む岩石 「油母頁岩」/コラム8 曲がる石 「イタコルマイト」/コラム9 ランプロアイトとダイヤモンド/ 三重県の岩石たち/ 三重県産岩石図鑑/ コラム10 宇宙からのメッセージ/コラム11 三重の奇石// 石とともに生きる;石と信仰/石とくらし/石と学問// 石とわたしたち;三重県の石材/コラム12 鉄の原料 「縞状鉄鉱」/三重県の鉱石/風化・災害と岩石/地下の岩石を見る/ 三重県の地質「遺産」// エピローグ/三重県産岩石鉱物展示資料リスト/参考文献など、 96ページ。 |
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おまけ 錬金術といえばこれ!というのが; Third Ear Band, Alchemy, 1969(1) 1枚目。"Egyptian Book of the Dead"、"Druid One"および"Stone Circle"はそれぞれ→こちら(「エジプト」の頁の「おまけ」)とそちら(「北欧、ケルト、スラヴなど」の頁の「おまけ」)でも挙げました。 Third Ear Band, Brain Waves, 1993 にも6曲目として"Alchemical Raga"なる曲が収められています。 このアルバムからは→あちらも参照:「アメリカ大陸など」の頁の「おまけ」 |
1. The Bible. rock magazine 04、ロックマガジン社、1981、p.74。 大鷹俊一監修、『ヤング・パーソンズ・ガイド・トゥ・プログレッシヴ・ロック』、音楽之友社、1999、p.119。 『ユーロ・ロック・プレス』、vol.22、2004.8、pp.96-97。 深見淳・松崎正秀監修、『UKプログレッシヴ・ロック メインストリーム・エディション~The Golden Era』(THE DIG presents Disc Guide Series #017)、シンコーミュージック、2004、p.146。 岩本晃一郎監修、『ブリティッシュ・プログレッシヴ・ロック100』(Masterpiece Albums vol.2)、日興企画、2012、p.122。 →ここ(通史、事典などの頁の「おまけ」)や、そこ(「バロックなど」の頁の「おまけ」)も参照 |
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ちなみに1969年のファースト・アルバムのジャケット表側の図版はマイアー『逃げるアタランテ』から、裏はバルヒューゼン『化学の元素』から。
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ヴィヴァルディの『四季』に基づき、スペインのプログレの嚆矢をなすとされる一枚 Los Canarios, Ciclos, 1974(邦題:カナリオス、『組曲「四季」』)(1)で合唱の編曲・指揮を担当した音楽家のソロ・アルバム、 Alfredo Carrión, Los andares del alquimista, 1976(アルフレッド・カリオン、『迷宮』)(2) のタイトル曲(「錬金術師の歩み」、副題"Soledades compartidas")。 LPではB面いっぱいを占めたという16分14秒の大曲です。 |
1. 『ユーロ・ロック集成』、マーキームーン社、1987/90、p.150 片山伸監修、『ユーロ・プログレッシヴ・ロック The DIG Presents Disc Guide Series #018』、シンコーミュージック、2004、p.31。 2. 『ユーロ・ロック集成』、マーキームーン社、1987/90、p.150 片山伸監修、『ユーロ・プログレッシヴ・ロック The DIG Presents Disc Guide Series #018』、シンコーミュージック、2004、p.23。 同じアルバムから別の曲→こちらを参照:「マネ作《フォリー・ベルジェールのバー》と絵の中の鏡」の頁の「おまけ」 |
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また日本のグループで HAL & RING, Alchemy, 2006(3) |
3. 『ユーロ・ロック・プレス』、vol.31、2006.11、pp.57-59 舩曳将仁監修、『トランスワールド・プログレッシヴ・ロック DISC GUIDE SERIES #039』、シンコーミュージック・エンターテイメント、2009、p.163。 |
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Area, Tic & tac, 1980(アレア、『ティック・タック』)(4) の1曲目 "La torre dell'alchimista"(「錬金術師の塔」)、器楽曲、5分50秒。 イタリアのプログレ・ジャズ・ロック・バンド、しかしリード・ヴォーカルのデメトリオ・ストラトスが病死した後に制作され、最後のアルバムとなった7枚目。バルカン半島の民族音楽に想を得た景気のいい曲もフリー・ジャズ的な色合いもなくなり、変わらずベースはぶいぶい鳴らし、ドラムスはぱたぱた走り回っているのに、どうにも典型的な(?)フュージョンにしか聞こえないのでした。ロック色自体後退しています。 それはともかく、この曲に関し元のジャケットには、ブルトンの『シュルレアリスム第二宣言』(1930)から一文が引用されていました。曰く: 「賢者の石(=化金石)とは人間の想像が一切のものにたいして輝かしい復讐を遂げることを可能にしてくれるものであり…(後略)…」 (アンドレ・ブルトン、生田耕作訳、『超現実主義宣言』(中公文庫 フ12-1)、中央公論新社、1999、p.154)。 |
4. 『イタリアン・ロック集成 ユーロ・ロック集成1』、マーキームーン社、1993、p.25 アウグスト・クローチェ、宮坂聖一訳、『イタリアン・プログ・ロック イタリアン・プログレッシヴ・ロック総合ガイド(1967年-1979年)』、マーキー・インコーポレイティド、2009、pp.97-101。 |
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Slapp Happy / Henry Cow, Desperate Straights, 1975 のA面4曲目“Bad Alchemy”、3分6秒。 この曲は Henry Cow, Concerts, 1976(邦題:ヘンリー・カウ、『コンサーツ』) で、"Little Red Riding Hood Hits the Road"とのメドレーとして収録されています。CDで Disk 1 の2曲目、8分16秒。 後者はもと、 Robert Wyatt, Rock Bottom, 1974(ロバート・ワイアット、『白日夢』)(5) の収録曲でした(「赤い仔馬のフッドがゆくよ」)。A面3曲目、7分21秒。ヘンリー・カウ版でもワイアット自身が歌っています。 |
5. 大鷹俊一監修、『ヤング・パーソンズ・ガイド・トゥ・プログレッシヴ・ロック』、音楽之友社、1999、p.28。 『200CD プログレッシヴ・ロック』、立風書房、2001、p.59。 松井巧監修、『カンタベリー・ミュージック(Artists & Disc File Series Vol.5)』(ストレンジ・デイズ12月号増刊)、2004、p.78。 深見淳・松崎正秀監修、『UKプログレッシヴ・ロック アウトスタンディング・エディション』(THE DIG presents Disc Guide Series #020)、シンコーミュージック、2004、p.39。 ベンジャミン・ピケット、須川宗純訳、『ヘンリー・カウ 世界とは問題である』、月曜社、2023、p.221。 なお、 Desperate Straights から→こちらを参照:「北欧、ケルト、スラヴなど」の頁の「おまけ」 Concerts から→そちら(「怪奇城の外濠 Ⅲ」の頁の「おまけ」)も参照 |
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小説であれば「ルネサンス、マニエリスムなど(15~16世紀)」のページの「おまけ」で挙げた ユルスナール、『黒の過程』、1970 佐藤亜紀、『鏡の影』、1993 の他、 平野啓一郎、『日蝕』、1998 が思い浮かびますが、現在手元に見つからないので未確認。 また バルザック、水野亮訳、『「絶対」の探求』(岩波文庫 赤 530-6)、岩波書店、1939/1978 原著は Honoré de Balzac, La recherche de l'absolu, 1834 バルザックについて→こちらも参照:「ロマン主義、近代など」の頁の「バルザック」の項 マイクル・ムアコック、小尾芙佐訳、『秋の星々の都 永遠の戦士フォン・ベック 2』、2008 しかし極めつけは; 荒川弘、『鋼の錬金術師』(全27巻)(ガンガンコミックス)、スクウェア・エニックス、2002~2010 →こちら(『メトロポリス』(1926)の頁の「おまけ」)や、そちら(『淫虐地獄』(1971)の頁中)でも触れました |
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2014/07/08 以後、随時修正・追補 |
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