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中国
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重複するものもありますが、仏教については→別のページへ

* 中国語はもとより、日本でいうところの漢文も、漢文訓読文すら、勉強不足のため残念ながらわかりません。
そもそも中国の王朝の変遷さえ、頭に入っていないのです。
例によって、多々誤りもあろうかと思いますが、ご寛恕ください。
i. 概説、通史など

中国のさまざまな宇宙論が面白そうだということを教えてくれた本として;

山田慶児、『朱子の自然学』、岩波書店、1978
序章 忘れられた自然学者//宇宙論前史;伝統的観念の歴史/宋学の革命//
宇宙論;方法の根拠について/諸断片の構成的記述/自然史的・体系的分析 一気の存在、一気・陰陽・五行、一気の回転、気と渣滓、天の構造と運動、地の生成と構造、地の運動、天地の生成消滅/宇宙論の再構成//
天文学;批判としての学説/天文学批判 天と天体の運動、月と太陽の現象/暦法批判 暦法の歴史的認識、暦法の方法的批判/観測器械論//
気象学;気象学の原理 陰陽と気象、陰陽の諸相、「易」のパターン/気象現象の成因 土地と気候、気象現象、潮汐論/合理論の陥穽//
終章 自然学から人間学へ;『語類』の構成/理と気/気と質/気質と人間/種差と人間/理の意味/知覚する心/統合する心/理の網の目など、486ページ。

ソークラテース前派のところで記しましたが、本書を読んだ時バーネットの『初期ギリシア哲学』(1975)を思いだしたものです(→こちら)。
朱子と宋学については後に一項を設けるとして(→こちらへ)、第Ⅰ章の「宇宙論前史」は中国の宇宙論史の概観ともなっています。
同じ著者の→こちらや、またあちらも参照

さて;

ジョゼフ・ニーダム、「中国初期の宇宙論」、『古代の宇宙論』、1976、pp.81-103 および口絵18-20、p.xv。
蓋天説・渾天説・宣夜説/他界観、神仙道、錬金術など。


Joseph Needham and Colin A. Ronan, ‘Chinese Cosmology’, Encyclopedia of Cosmology. Historical, Philosophical, and Scientific Foundations of Modern Cosmology, 1993, pp.63-70 / Cosmology. Historical, Literary, Philosophical, Religious, and Scientific Perspectives, 1993 / 2008, pp.25-35
「中国の宇宙論」
中国的な視野/蓋天説/渾天説/宣夜説/中国的宇宙論の宗教的およびその他の帰結など。


ニーダムといえば『中国の科学と文明』ですが、その内関係がありそうで手もとにあるものは;

ジョゼフ・ニーダム、協力=王鈴、監修=東畑精一、藪内清、訳=吉川忠夫、佐藤保、木全徳雄、島尾永康、『中国の科学と文明 第2巻 思想史[上]』、思索社、1991
原著は Joseph Needham and Wang Ling, Science and Civilisation in China, vol.2, History of Scientific Thought, 1956/1969 の前半
序//儒家と儒教;序論/学派の一般的特徴/科学に対する矛盾相剋の態度/人間の本性に関する学説/‘霊魂の段階’説/荀卿の人本主義/封建官僚体制の抵当理念としての儒教/‘宗教’としての儒教//
道家と道教;序論/「道」の道家的概念/自然の統一性と自発性;自動機械[装置]と、莊周における有機体の哲学/道教、因果律と目的論/自然への接近:科学的観察の心理学;水の象徴と女性的象徴/「讓」(従順)の概念/アタラクシア(靜心)/自然に対する行為(爲)とその反対(無爲)/道家的経験論/変化、変形、および相似性;道教と魔術/知識と社会に対する道家の態度;神秘主義のパターンと経験論/科学と社会福祉/協同的原始生活への復帰/封建制への攻撃;階級差別に対する道家の非難/「樸」と「渾沌」との世界(社会的同質性)/伝説上の逆賊/‘ディガーズ’(真正平等派)、許行と陳相/‘秘訣のくだり’と技術/ヨーロッパにおける相似のもの:‘黄金時代’/科学と民主主義/シャーマン、巫および方士/道教における個人の目標、すなわち、仙人としての肉体的不死の達成;呼吸法/日光浴療法/導引の法/性的技法[房中術]/不死者たち[神仙]の列伝/仙道と有機体哲学/宗教としての道教/結論//
墨家と名家;墨翟の宗教的経験主義/墨経中の科学思想/公孫龍の哲学/惠施の逆説/論理は、形式的か、弁証法的か//
法家//中国科学の基本的思想;序論/きわめて重要な中国科学用語の語源/陰陽家、騶衍および五行説の起原と展開;他の民族の元素理論との比較/漢における陰陽家と儒家の総合/列挙の順序と象徴的相関関係;列挙の順序とその組み合わせ 宇宙発生論の順序、相互生成の順序、相互征服の順序、‘現代’の順序/変化の速度:制御と遮蔽の原理/象徴的相関関係とそれを発生させた諸派/同時代の批判と後世の承認/‘ピュタゴラス的な’秘数学:曾參/二つの基本的な力の理論/相関的思考とその意義:董仲舒;有機体の哲学の根源/中国とヨーロッパの元素理論と実験科学/大宇宙と小宇宙/『易經』の体系;吉凶の兆の格言から抽象的概念へ/普遍的な概念の貯蔵庫/後代の中国科学思想における三爻と六爻の符号の意義/自然現象への‘管理的アプローチ’としての『易經』:組織された官僚社会、および有機体の哲学との関係/『易經』とライプニッツの2進法算術についての補遺など、404ページ。


ジョゼフ・ニーダム、協力=王鈴、監修=東畑精一、藪内清、訳=吉川忠夫、吉田忠、高橋壮、寺地遵、『中国の科学と文明 第3巻 思想史[下]』、思索社、1991
原著は Joseph Needham and Wang Ling, Science and Civilisation in China, vol.2, History of Scientific Thought, 1956/1969 の後半
擬科学と懐疑論の伝統;占い;亀卜と占筮/『易經』のシンボルの使用/占星術/選擇:吉日と凶日/十干十二支による予言/地相占い(風水)/相術と手相術/占夢/柝字/周および漢代初期の懐疑論の傾向/王充の懐疑哲学/遠心的宇宙生成論/王充における人間中心主義の否定/現象論者と彼らに対する王充の苦闘/王充と人間の運命/後世に対する懐疑論の伝統/懐疑論の伝統の極値としての中国の人文学//
仏教思想;一般的特徴/小乗と大乗/仏教の中国伝道/中国自然主義の反動/中国の科学および科学思想に対する仏教の影響/密教およびそれと道教との関係/結論//
晉・唐間の道家と宋代の新儒家たち;魏・晉時代における道家の思想;王弼と修正論者たち/鮑敬言と急進主義者たち/葛洪と科学思想/唐・宋時代における道家思想:陳搏と譚峭/李翺と新儒学の起原/新儒家たち;朱熹とその先駆者たち/‘太極’/普遍的パターンの研究-氣(物質=エネルギー)と理(組織)の概念/循環過程における進化的自然主義/不死および神の否定/新儒学と宋代における自然科学の黄金時代/朱熹、ライプニッツ、および有機体哲学//
宋・明時代の観念論者と中国固有の自然主義に属する最後の巨人たち;一元論哲学の模索/観念論者たち-陸象山と王陽明/唯物論の再確認:王船山/漢代思想の再発見:顔元、李塨および戴震/‘新哲学、すなわち実験哲学’-黄履莊//
中国と西洋における人間の法と自然法則;序/法学者の自然法と科学の自然法則とに共通する根源/中国の法律学における自然法と実定法:法典編纂への抵抗;法と現象論:倫理的秩序と宇宙の秩序の一致/中国とギリシャの法の社会的局面/メソポタミア=ヨーロッパにおける自然法と自然法則の分化の諸段階/ルネサンス自然科学における立法の陰喩の受容/中国思想と自然法則;「法」(実定法)、「禮」(よい習慣、
mores)および「義」(正義)/「天法」(自然法)と「命」(命令)/「律」(規則、標準的な律管)/度(天の運動の計算された度盛り)/紀綱(自然の因果関係の網または連鎖)/憲(憲法)/「理」(パターン)と「則」(全体の各部に適用できる規則)/無為と自然法則/中国における天上の立法者の否定と、自然の自発性と自由の肯定/新儒学における「理」と「則」:有機体の段階の哲学/仏教思想における法/法を維持する秩序;動物の審判:生物学的異常に対するヨーロッパと中国の対照的な態度/支配心理と過度の抽象化/中国とヨーロッパにおける法の比較哲学/神についてのさまざまの概念/結論など、400ページ。

ジョゼフ・ニーダム、協力=王鈴、監修=東畑精一、藪内清、訳=吉田忠、高橋雄一、宮島一彦、橋本敬造、中山茂、山田慶児、『中国の科学と文明 第5巻 天の科学』、思索社、1991
原著は Joseph Needham and Wang Ling, Science and Civilisation in China, vol.Ⅲ, Mathematics and the Sciences of the Heaven and the Earth, 1959/1970 の天の科学の部分
天文学;序論/定義/文献ノート;中国天文学史 ヨーロッパの文献、中国および日本の文献/主要中国史料 中国天文学の‘公’的性格、古代の暦書、周から僚(+6世紀)にかけての天文学の著述、梁から宋初(+10世紀)にかけての天文学の著述、宋、元、明/
古代中世の宇宙構造論の概念;蓋天説(半球形のドーム)/渾天説(天球)/宣夜説(無限の空間)/その他の体系/一般概念/
極および赤道を基準とする中国天文学の特徴;周極星と赤道の標識点/宿の体系の発展/宿の体系の起原/極と極星/星の命名、星表および星図;星表と星の座標/星の命名/星図/星の伝説と民間伝承/
天文器具の発達;ノーモンとノーモン影尺/石像の巨大器具/日時計(太陽時表示計) 携帯用磁針付き平分日時計/クレプシドラ(水時計) 水時計の種類:水時計から機械時計へ、歴史における水時計、燃焼時計と均時差/望筒と周極星座定規/渾儀と他の大きな観測機械 渾儀の一般的発展、漢代および漢以前の渾儀類、時計駆動の発明、赤道儀取付けの発明/天球儀/
暦算および惑星天文学;日・月・惑星の運動/60進法周期/惑星の周天/12進法系列/共鳴周期
天文現象の記録;食 食理論、記録の範囲、信頼性および精度、食の予報、地球照とコロナ/新星、超新星および変光星/彗星、流星および隕石/太陽の現象:太陽黒点/
イエズス会士時代;中国と水晶天球の消滅/不完全な伝達/‘西洋’科学はすなわち‘新しい’科学か?/中国天文学の近代科学への接合//
気象学;序論/気候概論/気温/降雨/虹、幻日、影入道/風と大気/雷と稲妻/オーロラ/潮汐など、464ページ。


ジョゼフ・ニーダム、協力=王鈴、監修=東畑精一、藪内清、訳=海野一隆、橋本敬造、山田慶児、『中国の科学と文明 第6巻 地の科学』、思索社、1991
原著は Joseph Needham and Wang Ling, Science and Civilisation in China, vol.Ⅲ, Mathematics and the Sciences of the Heaven and the Earth, 1959/1970 の地の科学の部分
地理学と地図学;序説/地理学の古典と論説;古代の記録と正史/人類学的地理学/南方誌と外国誌/水路誌と海岸誌/地方誌/地理的百科全書/中国人探検家に関する覚書/
東西における定量的地図学;序論/科学的地図学:中断したヨーロッパの伝統/ヨーロッパの宗教的宇宙誌/航海者たちの役割/科学的地図学:継続した中国の方格法 秦・漢における起原、漢・晋における確立、唐・宋における発達、元・明における最高潮/中国の航海図/アラビア人の役割/東アジアの宗教的宇宙誌/
中国の測量術/立体地図とその他の特殊地図/ルネサンス地図学の中国への伝来/比較的回顧/方格のヨーロッパへの回帰//
地質学[および関連科学];序論:地質学と鉱物学/
一般地質学;絵画による描写/山の起原:隆起、侵食、および沈澱による堆積/洞穴、地下水、流砂/石油、ナフサ、火山/
古生物学;化石植物/化石動物//
地震学;地震の記録と理論/すべての地震計の祖型//
鉱物学;序論/氣の理論と地中における金属の生長/分類の原則/鉱物学的文献とその範囲/一般的な鉱物学上の知識/
いくつかの特殊な鉱物についての所見;エタイト/明礬/塩化アンモニウム/石綿/硼砂/玉と研磨材/ダイヤモンドなどの宝石/試金石/
鉱床の探索;地質探鉱/地球植物学的・生物・地球化学的探鉱//
追記;イスラエルとカザリア/朝鮮など、410ページ。


ジョゼフ・ニーダム、協力=王鈴、監修=東畑精一、藪内清、訳=橋本万平、野矢弘、大森實、宮島一彦、『中国の科学と文明 第7巻 物理学』、思索社、1991
原著は Joseph Needham and Wang Ling, Science and Civilisation in China, vol.Ⅳ, Part 1, Physics, 1962/1972
物理学;序論//波動と粒子//質量、計測、静力学と静水力学;墨家と度量衡/墨家、梃子と天秤/張力、破壊と連続/重心と‘助言器’/比重、浮力と密度/中国とメートル法//
運動学(動力学)//表面現象//熱と燃焼;ルミネセンス余話//
光(光学);墨家の光学/鏡と点火鏡/曲率が一様でない鏡/暗箱/レンズと点火レンズ 水晶とガラス、中国のガラス技術、点火レンズとレンズの光学的性質、眼鏡レンズと眼鏡/影絵と走馬灯//
音(音響学);序論/音と香りおよび色との関連/音響学との関連における「氣」の概念 「氣」の導管:軍事卜占者とハンミング・チューブ/音質による音の分類 音の物質的な源、風と舞踏、音質と方位および季節との相互関係/音高による音の分類/音響物理学の発達 5音音階、7音音階とその後の精密化、12音音階と標準鐘の組、算術的な周期についての序、ピュタゴラスか伶倫か/調律による正確さの調査 共鳴現象と定長弦の使用、埋蔵管における宇宙的盛衰、流体静力学的な容器による調律、鐘の製作と調律/律管、黍粒および度量衡/振動としての音の認識 振動の検出、フリー・リード/平均律の発達 オクターブと5度の螺旋、西洋音楽と中国数学、朱載堉の高貴な贈物、東洋と西洋の平均律//
磁気学と電気学;序論/磁力/静電気現象/磁気の指極性と極性 ヨーロッパとイスラムにおける羅針盤の出現、中国における羅針盤の発達、宋の湿式および乾式羅針盤、唐とそれ以前の文献、漢代の占い師と天然磁石の杓子、占い盤についての文献、‘指南器’についての文献、‘皇帝の杓子’、スプーンから磁針へ/航海における羅針盤の使用 航海羅針盤と羅牌、皇帝の湖での方位発見器/磁気偏角 地相占い用羅針盤の説明、丘公、楊公および賴公の3つの円周、偏角についての初期の観測、都市の方位測定の足跡/磁気変化と伏角/磁石、占いおよび将棋 欒大の戦う将棋駒、将棋と天文学的象徴、投擲による卜占、遊戯の比較生理学/全般的要約など、536ページ。

ちなみに、第1巻は『序篇』(1991);著作の計画/文献ノート/地理概説/歴史概説/中国=西洋間の化学的思想と技術交流の実態など、
第4巻は『数学』(1991);記数法、位取りおよびゼロ/中国数学文献中の注目すべき主要な著作の概観/算術と組み合わせ論/自然数の計算術/計算の補助用具/人工数/幾何学/代数学など、
第8巻は『機械工学[上]』(1991);基礎的な機械原理/からくり玩具/中国文献に見える機械の諸形態など、
以下未見なれど第9巻『機械工学[下]』、第10巻『土木工学』、第11巻『航海技術』
またニーダムに関して→こちら、またあちらも参照

………………………

松本重彦、「支那の天地開闢説」、ドクトル・アレニウス、一戸直藏訳、『宇宙創成史』、大鐙閣、1921、附録 pp.19-24

三浦国雄、「中国人の天と宇宙」、『現代宗教-5 特集・宇宙論』、1982、pp.95-112
「天」の諸相/中国人の宇宙論/遍在する宇宙など

中野美代子、「中国人の宇宙観-卵と石のある風景」、『アジアの宇宙観』、1989、pp.194-211
渾天説の宇宙観/禅成説ないし入れ子説の宇宙観/桃源郷・蓬莱山と宇宙卵など(後掲『ひょうたん漫遊録』、1991、に「ひょうたんのある風景-中国人の宇宙観」と改題して所収)、
および

曾布川寛、「中国古代の山岳信仰」、同上、pp.212-233
古代中国の宇宙観/崑崙山信仰/東海の三神山信仰/泰山信仰など
同じ著者の→こちらも参照


池澤優、「中国思想における『始原』の問題-創造と生成-」、月本昭男編、『創成神話の研究(宗教史学論叢6)』、リトン、1996、pp.255-290
創生神話の分類/隋唐期の義疏に表現された始源/六朝道経教典中の創生神話/両漢六朝期の生成論など

荒川紘、『東と西の宇宙観 東洋篇』、2005、pp.127-282
第5章 天の思想と儒教;殷の神々/天の思想/孔子と孟子の宇宙思想/荀子-天人の分//
第6章 道家と道教の自然と無;道家の宇宙論/陰陽説と五行説/道教の宇宙//
第7章 中国古代宇宙論の完成-儒教と道家の融合;屈原の宇宙意識/『淮南子』の宇宙論/古代宇宙論の展開/天と人の相関/神話的宇宙論//
第8章 仏教宇宙論の伝来;仏教の伝来/中国仏教の展開/道家と仏教//
第9章 宇宙と人間の統一;新儒教の展開/朱子学の宇宙論/陸王学の宇宙論//
第10章 ヨーロッパ宇宙論との出会い;マテオ・リッチのキリスト教布教/リッチ以後/キリスト教と科学など。


小野沢精一・福永光司・山井湧編、『気の思想 中国における自然観と人間観の展開』、東京大学出版会、1978
序(小野沢精一)//
原初的生命観と気の概念の成立-殷周から後漢まで;総論(戸川芳郎)/
甲骨文・金文に見える気(前川捷三)/戦国諸子における気;斉魯の学における気の概念-『孟子』と『管子』(小野沢精一)/『荀子』と『呂子春秋』における気(澤田多喜男)/易伝における陰陽と剛柔(今井宇三郎)/
秦漢期の気の思想;道家の気論と『淮南子』の気(福永光司)/兵家・黄老思想における気の役割(細川一敏)/董仲舒における気の思想(関口順)/
後漢期における気論;後漢を迎える時期の元気(戸田芳郎)/訓詁にあらわれた気の資料(同)//
儒仏道三教交渉における気の概念-魏晋から五代まで;総論(福永光司)/
魏晋南北朝の気の概念;儒家思想における気と仏教(蜂屋邦夫)/道家・道教における気(麦谷邦夫)/医書に見える気論-中国伝統医学における病気観(加納喜光)/
隋唐・五代の気の概念;儒仏道三教における気(福井文雅)/儒・道の気と仏教-宗密における気(鎌田茂雄)//
理気哲学における気の概念-北宋から清代まで;総論(山井湧)/
道学の形成と気;易学の新展開(今井宇三郎)/邵雍と張載における気の思想(大島晃)/程顥と程頤における気の概念(土田健次郎)/朱熹の思想における気-理気哲学の完成(山井湧)/明代の哲学における気-王守仁と左派哲学(上田弘毅)/
清代の思想における気の概念;戴震の思想における気-気の哲学の完成(山井湧)/桐城派における気-詩文論を中心として(三石善吉)//
近代革新思想における気の概念-清末から五四まで;総論(丸山松幸)/
洋務・変法思想と道器論(丸山松幸)/変法運動期における気(有田和夫)//
附論 西洋文献における「気」の訳語(福井文雅)//跋(山井湧)など、624ページ。

〈気〉についてはまた→こちら


辛賢編、『宇宙を駆ける知 天文・易・道教 知のユーラシア 4』、明治書院、2014
総説 術数と中国のコスモロジー(辛賢)/陰陽五行 その基本義と宋代までの展開(吾妻重二)/数理宇宙論の伝統 易から太玄へ(辛賢→こちらも参照)/音楽と暦の宇宙 儒教の真理性をささえたもの(堀池信夫)/朱子学の楽律思想 黄鐘論と度量衡論(田中有紀)/道教の九天(垣内智之)/文字の根源へ 道教のおふだ(三浦國雄)/宋代の考召法(松本浩一)/モンゴルが見た道教(高橋文治)など、240ページ。

「ギリシア・ヘレニズム・ローマ Ⅱ」のページでも挙げていますが(→こちら);


若嶋眞吾、「ギリシアと中国のコスモロジー(上)」、『神戸文化短期大学研究紀要』、no.26、2002.3.31、pp.89-102 [ < CiNii Articles
 同、   「古代ギリシアと中国のコスモロジー(下)」、『神戸文化短期大学研究紀要』、no.27、2003.3.31、pp.103-130 [ < 同上
………………………

大室幹雄、『囲碁の民話学』(岩波現代文庫 学術 123)、岩波書店、2004
原著は1977刊
囲碁の魔術性/碁盤の空間的象徴性/爛柯考/老賢者/少年と小鳥/石室の宇宙論/桃と棗の時間論/碁盤と碁石の時間的象徴性//解説 囲碁の万華鏡、あるいは盤上遊戯の桃源郷(鎌田東二)など、318ページ。


大室幹雄、『劇場都市 古代中国の世界像』、三省堂、1981
序章 都市がなぜ問題になるか-荒野/都市の出現とその自覚-劇場Ⅰ/大同コンプレックスと小康コンプレックス-劇場Ⅱ/知識人の登場と退場-演出/宇宙の鏡-舞台Ⅰ/権力の結晶-舞台Ⅱ/遊戯の半都市-舞台Ⅲ/日常生活の文法-演技Ⅰ/文法からの逸脱-演技Ⅱ/漢代バロックの生活-演技Ⅲ/遊俠と倡優-興行/終章 アルカディア複合とユートウピア複合-台本/続いて現われる都市どもへの展望-前口上など、472ページ。
こちらにも挙げておきます


フィリップ・ローソン+ラズロ・レゲザー、大室幹雄訳、『タオ 悠久中国の生と造形 イメージの博物誌 9』、平凡社、1982
原著は Philip Rawson and Lazlo Legeza, Tao - The Chinese Philosophy of Time and Change, 1973
訳者解説;(タオ)」と「(どう)」//
中国美術の理解のために/タオの大きさと広さ/タオイズムの世界感覚/タオの直観的把握/陰陽と美術/易の世界解釈/五行-五元素と美術作品/脈・流れ・波・渦/書について/水墨画と陶器について/医術と不死の仙人たち/タオイズムと性/タオイズムの錬金術/タオイズムと人生//
図版;自然の世界/活動する精神/変転の循環/天と地/儀礼/書の神秘的な力/秘密の実践/仙人たちの領域など、140ページ。

著者の一人による→こちらや、またあちらも参照

『イメージの博物誌』シリーズについて→こちらを参照

蜂屋邦夫、『中国的思考 儒教・仏教・老荘の世界』(講談社学術文庫 1523)、講談社、2001
底本は『中国の思惟』、1985
哲学の成立//自然観/水の思想/死生観/思惟と言語の間-言尽意論をめぐって-//
無と空の思考/無と有の思考/琴書の楽しみ/思惟と現実の間-荘子逍遥遊篇をめぐって-など、306ページ。


三浦國雄、『中国人のトポス 洞窟・風水・壺中天』(平凡社選書 127)、平凡社、1988
七十番目の列伝-『史記』太史公自序/空間の造型-『西遊記』演変私考/『盆栽の宇宙誌』を読む/中国人の天と宇宙/洞天福地小論/洞庭湖と洞庭山-中国人の洞窟観念/墓と廟/墓・大地・風水/朱熹の墓-福建の旅から/太虚の思想史/形而上の庭/風水のなかの都市像(毛綱毅曠・三浦國雄)など、350ページ。

マリア・テレザ・ルーチディ、谷古宇尚訳、「中国思想における空間概念の考察」、『美術史学』、no.11、1989.3、pp.121-133
原著は Maria Teresa Lucidi, Riflessioni sulla natura e funzione di alcune proposizioni del pensiero Cinese, per lo studio della concezione spaziale, 1981

『現代思想』、1991.11、pp.37-198、「特集 タオイズム-世界設計の理気学」
歩いて行く冥界(桐本東太・中野美代子)/極東の建築と宗教思想(ロルフ・A・スタン)/ポストモダンと中国 陜西電視台「窰洞と人」を観て(深尾葉子)/太湖石のフェティシズム(村松伸)/戯作礼楽鼎談(小島毅)/タオイズムと関係性(三浦國雄)/口上 吉祥如意大福図説(武田雅哉構成)/中国房中術覚え書(大木康)/月を見るサイ 桃源郷の機械学(武田雅哉)/タオ社会学(上田信)/中国近代の菜食主義者たち(武内房司)/混沌テーマの類型学 動物始祖、宇宙巨人、原初のカップル神話(N.J.ジラルドー)/生成の気象学(永沢哲)/風水思想 土地と人との合気道(渡邊欣雄)/死のコスモロジー 僵屍考(中生勝美)など

中野美代子、『中国の妖怪』(岩波新書 235)、岩波書店、1983
妖怪との出会い;中山王国文物展にて/角の聖性/妖怪のイメージ//
龍の栄光と堕落;龍のイコノグラフィ/龍の形態と生態/文字のなかの龍/文様のなかの龍(一)-饕餮文の謎/文様のなかの龍(二)-線と蛇との出会い/文様のなかの龍(三)-龍イメージの増殖/天空の龍/龍の聖と俗//
霊獣と魑魅魍魎;朱雀と玄武/麒麟と一角獣/人面獣の秘密/人魚の王国/砂漠の水怪/魑魅魍魎の世界/妖怪の環境学//
妖怪と漢の文化;鬼の登場/変身の論理/国家のなかの妖怪-むすびなど、220ページ。


下の数冊とともに同じ著者による→こちらや、そちら、またあちらに、こなたに、そなたや、あなたを参照

中野美代子、『中国の青い鳥 シノロジーの博物誌』、南想社、1985 中の
「Ⅲ 反字学」よりpp.137-144:「方形論」およびpp.152-158:「方位論」、
またpp.197-209:「★亜細亜星宿図 - 中国および北アジア諸民族の宇宙観」
他の内容は;
★西王母の青い鳥-中国民話の古層/カニバリズム・至上の食卓/女人国/反字学/書物偏愛など、216ページ。

一部→こちら(A.キルヒャー)にも挙げています


中野美代子、『仙界とポルノグラフィー』(河出文庫 な 6-2)、河出書房新社、1995
原著は1989刊
白い鸚哥/
鯨座(ケトス)の尾/龍と博山炉/北斗の(まち)/天子の動物園/「ディー判官もの」の作者/金属動物/人工洞窟(グロットー)/ひょうたんの宇宙/仙界とポルノグラフィー/煉丹術ドラマ/悲劇のウロボロスなど、342ページ。

中野美代子、『ひょうたん漫遊録 記憶の中の地誌』(朝日選書 125)、朝日新聞社、1991
楽園と地獄;地上の楽園について-一つの遊戯的社会主義論/ひょうたんのある風景-中国人の宇宙観/銅鏡と八卦図-中国のマンダラ的世界像/中国における死と冥界-地獄をデザインするまで/古代中国人の「あの世」観-地獄の地理学/ひょうたんとしての崑崙-異郷の原初イメージ/銀漢渺茫-黄河源流は銀河なりしこと//
北海と砂漠;レザレクション湾にて-アラスカ紀行/オホーツク海の風景-大韓航空機悲劇の舞台/砂漠と熱帯雨林-ニュー・ギニアの記憶から/銀河はロプ・ノール近く-楼蘭訪問記/幻聴談義-楼蘭怪異譚/楼蘭の詩-詩語としての地名/空から見たカレーズ-地下水路の旅//
南海の誘惑;長江をめぐるひょうたんシンボリズム-風水文化試論/魂はジャワの国に……-南国憧憬小史/蓬萊は南海へ-ひょうたんの旅など、306ページ。


中野美代子、『龍の住むランドスケープ 中国人の空間デザイン』、福武書店、1991
蓬萊のデザイン;名山の階段/泰山をめぐる聖なる幾何学/空間プランナー始皇帝/蓬萊案内/蓬萊は南海へ/崑崙は西洋へ/界画美術館/蜃気楼の風景/蓬萊のデザイン/名山の階段ふたたび//
地平線のない風景;アルンハイムの地所/囲まれた庭/南面の政治地理学/香港上海銀行ビル/四神のいる風景/龍のいる地理学/風水都市/王維の別荘-風水と山水画(一)/地平線のない風景-風水と山水画(二)/風水とエロス/桂林案内//
ミクロの空間デザイン;北辰の石/漢字の空間学/さし絵の空間戦略/春画のなかの庭園/蘇州散策など、358ページ。

福永光司、「中国の自然観」、『新岩波講座 哲学 5 自然とコスモス』、1985、pp.320-347
外界の自然と「道」の自然/中国人にとっての外界の自然/天地自然の世界の成立/「気」と「理」の自然哲学/万物一体の「真」と「仁」

『中国宗教思想 1 岩波講座・東洋思想 第13巻』、岩波書店、1990
中国宗教思想史(福永光司)//
中国宗教思想の特質;人と神 有神と無神(神塚淑子)/祭祀と祈禱(同)/罪と罰(小南一郎)/迷と悟(蜂屋邦夫)//
  時間と存在 始と終(麥谷邦夫)/古と今(同)/長と短(同)/大と小(同)/内と外(吉川忠夫)など、282ページ。

「Ⅰ 中国宗教思想史」(福永光司)、pp.82-88 に宇宙生成論史(前掲の『気の思想 中国における自然観と人間観の展開』(1978)、同「第1部第3章第1節 道家の気論と『淮南子』の気」も参照)、
「Ⅱ-2-1 始と終」(麥谷邦夫)、p.226 および「Ⅱ-2-4 大と小」(同)、p.258 に四/五運説の説明があります。
三気・四始・五運説については、『気の思想 中国における自然観と人間観の展開』(1978)「第1部 原初的生命観と気の概念の成立-殷周から後漢まで;総論」(戸川芳郎;あわせて同「第1部第4章第1節 後漢を迎える時期の元気」。両稿を収めた、後掲の戸川芳郎、『漢代の學術と文化』、2002、第1部をも参照のこと)、
また同「第3部第1章第1節 易学の新展開「」(今井宇三郎)pp.384-387、後掲の安居香山、「第1篇第5章 緯書における生成論」、『緯書の基礎的研究』、1966/1986 なども参照

『中国宗教思想 2 岩波講座・東洋思想 第14巻』、岩波書店、1990
中国宗教思想の特質(続);存在と理法 陰と陽(池田秀三)/体と用(同)/物と心(同)/不易と流行(同)/自然と因果(麥谷邦夫)/有と無(松村巧)/無と空(同)/無と道(同)//
  自と他 我と物(興膳宏)/一と多(福永光司)/本と末(吉川忠夫)/独善と兼済(同)/真人と聖人(同)//
  行為と価値 善と悪(神塚淑子)/知と行(坂本ひろ子)/道と技(松村巧)/言と默(興膳宏)/往と還(神塚淑子)/頓と漸(福永光司)など、296ページ。

「Ⅱ-3-6 有と無」(松村巧)、pp.77-78 に『老子』以後の道家系生成論において、「本源としての『無』=『道』と、『一』=『気』との間に、截然と一線を画すもの」と、「『道』は『一(気)と同位の概念』」とする二つの解釈生じたことが記されています。pp.83-86 も参照。
「Ⅱ 3-8 無と道」(松村巧)でも道家・道教の生成論がとりあげられ、とりわけ pp.118-120 に神学化された生成論のことが記されています。
気の思想 中国における自然観と人間観の展開』(1978)「第2部第1章第2節 道家・道教における気」(麦谷邦夫)も参照。
「Ⅱ 5-3 道と技」(松村巧)では画論が主題となります。


劉文英、堀池信夫・菅本大二・井川義次訳、『中国の時空論 甲骨文字から相対性理論まで』、東方書店、1992
原著は劉文英、『中国古代時空観念的産生和発展』、1980
時空観念の由来;昼と夜/年・月・日/四季/暦法の出現/四方向/方円//
時間と空間の抽象;宇と宙と合/時空の規定/光陰/『墨経』の時間と空間/時間と空間の特性/時空と運動//
時間と空間の実在;時空の認識/「道」/陸九淵・天台・法相・華厳/時空の一体性//
時間の限界;上古における「始め」の問題/東晋期の「始め」の問題/唐宋期の把握/元より以後//
空間の限界;空間には限界があるか/自然科学的空間把握/王充と『列子』/唐宋期の空間論/明代の空間論//
時間・空間の相対性と絶対性;『荘子』の立場/恵施の立場/郭象の立場/仏教の立場/王夫之と方以智//
時間・空間の連続性と不連続性;運動/僧肇など、244ページ。


こちらや、またあちらで少し触れています


武田雅哉、『蒼頡たちの宴』、筑摩書房、1994
序 眼球コンプレックス//蒼頡の夜明け;漢字発明者の伝説/蒼頡のイコノロジー/漢字の起源伝説//
中国人のお荷物;漢字の発音表記/漢字のバベルと普遍中国語//
月に映じた普遍の夢;十六、十七世紀のヨーロッパの中国語観/普遍言語構想と中国語/月世界語をマスターせよ//
円環をめぐる対話;「西儒耳目資」の誕生/レンズをのぞく二人/言語を生む円環//
中国の言語ユートピアン;トリゴーの子供たち/東洋の普遍言語計画/言語ユートピアの帝王学//
蒼頡たちの画廊;バベルへの挑戦/世のなかは変えねばならぬ/大清帝国新文字の画廊/ユートピアの言語政策/
蒼頡たちの午後;跳梁する記号たち/異文字のカタログ/あるべき記号を求めて、など、324ページ。


こちらにも挙げておきます
同じ著者による下の2冊とともに→こちらや、そちらも参照

武田雅哉、『桃源郷の機械学』、作品社、1995
序 口から出てきた女とともに//
さかしまの地理学;宇宙卵クンルンの謎/黄河の源流がひょうたんであること/不死の山〈崑崙〉への航海/地中海から来た火焔山……日沈む処の地理学//
人工宇宙の遊び人たち;偽りの山・懐胎の山……中国人の山中遊戯/リゾートにいたる地図学/見立てのある宇宙論/孔くぐりのルナパーク……園林の神仙遊戯装置/円明園の噴水と永久機関幻想/金魚鉢のなかの畸形宇宙/海上蜃楼圖譜//
怪物たちの午後;中華風怪物の盛り合せ/ことばと怪物……〈越境〉としての怪物現象/髑髏の
幻戯(トワイライト・ダンス)/八戒、その漂白の旅……民衆本における動物図像の運命について/猪ッちゃんが喰うわよ!……飽食の堕天使、猪八戒のダイエット法/「イラ・フォルモサ!」への旅……台湾人サルマナザール“美しき島の物語”/躍るテレメンテイコ……草双紙に暗躍するフェイクとしての中国人//
桃源郷の機械学;近代中国における電気とエーテル……脳髄からの桃源郷/中華風惑星カタログの旅/杞憂のゆくえ……墜ちてくる星の歴史学/月を見るサイ……桃源郷の機械学//
みんなで口にもどりましょう……あとがきにかえて、など、344ページ。


武田雅哉、『星への(いかだ) 黄河幻視行』、角川春樹事務所、1997
序章 奇妙な地図に筏を浮かべて/黄河源流の実像と虚像/黄河は崑崙に発源す-河源論の経緯1/源流を〝見た〟人々-河源論の経緯2/黄河源流がひょうたんであること-河源論の経緯3/宇宙からの贈り物-河源論の経緯4/中華風宇宙庭園の設計図/宇宙卵クンルンの謎/終章 さかしまの地理学など、272ページ。

こちらや、そちらでも挙げています

葉舒憲・田大憲、鈴木博訳、『中国神秘数字』、青土社、1999
原著は葉舒憲・田大憲、『中国古代神秘数字』、1996/1998
万物は一に始まる/太極は両儀を生ず/天、地、人の三才/四象運衡璣/五行、日月を照らす/飛龍、六合を御す/七星、懸かりて高く照らす/八卦、吉凶を定む/九宮は九州に応ず/十干十月暦/十二支/「三十六」と「七十二」など、382ページ。


厖朴、杜勤訳、「『三』の秘密」、『アジア遊学』、no.19、2000.8、「特集・数のシンボリズム」、pp.22-34
数は三に成る/三と參/三と二/三位一体など

葉舒憲、井澤耕一訳、「中国伝統文化における『七』」、同上、pp.35-52
七夕・乞巧・七星/七政・七輔・七事・七方便/「七日にして来たり復す」と「七日にして人を造る」など
上の『中国神秘数字』(1999)の一部。


杜勤、「『五』と中国伝統文化」、同上、pp.53-63
原始計数法と「五」/「五」に見る政治地理的中心など

金良年、「九について」、同上、pp.80-95
九九帰一/太一は九宮を(めぐ)る/九州方円/神秘の十九など

加藤千代、「中国王権論ノート-宇宙論の三層構造と天人合一理論-」、篠田知和基編、『神話・象徴・文化』、楽瑯書院、2005、pp.263-290
基層-殷代に形成された中国パンテオン//中層-周代に成立した「天・天命・天子」理論//
表層-漢代、董仲舒の天人合一理論と災異説;天概念の拡大/天構造・天意と陰陽五行説/天人感応・天人合一理論 感応の理論化と天人感応の双方向性、、天体と人体の合一、天道と人道(儒教倫理)の合一/災異説など


加藤徹、『怪の漢文力 中国古典の想像力』(中公文庫 か 71 2)、中央公論新社、2010
原著は『怪力乱神』、2007
人体の迷宮/霊と肉の痛み/変身と幻獣/性と復活の秘儀/宇宙に吹く風など、326ページ。


藤巻一保、「中国の秘教書」、藤巻一保・岡田明憲、『東洋秘教書大全』、学研パブリッシング、2012、pp.157-233
中国の秘教書とは 易と陰陽五行を背骨にした多様な秘儀秘浄書/易経/漢書五行志/重修緯書集成/周易参同契/抱朴子/陰符経/真誥/雲笈七籤/悟真篇/増補萬法帰宗/陀羅尼集経/速疾立驗魔醯首羅天説阿尾奢法/清浄法行経/普賢菩薩説証明経/救護身命経/招魂経/仏説咒魅経
………………………

黒田源次、『氣の研究』、東京美術、1977
はしがき(小野勝年)//
氣の研究;序説/小学的考察/古文献的討究/氣の概念と医家理論への発展/氣の概念の交錯と新生面の展開/陰陽概念の歴史的展開/雲氣の考察/五行思想の特質/陰陽五行的宇宙観の副産物(運氣論)/結語//
佛典に現われたる医薬;仏教医学/四種薬/時薬/更薬/七日薬/尽寿薬/四時薬の用法/薬効/毒薬及び解毒薬/瘡薬及び吐下薬/延齢薬その他/毘奈耶薬事/むすび//
心理学遍歴など、288ページ。


席澤宗、川原秀城・坂出祥伸訳、「“気”の思想の中国古代天文学への影響」、『東洋の科学と技術 藪内清先生頌寿記念論文集』、同朋舎、1982、pp.154-169
“気”の意味と変遷/気と四季の変化との関係/気と律暦の関係/気と天地が落ちないこととの関係/気と天地の起源との関係など

丸山敏秋、『気-論語からニューサイエンスまで』(東京美術選書 48)、東京美術、1986
プロローグ 「気」を問う//
気の鳥瞰図;さまざまな気-四つの古典から/イメージとしての呼吸/気の概念/中国の気・日本の気//
気のコスモロジー;コスモロジーとは何か/気のコスモゴニー(宇宙生成論)/宇宙の構造と気/始源としての気/天の気を観る-気の時間論/地の気を占る-地理と風水の世界/コスモスの感応//
気のライフサイエンス;気は生命の根源/“気の医学”の形成/医療は気のバランス回復/気のコントロール-養生の思想と技法//
気のアート;中国人の技術観/気韻を感ずる-気の芸術論/気の戦い-兵法と武術//
気と現代;気をめぐる東西の出会い/ニューサイエンスと気/〈暗在系〉と気の世界観//
エピローグ 「気」を感ずる、など、254ページ。


池上正治、『「気」の不思議 その源流をさかのぼる』(講談社現代新書 1056)、講談社、1991
人体の可能性を秘める「気」;「気」のスーパーパワー/科学測定される「気」/脳波研究にみる「気」/写真にうつった「気」/超能力から人体科学へ//
空前の気功ブームの到来;墓のタイムカプセル/新中国に蘇った気功/ガンを克服した女流画家/病院に設けられた「気功科」/気功麻酔の誕生//
甲骨文字のなかの「気」;「気」の字の成りたち/「気」と風の関係/「気」と雨の関係/金文のなかの「気」/甲骨文字のなかの「気」//
認識されはじめた「気」;自分に感じる「気」/自然のなかの「気」/原理としての「気」/「司南車」-「気」のレーダーの発明/ツボ-「気」のポイントの発見//
「気」の認識の深化;陰陽理論の成立/五行学説の形成/経絡-「気」のシステム化/風水-「気」の地理学/望気-「気」の軍事利用/芸術と「気」の関係//
養生法としての「気」;神を静め形を動かす/精を固め「気」を調える/養生は食生活から/貝原益軒と白隠禅師//
医学理論にみる「気」;「気」の医学の完成/先天の「気」とは/後天の「気」とは/薬物と「気」の関係/丹波康頼と後藤昆山//
儒・道・仏教の「気」とその後;儒教にとっての「気」/道教にとっての「気」/仏教にとっての「気」/宋学の誕生と「気」の哲学/「気」の凋落と革命の胎動/日本にとっての「気」//
おわりに-「気」 この中国的なるもの、など、220ページ。


池上正治、『「気」で読む中国思想』(講談社現代新書 1244)、講談社、1995
「気」の概念の誕生;はじめに-「気」と中国人/神話時代の「気」/孔子と孟子にとっての「気」/老子と荘子にとっての「気」/「気」は精気である-『管子』//
「気」の爆発的な展開;秦、漢の「気」は大いに発展/「気」の医学の完成-『黄帝内経』/「気」のポイントは和-『淮南子』/「気」は万物の本源-『白虎通』/元気は天地の精微-『論衡』/「気」の道教的深化-『太平経』//
「気」の深化と仏教の浸透;魏、晋の「気」に仏教の影/「気」と竹林の七賢-嵆康『養生論』/「気」が積もれば天-『列子』/「気」のなかに人-葛洪『抱朴子』/「気」を吸収する仏教の側//
「気」をめぐる儒教、道教、仏教;唐代の「気」は三教のはざまで/「気」を境で解釈-宗密『華厳原人論』/神気の導引から『雲笈七籖』まで/守勢にまわる儒者たち-韓愈、柳宗元//
「気」と理、性、心の関係;宋代の「気」はカテゴリーを広げる/「気」と太極-周敦頤『太極図説』/「気」は道と不可分-王安石/「気」すなわち太虚-張載『正蒙』/「気」は末、理は本-二程/「気」の本は性なり-胡宏/理気学の完成者-朱子/「気」は心よりでる-呂祖謙//
「気」のさらなる多様化;元、明の「気」は多彩の一途/「気」は陰陽である-許衡/一気と一心のはざま-湛若水/「気」は良知なり-王守仁/薬物の「気」を集大成-李時珍/「気」は天地をおおう-宋応星//
「気」がむかえた終焉;明、清の「気」は有終の美をかざる/天地には一気のみ-劉宗周/天地に「気」ならざるなし-黄宗義/「気」と火は一体-方以智/「気」は絪縕の本体-王夫之/「気」は化して流行-戴震//
「気」の質的な変化;近代の「気」は列強にさらされて/「気」と太平天国-洪秀全/「気」は万物の本-康有為/「気」は元素である-厳復/「気」はアトムである-章炳麟/「気」はエーテルである-孫文//
「気」と現代中国;現代史の怒濤にゆれる「気」/二十世紀によみがえる「気」/「気」の復権は医学界から/ヘーゲルと対話する気功師/「気」は人体科学のテーマ/おわりに-「気」と人類など、232ページ。

ii. 中国の神話とその周辺

松村武夫編、『中国神話伝説集』(現代教養文庫 875)、社会思想社、1976
原著は『支那神話伝説集』、1927-28、で、「型式上、重複すると思われる伝承を割愛することを主眼として取捨選択をし、収録数を原書の約2/3に縮小するとともに、その配列も内容に順って一部を入れ替え、整理をし」たもの(p.211)。
天地の創生/天地の分離/太陽説話/太陰説話/星辰説話 牽牛織女、天の河に行った人間、貝の中の美女、生の星と死の星/雨風雪の説話 雨を司る神、風を司る神、雪を司る神/雲雷の説話/虹の説話/人間製造/五色の石と亀の足/黄帝の昇天/洪水説話/唐山羽衣伝説/唐様浦島 1-5/嚢の中の鳥/武険桃源/竹から生まれた男/林檎樹から生まれた男/継娘物語/人間を吐き出す口/鬼酒鬼肉/石亀の眼/水を噴く臼/黄鳥の報恩/読経魚/鶴と明月珠/人虎奇譚 1-2/烏喙将軍/碓の怪/多毛の人/巨人伝説/小人伝説/神樹の最期/枸杞の精/梓の中の青年/大亀と桑の精/怪剣物語/空飛ぶ木の鳶/愚公の山移し/弓の名人と油売り/人頭と椰子の実/蚕の起源/犬の大手柄/説明説話 1-2/夜叉物語/龍蛇伝説/沈鐘伝説/仙桃説話/怪誕説話//解題/解説(伊藤清司)など、216ページ。


貝塚茂樹、『神々の誕生 中国史Ⅰ』(グリーンベルトシリーズ 16)、筑摩書房、1963
異形の神像/瞽師の伝承/風の神の発見/鍛冶師と山の神/文化的英雄の誕生/神話の世界の消失/乱-エピローグなど、216ページ

白川静、『中国の神話』(中公文庫 M117)、中央公論社、1980
原著は1975刊。
中国神話学の方法/創世の神話/南人の異郷/西方の人/殷王朝の神話/ペーガニズムの流れ/古帝王の系譜/神話と伝統など、312ページ。

同じ著者による→こちらを参照

御手洗勝、『古代中國の神々-古代傳説の研究-』(創文社東洋學叢書)、創文社、1984
序論;顧頡剛氏の古史研究/揚寛氏の古史研究//
夏・殷・周の始祖傳説;夏の始祖傳説-鯀・禹の傳説-/上甲微と殷王朝の先公系譜/殷の始祖傳説-昬微と繁鳥-/周の始祖傳説-后稷について-//
五帝とその他の神々に關する傳説;黄帝の傳説/顓頊と乾荒・昌意・淸陽・夷鼓-嬴姓族の神々の系譜について-/蓐収・伯夷・玄冥・玄武-嬴姓族の神々について-/帝嚳の傳説/堯・丹朱・驩兜・傲・長琴について-中國古代における太陽神たち-/羲和の始原的性格-古代中國における「太陽の御者」傳説-/神農・炎帝・句芒/帝舜の傳説/大暤と伏犧//綜論//
附録 鄒衍の大九州説と崑崙傳説/崑崙傳説と永劫回帰/『穆天子傳』成立の背景-坐忘と昇天-/令尹子文の出生傳説-穀・於莬考-など、818ページ。

「附録 1 鄒衍の大九州説と崑崙傳説」に関連して、後掲の安居香山、「第1篇第6章 緯書における地理的世界観-特に大九州説について-」および「第1篇第7章 緯書における大九州説-特に御手洗氏の批判に答えて-」、『緯書の基礎的研究』、1966/1986 も参照


聞一多、中島みどり訳注、『中国神話』(東洋文庫 497)、平凡社、1989
底本は『聞一多全集』、1948、第1冊「神話と詩」。
伏羲考(第2章は1942)/龍鳳/姜嫄履大人跡考(1940)/高唐神女伝説の分析(1935)/説魚(1945)など、324ページ。


袁珂、鈴木博訳、『中国の神話伝説』上下、青土社、1993
原著は袁珂、『中国神話伝説』、1984、その原形は『中国古代神話』、1950(伊藤敬一・高畠穣・松井博三訳で1960、みすず書房から邦訳)
上巻;序論篇/開闢篇/黄炎篇/堯舜篇/羿禹篇(上下)など、454ページ。
下巻;夏殷篇/周秦篇(上下)//付録 袁珂自伝/主要文献解題など、418ページ。


林巳奈夫、『中国古代の神がみ』、吉川弘文館、2002
日の神/琮、社、主/青龍、白虎、朱鳥/先史鬼神/饕餮=帝/殷周の鬼神、天/殷周羽化鬼神/神樹など、270ページ。

百田弥栄子、『中国神話の構造』、三弥井書店、2004
まえがき//桑;天にそびえる桑/樹上の金鶏/高木の祭典//
竹;天にのびる竹/竹王の物語//
瓜;婚礼の歌/〈瓜子〉の物語/九隆の物語//
射日神話と洪水神話;射日の物語/洪水の物語/洪水神話の発端//
鍛冶曼陀羅;宝剣と泉/岩をつらぬく剣//
『竹取物語』と『斑竹姑娘』;『金玉鳳凰』の経歴/「竹姫」と「竹息子」の物語など、268ページ。

百田弥栄子、「中国の天空神話」、篠田知和基編、『天空の神話-風と鳥と星』、楽瑯書院、2009、pp.351-379
(一) 1/2//(二) 1;女媧型の天を繕う神話/盤古型の天地を支える神話/天の卵生神話/天神が汗と垢で天地を造る神話/天神が聖獣聖禽で天地を分ける神話/天は小さく地は大きい神話/天柱で天を支える神話/天地は連なっている神話/天神が天を上昇させる神話など

→「中国 Ⅱ」のページの「x. いわゆる少数民族など」の項とも照合


森雅子、『西王母の原像 比較神話学試論』、慶應義塾大学出版会、2005
女神;西王母の原像-中国古代神話における地母神の研究(1)/女媧原始-中国古代神話における地母神の研究(2)//
男神と英雄;后羿叙事詩の復原/穆王讃歌/捨て子伝承の系譜-朱蒙に関する一考察/黄帝伝説異聞/崑崙伝承起源考/中国古代の
神統記(テオゴニア)-鯀・禹・啓の神話など、316ページ。
同じ著者による→こちらも参照

ちなみに西王母といえば、もとの勤め先は月僊の《西王母》図を所蔵しています→所蔵品検索のページ [ < 三重県立美術館のサイト


森雅子、「太陽神列伝-古代中国における太陽崇拝の残影-」、松村一男・渡辺和子編、『太陽神の研究 宗教史学論叢7』(上巻)、リトン、2002、pp.31-48

森雅子、「二女伝説-日・月の母への回帰-」、『神話・象徴・文化 Ⅱ』、楽瑯書院、2006、pp.187-212

森雅子、「天界への道-執り成しの女神に関する一考察-」、『神話・象徴・文化 Ⅲ』、楽瑯書院、2007、pp.215-234

森雅子、「西王母の原像・再考-古代中国における比較神話学試論-」、篠田知和基編、『天空の神話-風と鳥と星』、楽瑯書院、2009、pp.329-350
セミラミス伝説/中国への伝播とその影響など

森雅子、「中国の星の神話・断章」、『アジア遊学』、no.121、2009.4、「特集・天空の神話学」、pp.58-64
七夕伝承から感生帝説へ、など
………………………

マルセル・グラネ、栗本一男訳、『中国人の宗教』(東洋文庫 661)、平凡社、1999
原著は Marcel Granet, La religion des chinois, 1922
序文//農民の宗教;古代農民の生活/聖域と農民の祭典/古代の信仰/民間神話と民間伝承//
古代封建時代の宗教;貴族の生活/天の祭祀/土地の祭祀/先祖の祭祀/神話//
公教;儒者/形而上学と正統派の道徳/祭祀と信仰//
宗教の再生;道教/仏教//
現代中国における宗教感情//
マルセル・グラネについて、など、256ページ。

手もとにある1980年刊の仏語本
Editions Imago, petite bibliothèque payot, Parisには、ジョルジュ・デュメジルによる序文が付されています(pp.v-viii)。

加地伸行、『儒教とは何か』(中公新書 989)、中央公論新社、1990
はじめに-葬式と儒教と//序章 儒教における死;〈女の姓を返す〉儒教/仏教における死/中国人の現世観/儒教における死//
儒教の宗教性;〈儒教の礼教性〉批判の無力/宗教の定義/儒教の宗教性//
儒教文化圏;いまなぜ儒教なのか/儒教文化圏の意味//
儒教の成立;原儒-そして原始儒家/孔子の登場/孔子の自覚/孔子の孝と礼制と/儒教の成立/詩書礼楽/学校と官僚層の教養と/道徳と法と/反儒教の老荘//
経学の時代(上);国家と共同体と/原始儒家思想から経学へ/『孝経』/春秋学/礼教性と宗教性との二重構造/経学と緯学と//
経学の時代(下);儒教・仏教・道教-三教/選挙-推挙から科挙へ/朱子学/朱子学以後-そしてキリスト教//
終章 儒教と現代と;現代における儒教/儒教と脳死・臓器移植と/儒教と教育と-そして自然科学的思考の基盤/儒教と政治意識と/儒教と経済観と/日本における儒教//附録 『家礼図』略説など、280ページ。


ジョセフ・A・アドラー、伊吹敦・尾形幸子訳、『中国の宗教』(シリーズ 21世紀をひらく世界の宗教)、春秋社、2005
原著は Joseph A. Adler, Chinese Religions, 2002
中国宗教への誘い;儒教/道教/仏教/民間信仰/さまざまな主題//
商・西周時代;商代の宗教/周初期の宗教//
古典時代;儒家(古典的儒教)/道家(古典的タオイズム)//
初期の中華帝国 漢から唐に至る;宇宙論と民間信仰/儒教/道教/仏教//
近世 宋から清に至る;儒教.道教/仏教/民間信仰/国家宗教/中国における西方の宗教//
近現代;新儒家/道教と民間信仰/仏教の復興/中国の宗教の行方など、282ページ


菊地章太、『儒教・仏教・道教 東アジアの思想空間』(講談社選書メチエ 428)、講談社,2008
シンクレティック東アジア-宗教の実像を求めて/かばいあう親子のどろぼう-情にあふれ馴れあう心性/翼をなくした天女たち(上)-ユーラシアの西から東へ/翼をなくした天女たち(下)-孝との調和と相克/福禄寿、怨恨、呪殺-心がすさむとき求められるもの/草も木もみな仏になる-宗教をぬりかえる自然認識/スモモの下で世直しがはじまる-くりかえされる予言の力/彼らに永遠の休息を与えたまえ-湿潤温暖地域の死生観/東アジアの思想空間へ-思想を生み出す時と場所など、208ページ。
………………………

「中国の神話・宗教」、『世界神話大事典』、2001、pp.1110-1139
中国の神話 その問題点(マクシム・カルタンマルク)/中国の宇宙創成説(同)/中国の天地 太陽、月、星、山、川 四基本方位(同)/古代の女神と始祖の女たち(同)/中国の王権 神話の君主 三皇五帝(同)/中国の「大洪水」 神話思想における大水害(同)/中国辺境の神話と伝説 蛮族と蜀の場合(同)/中国の魔物(同)/火の神話 鋳造工と陶工(同)/洞窟と迷路(同)/道教と神話 老子と不死者にまつわる伝説(同)など

Max Kaltenmark, ‘La naissance du monde en Chine’, La naissance du monde. Sources orientales Ⅰ, 1959, pp.453-467.
「中国における世界の始まり」
盤古と原初の番い//大洪水と世界の調整//天と地の分離//哲学者たちによる世界の起源;老子、42/列子、Ⅰ(紀元前3世紀)/淮南子、3など

カール・ヘンツェ、檜枝陽一郎訳、「シャーマンの衣装とその古代中国美術における意味について」、『ドルメン』、再刊1号、1989.10、「特集 大地と子宮のアーケオロジィ」、pp.4-25
原著は Carl Hentze, “Eine Schamanentracht und ihre Bedeutung für die altchinesische Kunst”, 1960/1963
シャーマンの衣装に観念世界を読む/シャーマンが見る身体解体映像と蘇生映像/古代中国の青銅器に描かれた鳥人像/天への五階層の壁と冥界游泳/腋の下に太陽と月を抱く神人/冥界に棲む二匹の魚とサンショウウオ/古代アメリカの世界創造者=コンドル/岩絵に描かれた「太陽の腋窠」//
ニーベルンゲンの歌と弓形バックル//解説など(特集外)


実吉達郎、『中国妖怪人物事典』、講談社、1996
あいうえお順。760ページ

若水俊、「盤古と大気津比売における比較の問題」、『茨城女子短期大学紀要』、no.5、1977.3.29,pp.13-21 [ < CiNii Articles

鎌田茂雄、「中国宗教よりみた神と仏-実態調査にもとづく問題の提起-」、『仏教思想史』、no.1、1979.11、〈神と仏 源流をさぐる〉、pp.125-150
問題の所在/寺廟の種類と性格/道教廟に祀られた仏教神-観音と地蔵王/仏教儀礼にとり入れられた民間信仰儀礼など

柳田聖山、「神と仏-中国の場合-」、『仏教思想史』、no.1、1979.11、〈神と仏 源流をさぐる〉、pp.151-197

麦谷邦夫、「中国古代思想と風 祭祀・神霊・音楽」、is、no.18、1982.9、「特集 風」、pp.16-19
季節と風/四方風/五行思想と四方風/四方風から八方風へ/大塊の噫気など

小島瓔禮*、「中国の大地の鯰」、宮田登・高田衛監修、『鯰絵 震災と日本文化』、里文出版、1995、pp.186-189
* 筆者名の「禮」のヘンは「礻」

文中「中国には、四世紀初めの『列子』以来、(ごう)あるいは鼇魚が大地を支えているという神話がある」(p.187)における『列子』は、「湯問篇 第五」の蓬莱を始めとする五つの山が15匹の大亀に支えられているという記事のことでしょうか;下掲福永光司訳注『列子 2』、1991、p.19。同箇所に対する註44も参照(pp.31-32)。少し前にも女媧が「大亀の足を切って天を支える四方の柱としたのです」という箇所がありました(p.17)。
こちらにも挙げました


池澤優、「中国の太陽(神)祭祀の諸類型-太陽の象徴と象徴としての太陽-」、松村一男・渡辺和子編、『太陽神の研究 宗教史学論叢7』(上巻)、リトン、2002、pp.9-30
新石器時代に太陽神儀礼が存在した可能性/殷代の太陽祭祀と十日神話/儒家儀礼と王朝祭祀における太陽祭祀など

池澤優、「墓葬出土文書の視点から見た『中国宗教』の成立」、市川裕・松村一男・渡辺和子編、『宗教史とは何か 宗教史学論叢14』(下巻)、リトン、2009、pp.209-237
“死者性”の転倒/宗教としての「天下」/墓葬資料における地方的要素と広域化/popular religion という概念-「中国宗教」の概念化など

諏訪春雄、「日本王権神話の母胎-中国の天の思想と太陽の思想-」、篠田知和基編、『神話・象徴・文化』、楽瑯書院、2005、pp.49-64
天の思想と太陽の思想/中国黄河流域の天の信仰/長江流域の太陽の信仰/長江流域の稲作民;苗族の民俗/雲南省ハニ族の稲魂信仰など

諏訪春雄、「中国の天-北と南-」、『神話・象徴・文化 Ⅲ』、楽瑯書院、2007、pp.203-214
中国の天の神話-北-/中国の天の神話-南-/天の神の北方型と南方型を分けるもの/玉皇神話の形成/中国の世界創造神話の二型/盤古神話の形成など

孫樹林、「盤古の天地開闢と道家思想」、『島根大学外国語教育センタージャーナル』、no.8、2013.3、pp.49-60 [ < 島根大学学術情報リポジトリ SWAN

孫樹林、「女媧神話における生育問題と道家の生成観」、『島根大学外国語教育センタージャーナル』、no.9、2014.3、pp.95-106 [ < 同上 ]

孫樹林、「神話伝説における伏羲氏の位相-『先天八卦』およびその文化・思想上の意義について」、『島根大学外国語教育センタージャーナル』、no.11、2016.3、pp.45-56 [ < 同上 ]

iii. 科学史・天文学史とその周辺

藪内清、『中国の天文暦法』、平凡社、1969
序論 中国における天文暦法の展開//
中国の天文暦法;漢代の改暦とその思想的背景/漢代における観測技術と石氏星経の成立/魏晉南北朝の暦法/唐宋時代の暦法/宋代の星宿/元明の暦法/西洋天文学の東漸//
西方の天文学;唐代における西方天文学/スタイン敦煌文献中の暦書/元明時代のイスラム天文学/クーシヤールの占星書/イスラムの天文台と観測器械//
天文計算法;暦の計算/座標系とその変換/太陽と月の運動/日月食の計算など、364ページ。
1990に増補改訂版あり(未見)。


藪内清、『中国の科学文明』(岩波新書 759)、岩波書店、1970
科学文明の形成/科学文明のパターン/神秘思想の中で/科学文明のひろがり/イスラム文明との交渉/ヨーロッパ文明との接触/西洋文明との衝突など、230ページ。

『中国の科学 世界の名著 続1』、中央公論社、1975
中国科学の伝統と特色(藪内清)//
九章算術(大矢真一訳)/漢書律暦志(橋本敬造・川勝義雄訳)/晋書天文志(山田慶児・坂出祥伸・藪内清訳)/黄帝内経素問(部分訳)(小栗英一・藪内清訳)など、508ページ。

この内、『晋書天文志』の内訳は;
 天の形体/観測器械/天の文なす恒星/中央の宮殿/二十八宿/二十八宿の南にある星の官/天の川の始まりと終り/十二次の度数/洲都の星宿//
 日月と惑星/さまざまな星気/客星/流星/雲気/十煇(じゅううん)(十種の暈)/さまざまな気/歴史にあらわれている証拠//
 月・惑星が星宿を犯す。-恒星の異常な現象を付録/妖星・客星/流星と隕星/雲気

冒頭の「天の形体」(pp.228-236)には、〈周髀=蓋天説〉、〈宣夜説〉、〈安天論〉、〈穹天論〉、〈昕天論〉、〈渾天説〉が記されています。
同じ部分が次の『中国天文学・数学集 科学の名著 2』(1980)、pp.377-391 にも別訳あり。


『中国天文学・数学集 科学の名著 2』、朝日出版社、1980
中国の天文学と数学(藪内清);九章算術/劉微の註釈-附・海鳥算経/中国の宇宙構造論/蓋天・渾天の論争//
『九章算術』解説(川原秀城)/劉微註九章算術(付海島算経)(川原秀城訳)//
ひらかれた宇宙論-解説にかえて(橋本敬造);古代中国の三大宇宙説/渾天説の起原と発達/宇宙のサイズを測る試み-一寸千里の説/宇宙の無限性の認識/宣夜説における無限大の思想/蓋天論者の無限宇宙//
周髀算経(橋本敬造訳)/張衡『霊憲』(橋本敬造訳)/張衡『渾天儀』(橋本敬造訳)/天の形体について(晋書巻一一「天文志」上・天体より)(橋本敬造訳)//
巻末付録=天文学のバビロニア・ギリシア・中国(橋本敬造+編集部);アリストテレス的宇宙と中国の宇宙説/中国・ギリシア・バビロニア/最近出土の考古学資料から見た中国天文学の特徴など、472ページ。

張衡『霊憲』に関して、後掲の安居香山、「緯書における生成論」の「5 『霊憲』の生成論と緯書思想との關係」、『緯書の基礎的研究』、1966/1986、および戸川芳郎、『漢代の學術と文化』、2002、 第1部をも参照

ジョゼフ・ニーダム、牛山輝代編訳、山田慶兒・竹内廸也・内藤陽哉訳、『ニーダム・コレクション』(ちくま学芸文庫 ニ 10-1)、筑摩書房、2009
Joseph Needham, Clercs and Craftsmen in China and the West, Cambridge University Press, 1970 の日本語訳『東と西の学者と工匠』上下(1974・77)全19章から9章を選び、いささか改訳の筆を加えて再編集したもの」(p.336)。
東と西の接触と伝播;科学と技術への中国の貢献/科学の単一性-欠かせないアジアの貢献/中央アジアと科学技術の歴史/中国の古い科学技術文献の翻訳/全人類共有の科学の進化におけるヨーロッパと中国の役割//
中国技術史研究;古代中国の天文学/機械工学への古代中国の貢献/航海用羅針盤の発達にたいする中国の貢献/中世中国の霊薬中毒など、350ページ。


ニーダムについては、→上掲こちら、またあちらも参照

橋本敬造、「『祟禎暦書』にみる科学革命の一過程」、『東洋の科学と技術 藪内清先生頌寿記念論文集』、同朋舎、1982、pp.370-390
宇宙論・運動論・運行論/精度の議論と望遠鏡の評価/観測機器の紹介と製作など

N・セビン、中山茂・牛山輝代訳、『中国のコペルニクス』、思索社、1984
独自に編集された論集。各論文の発表は1966~1976。著者名のスペルは Nathan Sivin
序 日本読者へ//中国の経験に学ぶ;有機体説と歴史学の方法/文化圏を超えるものとしての科学//
中国におけるコペルニクス;イエズス会士による天文学論文の宇宙論的背景/中国の天文学者はコペルニクス説を受け入れただろうか?/明末のイエズス会士の論文にでてくる宇宙論(1608~1640年)/澁川景佑が合成したコペルニクス説/コペルニクスの支持者といわれている人たち/清初のイエズス会士の天文学論文(1646~1760年)/コペルニクスの宇宙モデルの紹介/付記A 周転円に関する中国語の術語/付記B 中国宮廷における太陽中心のオーラリ/付記C 瑪爾象の世界体系とメルセンヌのコペルニクス説//
王錫闡;王錫闡の経歴の背景/天文学の業績/中国の思想にたいする一般的な意義//
中国の時間の概念など、218ページ。

同じ著者の→こちらも参照

川原秀城、『中国の科学思想-両漢天学考』(中国学芸叢書)、創文社、1996
序章 中国の自然科学;中国科学と天文暦数学/漢代の科学//
術数学;ピタゴラスと「数」の論理/術数学と数の二義性/経学と術数学/術数学とピタゴラスの数論//
受命改正朔;受命改正と顓頊暦/経今文学と三正説//
太初改暦と司馬遷;太初改暦/司馬遷と史官の伝統//
劉歆の三統哲学;劉歆とその学術/三統暦の数理構成/劉歆の三統説と五行説/三統暦と経学/王莽革命と三統説(*「莽」の字の草冠の下は「大」ではなく「犬」)//
揚雄と『太玄』;揚雄と擬経/太玄暦の構造/八十一首の陰陽消息説/七百二十九賛の太玄占/『太玄』の構造//
後漢の四分暦と蔡邕の律暦思想;後漢の四分暦と蔡邕の律暦意/六十律/四分暦/律暦意の構造//
終章 天学など、334ページ。


コリン・ロナン、「中国、朝鮮、日本の天文学」、『望遠鏡以前の天文学 -古代からケプラーまで』、2008、pp.297-329
古代中国の暦/星空の図表化/観測機器 グノーモン、アルミッラ天球儀・渾天儀/計時装置/宇宙論/朝鮮における古代天文学日本における古代天文学など

小沢賢二、『中国天文学史研究』、汲古書院、2010
序文(浅野裕一)//「度数」の発見と「尺」・「度」の発見//中国古代における日食予報について//
中国古代における宇宙構造論の段階的発展と占星術の出現;総論 宇宙構造論から見た「天文学」の発生および発展のプロセス/宇宙構造論のめばえと「星」の認識/春秋時代(B.C.770~B.C.454)における東周王朝の宇宙観-「天道」・「地中」の着想と「北辰」・「星宿」の創出-/戦国時代後(B.C.453~B.C.221)における「四分暦」の出現と「二十四節気」および「十二次」の創出-『左伝』および『国語』の成書時期//
春秋の暦法と戦国の暦法-『競建内之』に見られる日食表現とその史的背景-//「顓頊暦」の暦元//「太初暦」の暦元//「武王伐紂年」歳在鶉火説を批判する//『史記』「六国年表」の改訂と「JD」//「天再旦」日食説の瓦解//汲家竹書再考並びに簡牘検署再考-『穆天子伝』「長三尺四寸」の背景//清華大学蔵戦国竹書考//殷人の宇宙観と首領の迭立など、368ページ。

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中村清兄、『宇宙動物園 干支のルーツを探る』、法政大学出版局、1983
宇宙動物園めぐり;動物園のプラン/子の柵 鼠/丑の柵 牛/寅の柵 虎/卯の柵 兎/辰の柵 竜/巳の柵 蛇/午の柵 馬/未の柵 羊/申の柵 猿/酉の柵 鶏/戌の柵 犬/亥の柵 猪//
宇宙動物園参考館;宇宙動物園参考館/十干/十二支/月建/昏と明と歳差/二十八宿と月行/四神/十二分野/歳星、歳星の超辰/歳名/漢武帝の太初元年の干支/『淮南子』の「天文訓」/『春秋左氏伝』の歳星/『漢書』「天文志」、『呂氏春秋』「序意」と「竹書紀年」の年干支/夏正、殷正、周正-三正/二十四節気と十二支/十二命獣/十二獣と陰陽五行//
占星術;十二支と占い/建除十二神/六輝、二十八宿/九星/四柱推命、易占い、西洋占星術など、386ページ。


橋本敬造、『中国占星術の世界』(東方選書 22)、東方書店、1993
占星術を生んだ背景;天と信仰/宇宙儀礼のなかの天と星//
古代中国人の宇宙と星;宇宙の形体/天体を説明する神話と論理//
占星術の展開;天体の運行と暦法/天界と地上の世界//
占星術の実相;天命と支配者の論理/支配と統治のための占星術//
占星術の変容;社会的機能のなかの占星術/占星術と文化など、208ページ。

同じ著者による→こちらおよび上掲 『中国天文学・数学集 科学の名著 2』(1980)所収の「ひらかれた宇宙論-解説にかえて」、またあちらなども参照

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山田慶児、『混沌の海へ 中国的思考の構造』(朝日選書 207)、朝日新聞社、1982
フィルター論;中国の文化と思考様式/革命と伝統/可能性としての中国革命/矛と盾/パターン・認識・制作 中国科学の思想的風土//
極構造理論;医学における伝統からの創造/中国の工業化とその構造 極構造理論序説/空間・分類・カテゴリー 科学的思考の原初的、基底的な形態など、356ページ。
同じ著者の→こちらも参照


山田慶兒、『夜鳴く鳥 医術・呪術・伝説』、岩波書店、1990
夜鳴く鳥/医学の伝授/扁鵲伝説/名医の末期など、320ページ。

山田慶兒、『気の自然像』、岩波書店、2002
気の自然像 運気論モデルをとおして;なぜ運気論をとりあげるか/運気論はいつ生まれたか-『素問』運気七篇の成立/運気論はどう理解されたか(1)-沈括と呉澄による把握/運気論はどう理解されたか(2)-日本における受容/運気論の構成 概念と原理、運用規則、医学への適用/運気論の批判者たち-中国と日本/「気」-その思考法と自然像/気の理論は現代に甦るか、など230ページ。
………………………

池上正治、「中国医学の身体観 北京白雲観『内経図』を読む」、『ドルメン』、再刊1号、1989.10、「特集 大地と子宮のアーケオロジィ」、pp.108-123
「内経図」との出会い/心-北斗を手にした童が遊ぶ/鉄牛は耕し、水車は回る/脊椎-人体を貫く大黒柱/中国医学と道教など

前掲『気の思想 中国における自然観と人間観の展開』(1978)、「第2部第1章第1節 儒家思想における気と仏教」(蜂屋邦夫」)、p.251 では楊泉(呉~晋)の『物理論』について述べられています。楊泉については;
内山俊彦、「楊泉の思想-合理主義的自然観の一道標」、『史林』、vol.50 no.1、1967.1、pp.69-87
があるとのことですが、残念ながら未見。
後掲の

林聖智、「中国北朝期の天文図試論 : 元乂墓を例にして」、1999.3.31
の pp.182-183 でも天の川に関する楊泉の説が紹介されています。

iv. 個々の著述など

山海経 
穆天子伝 
楚辞 
老子、荘子、列子など 
易経 
淮南子 
緯書、讖緯 
五行大義、他 
太玄 
その他 

山海経(せんがいきょう Shān Hăi Jīng );

高間三良訳、「山海経」、本田済・沢田瑞穂・高間三良訳、『抱朴子 列仙伝・神仙伝 山海経』(中国の古典シリーズ 4)、平凡社、1973、pp.453-546、571-577
山海経序(郭璞)/第一 南山経/第二 西山経/第三 北山経/第四 東山経/第六 海外南経/第七 海外西経/第八 海外北経/第九 海外東経/第十 海内南経/第十一 海内西経/第十二 海内北経/第十三 海内東経/第十四 大荒東経/第十五 大荒南経/第十六 大荒西経/第十七 大荒北経/第十八 海内経//山海経原書挿図//解説(pp.571-577)

「『山海経』の古本は、もと三十二篇であったが、漢の劉秀が校定して十八篇とし、これに晋の郭璞が注を加えたものであった」とのこと(p.571)。
なお本訳は、平凡社ライブラリーに収められたとのこと(1994、未見)。
他の内容は;『抱朴子 内篇』(抄)/『抱朴子 外篇』/『列仙伝』/『神仙伝』//解説など、588ページ。


伊藤清司、『中国の神獣・悪鬼たち 山海経の世界』、東方書店、1986
文明社会の内と外//祟りの悪鬼;人を喰う妖怪たち/疫病神たち/災禍をまねく怪物たち-洪水・ひでり/災禍をまねく怪物たち-火災・戦禍・蝗害・労役/悪鬼博物誌(カタログ)-災いをさける方法//
恵みの鬼神;山川の恵み/内科・外科の薬物/懐妊・避妊の薬物/家畜用の薬物/善獣・瑞獣たち-
悪鬼(ヒール)から善神(ヒーロー)へ//
妖怪・鬼神たちの素顔など、264ページ。


松田稔、『「山海經」の基礎的研究』、笠間書院、1994/2006
『山海經』という書物;山經と海經の内容/海經の繪畫的要素/「帝」の説話//
自然觀;動物觀/植物觀/鑛物觀/山岳觀//
神異觀;神格の形狀/五藏山經の水の神/海經の神格/「二女」の傳承/山岳祭祀/羊の犠牲から土の怪へ/山岳祭祀における玉/太陽の神話/風の神話/轉生の神話//
人閒觀;災異と休祥/方位觀の變遷/山中他界觀//
『山海經』の受容;郭璞注引書考/陶淵明「讀山海經」考/日本文學主要作品中の『山海經』など、530ページ。


松田稔、『「山海經」の比較的研究』、笠間書院、2006
上篇 『尚書』との比較;『尚書』禹貢の記述意識//
  『列子』との比較;『列子』の神話的記述/『列子』の「逐日」//
  『呂氏春秋』との比較;四海・四極の距離測量//
  『淮南子』との比較;『淮南子』墜形訓/『淮南子』の十日・共工・禹の治水/『淮南子』の崑崙・西王母//
  「楚辭」との比較;「楚辭」の神話的記述/「楚辭」の巫//
下篇 『山海經』の檢討;『山海經』の海外經と大荒經/『山海經』の鳳凰の系譜//
  「精衞」傳承の考察;「精衞」傳承の成立/「精衞」傳承の變容など、268ページ。


伊藤清司監修・解説、『怪奇鳥獣図巻 大陸からやって来た異形の鬼神たち』、工作舎、2001
成城大学図書館蔵『怪奇鳥獣図巻』の翻刻(p.18、p.20)。江戸時代に制作されたもので、76種の絵図と名称、詞書を含む。
「清朝時代に出まわっていた『山海経』の絵図を下敷きにして筆をとり、それに彩色を施したものであろう」という(p.12)。
また参考資料として、「清・汪紱の『山海経存』全九巻の図」、「漢代の考古学的遺物上の関係図もいくつか」(p.19)を掲載。154ページ。


吉本道雅、「山海経研究序説」、『京都大學文學部研究紀要』、no.46、2007.3.31、pp.27-68 [ < 京都大学学術情報リポジトリ(KURENAI)
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穆天子伝(ぼくてんしでん Mù Tiānzǐ Zhuàn );

山崎藍訳注、「穆天子伝」、竹田晃・黒田真美子編、竹田晃・梶村永・高芝麻子・山崎藍著、『中国古典小説選1 【漢・魏】 穆天子伝・漢武故事・神異経・山海経他』、明治書院、2007、pp.69-148
他の内容は;漢・魏の文言小説(解説・竹田晃)//蜀王本紀/列仙伝(抄)/山海経(抄)/燕丹子/西京雑記(抄)/神異経(抄)/海内十洲記(抄)/洞冥記(抄)/趙飛燕外伝/漢武故事(抄)など、442ページ。

市川勇、「穆天子西征傳説の性質に就いて」、『史苑』、vol.11 no/3/4、1938.3、pp.192-226 [ < 立教大学学術リポジトリ(立教Roots)

桐本東太監訳、岡本真則・島田 翔太・富田美智江他訳注、「『穆天子伝』訳注稿(1)」、『史學』、vol.80 no.4、2011.12、pp.377-437 [ < KOARA 慶應義塾大学学術情報リポジトリ
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楚辞(そじ Chǔ Cí );

星川清孝、『楚辞 新釈漢文体系 34』、明治書院、1970
序/楚辞解題//
離騒(屈原)//九歌(屈原);東皇太一/雲中君/湘君/湘夫人/大司令/少司令/東君/河伯/山鬼/國殤/禮魂//
天問(屈原)//九章(屈原);惜誦/渉江/哀郢/抽思/懐沙/思美人/惜往日/橘頌/悲囘風//
遠遊(屈原)//卜居(屈原)//漁父(屈原)//
九辯(宋玉)//招魂(宋玉)など、364ページ。

屈原(Qu Yuan くつげん)は西紀前4世紀ごろの人(p.11)、宋玉は前290-222(p.17)、前漢末に劉向がはじめて『楚辞』十六巻を編成したとされる(pp.14-15)。劉向(前77-6)は上の『説苑』の著者。


目加田誠、『屈原』(岩波新書 663)、岩波書店、1967
はじめに-端午の節句と屈原-//
屈原の時代と生涯;古代中国における南北文学/楚国の成立/屈原の時代/史記の屈原伝/屈原の出生と少壮時代/屈原 王に疎んぜられること/屈原 江南に放逐されること/屈原 汨羅に投身のこと/楚国の滅亡//
楚辞;楚辞の編纂/離騒/天問/九歌/招魂//
よみがえる屈原文学;後世への影響/民話の中の屈原など、218ページ。

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老子(ろうし Laozi )、荘子(そうし Zhuangzi ;書名の場合『そうじ、そうし』)、列子(れっし Liezi )など;

小川環樹訳注、『老子』(中公文庫 D1)、中央公論社、1973
上篇第1~37章/下篇第38~81章/解説など、160ページ。

「『世界の名著』第四巻『老子・荘子』(中央公論社)に収めた『老子』の部分とほとんど同じで、解説を少し省略した」とのこと(p.156)。
また解説によると、司馬遷の『史記』「老子伝」から推して、老聃は戦国時代の諸子百家の一、「ほぼ前五世紀の末から四世紀前半の人ということになる」(p.145)。他方、『老子』上下二篇自体については、「今日の形に定着したのは漢代のはじめ、おそらく前二世紀であったとするのが、ほとんど通説になっている」(p.146)。


本書からは、「道は一を生ず。一は二を生じ、二は三を生じ、三は万物を生ず」 (下篇第42章、p.86)を こちら(→三重県立美術館ニュース、no.104、2010.4.23、「嵐を呼ぶ男? 新編集長からはこんな言葉が」の記事[ <まぐまぐ!のサイト ])に引用したりもしました。

ちなみに老子といえば、もとの勤め先は橋本平八の《老子》像3種を所蔵しています→ [ < 三重県立美術館のサイト

森三樹三郎訳注、『荘子 内篇』(中公文庫 D11)、中央公論社、1974
第1 逍遥遊篇/第2 斉物論篇/第3 養生主篇/第4 人間世篇/第5 徳充符篇/第6 大宗師篇/第7 応帝王篇/解説など、216ページ。
   同、      『荘子 外篇』(中公文庫 D11-2)、中央公論社、1974
第8 駢拇篇/第9 馬蹄篇/第10 胠篋篇/第11 在宥篇/第12 天地篇/第13 天道篇/第14 天運篇/第15 刻意篇/第16 繕性篇/第17 秋水篇/第18 至楽篇/第19 達生篇/第20 山木篇/第21 田子方篇/第22 知北遊篇/解説など、390ページ。
   同、      『荘子 雑篇』(中公文庫 D11-3)、中央公論社、1974
第23 庚桑楚篇/第24 徐無鬼篇/第25 則陽篇/第26 外物篇/第27 寓言篇/第28 譲王篇/第29 盗跖篇/第30 説剣篇/第31 漁父篇/第32 列御寇篇/第33 天下篇/解説/全篇索引など、356ページ。

『内篇』の解説によると、荘周は「ほぼ前三七〇年ころから前三〇〇年くらいにかけての人であったと推定される。それは戦国時代の中期にあたり、儒家の孟子と同時代である」とのこと(p.206)。

こちらでも少し触れています

福永光司訳注、『列子』1-2(東洋文庫 533/534)、平凡社、1991
1巻;天瑞篇第一/黄帝篇第二/周穆王篇第三/仲尼篇第四//解題など、290ページ。
2巻;湯問篇第五/力命篇第六/楊朱篇第七/説符篇第八など、340ページ。

1巻解題によると、「『列子』もまた戦国末期から漢初にかけて、多くの附会仮託の文章によってふくらみ、劉向の校書(八篇本『列子』の刪定)の後もさらに駁雑なる内容を附加していったと考えられる。現行本『列子』八篇は、戦国末期から東晋時代に至る七、八百年間の思想的遺物を、新古織りまぜ重層的に埋蔵する一大遺跡に見たてることができるであろう」(p.275)とのこと。

こちらや、あちらでも少し触れています

浅野裕一、『古代中国の宇宙論』、岩波書店、2006
上天・上帝信仰の性格;『詩経』・『書経』に見える上天・上帝信仰/墨家の上天・上帝信仰/儒家の上天・上帝信仰//
天道を理法化する世界観;史官による天道の理法化/気の世界観//
道家の宇宙生成論;『老子』の宇宙生成論 『老子』の成立時期、『老子』の作者、『老子』の宇宙生成論、『老子』の文明批判/『太一生水』の宇宙生成論/『恆先』の宇宙生成論/『列子』の宇宙生成論/『韓非子』の宇宙生成論/道家的宇宙生成論の発生//
上天・上帝信仰と道家的宇宙生成論の接触;『十六経』による宇宙生成論の導入/『道原』の宇宙生成論/鄒衍の宇宙生成論//
中国はなぜ科学文明を生み出さなかったのか;神と人類と自然/自然哲学による人類の相対化/宗教と科学など、270ページ。


関連して;

浅野裕一、「『魯邦大旱』における『名』」、浅野裕一編、『竹簡が語る古代中国思想-上博楚簡研究-』(汲古選書 42)、汲古書院、2005、pp.155-174

浅野裕一、「『恆先』の道家的特色」、同上、pp.197-238

竹田健二、「『恆先』における気の思想」、同上、pp.239-259

石島快隆、「道家と神仙との思想史的研究」、『駒澤大學文學部研究紀要』、no.27、1969.3、pp.1-24 [ < CiNii Articles
 同、   「道家と神仙との思想史的研究(承前)」、『駒澤大學文學部研究紀要』、no.28、1970.3、pp.1-9 [ < 同上

今道友信、「一者に向かふ思索の自由について-シナ古典に於ける一即多の問題」、辻村公一編、『一即一切-日独哲学コロクィウム論文集-』、創文社、1986、pp.77-99
東洋に於けるシナ/一者についての文獻學的予備考察/一即多に關する古典の精神史/問ひの構成/思索の經驗の革新/思索の自己生成の力/哲學の問ひ/巨大な魚/變身/一者への方法

「巨大な魚」の節で、『荘子』内篇、「第一 逍遙遊篇」冒頭の1節への解釈が呈示されています。
こちらでも少し触れています


茂澤方尚、「批評と紹介 Myth and meaning in Early Taoism. Theme of Chaos (hun-tun), Girardot, N.J., University of California press. 1983」、『史学』、vol.60 no.1、1991、pp.141-149 [ < 慶應義塾大学学術情報リポジトリ(KOARA)]

橋本敬司、「荘子の胡蝶の夢-物化の構造と意味」、『哲学』、no.51、1999.10.25、pp.61-72[ < 広島大学学術情報リポジトリ

橋本敬司、「阮籍の天と空間」、『広島大学大学院文学研究科論集』、no.68、2008.12、pp.11-32[ < 広島大学学術情報リポジトリ

ちなみに阮籍は竹林七賢の一人で、もとの勤め先は曾我蕭白の《竹林七賢図》を所蔵しています。
その作品解説を書いたことがあったりもしました→こちら [ < 三重県立美術館のサイト

頴川智、「郭店楚簡『太一生水』と郭店楚簡『老子』二十五章の関係について」、『中国哲学論集』、no.30、2004.12.25、pp.1-22 [ < 九州大学学術情報リポジトリ(QIR)
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易経(えききょう I Ching );

高田真治・後藤基巳訳、『易経』上下(岩波文庫 33-201-1/2)、岩波書店、1969
上巻;解説//周易上経 附彖傳 象傳;乾 附 文言傳/坤 附 文言傳/屯/蒙/需/訟/師/比/小畜/履/泰/否/同人/大有/謙/豫/隨/蠱/臨/觀/噬嗑/賁/剝/復/无妄/大畜/頤/大過/習坎/離など、268ページ。
下巻;周易下経 附彖傳 象傳;咸/恆/遯/大莊/晉/明夷/家人/睽/蹇/解/損/益/夬/姤/萃/升/困/井/革/鼎/震/艮/漸/歸妹/豐/旅/巽/兌/渙/節/中孚/小過/旣濟/未濟//
周易繋辭上傳/周易繋辭下傳/周易説卦傳/周易序卦傳/周易雜卦傳など、328ページ。

上巻解説によると、十翼(彖伝上・下、象伝上・下、繋辞伝上・下、文言伝、説卦伝、序卦伝、雑卦伝の十篇)のうち「彖象二伝の文が最も簡奥で、春秋、論語の文に近く、繋辞、文言がこれに次ぎ、その文章内容は中庸、孟子に類し、その製作年代は、おそらく中庸と相前後する戦国の時にあるであろう。序卦、説卦、雑卦等はずっと下って漢初の易学者の作ともいわれている」とのこと(p.25)。

本書からも先の『老子』同様、『周易繋辞上伝』の、「天一地二、天三地四、天五地六、天七地八、天九地十。天の数五、地の数五。五位相得て各々合うことあり。天の数二十有五、地の数三十。およそ天地の数五十有五。これ変化を成し鬼神を行なう所以なり」 (『易経(下)』、、p.233)を こちら(→三重県立美術館ニュース、no.104、2010.4.23、「嵐を呼ぶ男? 新編集長からはこんな言葉が」の記事[ <まぐまぐ!のサイト ])に引用したりもしました。


本田済、『易学-成立と展開-』(サーラ叢書 13)、平樂寺書店、1960
易経の成立;通説とその批判/易の発生基盤/経/左伝に見える易/彖と象/陰陽/繋辞/十翼の完成//
易学の展開;前漢の易/後漢の易学/王弼、それ以後/宋・明の易説/清朝の易学//
筮法//易と中国人のものの考え方など、344ページ。

第1章第6節「陰陽」に騶衍と陰陽家の位置づけ。同第7節「繋辞」は宇宙論の展開中への位置づけ。pp.139-140 に易経の成立過程のまとめ。


金谷治、『易の話 「易経」と中国人の思考』(講談社学術文庫 1616)、講談社、2003
原著は1972刊。
はじめに-占筮と義理//
易の構成;八卦と六十四卦/うらないのことば・「卦辞」と「爻辞」/「経」と「伝」//
うらないとしての易;占筮の方法/亀卜と占筮/中国の知識人と占筮//
『易経』の成立まで;伝説/「卦辞」と「爻辞」の成立/「十翼」の成立 「彖伝」と「小象」、「繋辞」と「文言」、「大象」その他/「易」という名称//
思想としての易;経典としての確立/老荘との関係・王弼の易/宋代哲学の精華・程伊川の易//
易と中国人の考え方;対立と総合/変易と循環/天人合一の思想//
付録;『易経』名言集/うらないのことば・六十四卦など、298ページ。

H.ヴィルヘルム、松代洋一訳、「易経における時間概念」、『エピステーメー』、vol.2 no.10、1976.11、「特集 数学の美学」、pp.50-61
原著は Helmuth Wilhelm, “Der Zeitbegriff im Buch der Wandlungen Ⅰ” 1951

吉野裕子、「『易』と時間 古代中国の宇宙原理」、is、no.17、1982.6、「特集 時」、pp.24-25
易の六義/太極と陰陽二元/八卦図/六十四卦/象と数/消息(息)の卦/時間・空間の一致など

島尾永康・E.J.アイトン、「ライプニッツと易に関する五来欣造の先駆的研究」、『東洋の科学と技術 藪内清先生頌寿記念論文集』、同朋舎、1982、pp.113-131

こちらも参照
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淮南子(えなんじ Huáinánzǐ;地名の「淮南」は「わいなん」);

劉安編、戸川芳郎・木山英雄・沢谷昭次訳、「淮南子」、『淮南子 説苑(抄) 中国古典文学体系 6』、平凡社、1974、pp.3-347
原道訓 第一/俶真訓 第二/天文訓 第三/地形訓 第四/時則訓 第五/覧冥訓 第六/精神訓 第七/本経訓 第八/主術訓 第九/繆称訓 第十/斉俗訓 第十一/道応訓 第十二/氾論訓 第十三/詮言訓 第十四/兵略訓 第十五/説山訓 第十六/説林訓 第十七/人間訓 第十八/脩務訓 第十九/泰族訓 第二十/要略 第二十一//
淮南鴻烈解(高誘)//解説(戸川芳郎、pp.435-443)

「西漢の武帝のころ、劉漢帝国の王族の一人、劉安を中心に、その王国内で、作成された。劉安(前179-前122)は、…(中略)…淮南国の国王であった」(p.435)。
なお、講談社学術文庫に池田知久訳、『訳注 淮南子』(2012)があるとのこと(未見)。

金谷治、『老荘的世界-淮南子の思想-』(サーラ叢書 11)、平樂寺書店、1959
淮南王物語 淮南王とその時代;宿命的な誕生/好文の王/食客/謀反//
  仙人になった王;登仙/鴻宝萬畢//
淮南王の書 淮南子二十一篇;淮南子の歴史/淮南子の内容//
  老荘的統一;要略-多様と統一-/さまざまな立場/神話伝説/道とは何か/自然と人事-無為と有為-/政治/處世と養生/老荘的統一-真人と聖人-など、264ページ。

第1部第2章の2「鴻宝萬畢」は、断片のみ残る中篇8巻について記しており、淮南の方士たちの活動を伝えるものとされています。

薄井俊二、「淮南子地形訓の基礎的研究」、『中国哲学論集』、no.10、1984.10.30、pp.57-77 [ < 九州大学学術情報リポジトリ(QIR)
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緯書(いしょ)、讖緯(しんい);

安居香山、『緯書』(中国古典新書)、明徳出版社、1969
解説;緯書-その不可解なもの 緯書とは何か/緯書という呼称/緯書を学ぶ意義//
    緯書の種類 佚文の整理/どんな緯書があるか/数多い緯書の種類//
    緯書の内容 讖類について/緯類について/讖と緯//
    緯書と予言 予言に亡んだ始皇帝/予言者方士/初期の緯書//
    緯書と革命 前漢王朝の命運と予言/王莽(*「莽」の字の草冠の下は「大」ではなく「犬」)の符命革命/光武帝の図讖革命//
    緯書の盛行と当時の思想界 思想界をリードした緯書/緯書思想への反撥/緯書の禁圧//
    緯書を支えている基本的な考え方 天人相感(天人合一)の思想/緯書は孔子の作ったものである/漢は火徳の王朝である//
    緯書思想の影響 仏教・道教への影響/日本への影響//
    緯書研究のための参考書//
本文;ものの見方、考え方 天と人とは一体である/北極星と天子/星と災異/星と吉兆/瑞祥/陰と陽/五行/占う心//
    歴史と予言 歴史は循環する/竜との合婚/天帝の子としての帝王/予言と革命/奇怪な風貌/無冠の帝王-孔子/礼楽と政治/革命の理論/日本の改元//
    世界と人間 広大な宇宙/大地の中央-崑崙山/万物の生成/神州・中国/神仙へのあこがれ/孝の道/為政者への戒め/民衆と政治など、220ページ。

「発生的には讖類は緯類に先だってあったことが知られる」(p.31)。「緯類が形成されたのはそれ以後、すなわち前漢末から後漢にかけてのことであろう」(p.32)とのこと。


安居香山、『緯書と中国の神秘思想』、平河出版社、1988
プロローグ 中国思想は正確に理解されているか//
漢代思想の流れと緯書;緯書とは何か/祥瑞と災異/合理と神秘の争い/新儒学の形成//
道教の形成と讖緯思想;緯書思想の流行/原始道教教団の成立//
中国の神秘思想と科学;天文占の形成と予言/馬王堆出土の天文気象雑占/天文占から兵書への系譜/緯書の予言とその形成//
陰陽五行思想の形成と展開;陰陽思想と五行思想/王朝革命の思想/自然科学としての漢方//
中国革命の特異性;秦王朝の滅亡と予言/前漢王朝の滅亡と予言/王莽(*「莽」の字の草冠の下は「大」ではなく「犬」)から後漢光武帝へ/中国革命と予言//
緯書の成立とその種類//エピローグ 中国思想研究のこれからの課題など、312ページ。


安居香山・中村璋八、『緯書の基礎的研究』、国書刊行会、1966/1986
思想篇(安居香山) 緯書思想研究における問題の所在;序論/従来の緯書思想研究とその批判/緯書思想研究の基本的態度/緯書思想研究上の諸問題/結語//
  圖讖の形成とその延用-光武革命前後を中心として-;序論/前漢末における劉漢再興への圖讖的活動/光武帝の出現と圖讖/圖讖の延用と革命/結語//
  王莽(*「莽」の字の草冠の下は「大」ではなく「犬」)と符命;序論/王莽の符命政治/符命の特質/王莽の特異性格とその周邊/結語//
  「孔丘秘經」考;序説/秦王説と緯書の立場/秦王説より孔丘秘經説へ/緯書の孔子観/結語//
  緯書における生成論;序論/緯書における生成論の全般的考察/三氣・五運の説/釋經的緯書形成の一側面/「霊憲」の生成論と緯書思想との關係/結語//
  緯書における地理的世界観-特に大九州説について-;鄒衍の大九州説/緯書の大九州説/兩説の關係//
  緯書における大九州説-特に御手洗氏の批判に答えて-;序説/資料取り扱いの相異點/鄒説の再論/緯書資料に對する見解/淮南子に對する見解/結語//
  劉漢關係緯書の五徳終始説;序説/火徳説と緯書/王莽より光武帝へ/結語//
  漢魏六朝時代における圖讖と佛教-特に僧傳を中心として-;序説/圖讖禁絶の歴史/佛教の傳来と圖讖/僧傳に見る僧侶と圖讖/結語//
資料篇(中村璋八) 緯書資料における問題の所在;緯書資料研究における問題/中國における緯書資料/日本における緯書資料/緯書資料の輯佚書とその研究/漢碑に見える緯書説について//
  各緯における諸問題;易緯/尚書緯・尚書中候/詩緯/禮緯/樂緯/春秋緯/孝經緯/論語緯(讖)/河圖・@(名+隹)書/(付)黄氏逸書@(巧-工+攵)通緯と漢學堂叢書通緯逸書考//
緯書研究論文一覧表など、524ページ。

「第1篇第6章 緯書における地理的世界観-特に大九州説について-」および「第1篇第7章 緯書における大九州説-特に御手洗氏の批判に答えて-」に関連して、前掲の御手洗勝、「附録 1 鄒衍の大九州説と崑崙傳説」、『古代中國の神々-古代傳説の研究-』、1984 も参照
本書の書評が後掲の戸川芳郎、『漢代の學術と文化』、2002、pp.142-165 に所収


杉本忠、「讖緯説と陰陽五行説」、『史学』、vol.12 no.4、1933.12、pp.97-127 [ < CiNii Articles

杉本忠、「讖緯説の起源及び發達(一)」、『史学』、vol.13 no.2、1934.8、pp.55-103 [ < CiNii Articles ]
 同、  「讖緯説の起源及び發達(二・完)」、『史学』、vol.13 no.4、1934.12、pp.51-82 [ < 同 ]

清水浩子、「讖緯説と災異説」、『アジア遊学』、no.29、2001.7、「特集・予言の力」、pp.24-34
讖緯とは/予言について/災異説について/災異説の「予言」化/『易』と災異説/讖緯思想がつくられるまで/讖緯説の流行/讖緯(予言)批判/緯書の成立/讖緯説と災異説など

清水浩子、「孝経緯の宇宙観」、『宗教研究』、vol.81 no.4、2008.3.30、pp.1044-1045 [ < CiNii Articles
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五行大義(ごぎょうたいぎ)、他;

島邦男、『五行思想と禮記月令の研究』、汲古書院、1971/2004
五行説の成立;五行の成立/五行説の成立 鄧陵の五行説、鄒衍の五行説//
五行説の展開;終始五徳説 鄒衍の五徳説、秦漢の五徳説/陰陽主運説 鄒衍の主運説、四時篇の主運説、幼官篇の主運説//
呂氏春秋十二紀首章の成立;原始十二紀 原始十二紀の編纂、呂氏十二紀と時則十二紀/漢書十二紀 禁藏・輕重己・七臣七主・度地・五行篇の時令、音律・洪範五行傳の時令、漢書十二紀の成立、時則十二紀と呂氏十二紀の時令の相違、漢初十二紀の典據//
禮記月令の成立;漢初十二紀以降の時令 國語・呂氏春秋・淮南子の引用時令、五季・八節の時令、周書月令・皇覽逸禮・王居明堂禮、明堂月令・今月令/禮記月令と呂氏十二紀//
漢代の五行説 漢初の五行觀 時節の認知に關する事項、時節の對應に關する事項、時節の盛徳に關する事項/土王説と五行相生説 土王説、五行相生説/陰陽五行説の成立 董仲舒の五行説、劉歆の五行説、揚雄の五行説、白虎通徳論の五行説など、346ページ。
付;「弘前大学名誉教授 島邦男先生に聞く 五行思想の成立と展開」、『経絡医療』、1977.1、抜刷(16p.)


中村璋八、『五行大義』(中国古典新書)、明徳出版社、1973
解説;五行大義の成立とその流伝/撰者、蕭吉の略伝とその著書/五行大義の日本への影響/五行大義編纂の意図とその構成/五行大義の価値/五行大義の鈔本と刊本/五行大義の研究書//
本文;五行の意義//支干の意義;支と干/十干とは/十二支とは/十二支の別名//
五行の本体と性質;体と性/木の性/火の性/土の性/金の性/水の性//
支干と数//五行相生とは//
支干とその配当;支干と陰陽/支干と五行/支と干との配当/空亡(孤・虚)とは/鬼門とは/一歳の三百六十日であるのは/支干と九星・九州/支干と人身・五臓//
五行と気味;五味とは/食物と五味/穀・菓と五行/季節と食物/病気と五味/食物と性格//
情と性;五性と六気/六気と五行/六情と六気/五臓・六府と六情/性・情と五行・十二支//
神々について;神とは/三星と天一・太一/十二神将/太一の十六神/九宮の十二神/十二月将/十二将/遁甲の九神/八使の神、その他//
五霊について;食と獣と虫と/五霊とは/六神とは/禽獣と八卦//付・原文など、258ページ。

撰者とされる蕭吉は、「梁の武帝の治世(恐らく五三〇年代)に梁の地に生まれ、…(中略)…転変極まりない六朝末から隋にかけての乱世に生きのび、煬帝の時、現職のまま天寿をまっとうすることができた(多分、五三〇代-六一〇前後、八十歳前後)」とのこと(p.19)


ある一節(p.215)をエピグラフとして用いたりしたこともありました→「植民地主義観光客の西方見聞記」(1995)<美術の話

中村璋八、「五行大義と道教」、『駒澤大學外国語部研究紀要』、no.6、1977.3、pp.123-143 [ < CiNii Articles

余欣、佐々木聡・大野裕司訳、「中国中世における陰陽家の第一人者-蕭吉の学と術」、『怪異を媒介するもの』、2015、pp.227-248
陰陽五行学の理論の系譜についての再検討//
蕭吉の陰陽五行学の論理と実践;鼠妖(鼠の怪異)/回風(つむじ風)/桃湯と葦火/謝土と置五帝坐、蝦蟆(カエル)


中嶋洋典、『五色と五行-古代中国点描』(ぼんブックス)、世界聖典刊行協会、1986
天壇の瓦-序章にかえて/北陵の巾舞/黄色い甍/瑠璃の瓦/五色の壇/五徳の転移/水徳と黒/朱縄の祭壇/朱色の痕跡/古代人の色/四神と方位/天の思想-屋根と天井/天の思想-天壇ふたたび/社と樹木思想/五木の精/鬼門と門神/鬼と鎮墓獣/彊良と土伯/神楽の採り物-七支刀のことなど/鹿の角考/再説・鹿の角考/再生した角/再生願望/魂の依代/方明と依代/五行思想の発生-結びにかえて、など、318ページ。

根本光人監修、根本幸夫、根井養智、『陰陽五行説 その発生と展開』、薬業時報社、1991
陰陽五行説誕生前夜(根本幸夫)/陰陽論の発生と展開(同)/五行説の発生とその展開(同)/陰陽論と五行説の結合(同)/治療基礎理論としての五行説(根井養智)/五行説の鍼灸治療面への影響(同)/五行説と色体表(同)/陰陽五行説の各界への影響(根本幸夫)/陰陽五行説の現代的意義(同)//
付録 陰陽応象大論/金匱真言論など、306ページ。


古藤友子、「陰陽五行説と占い」、『アジア遊学』、no.29、2001.7、「特集・予言の力」、pp.14-23
陰陽五行説の成立;陰陽説/五行説/両説の結合//
循環する相互関係;相生説の循環/相勝説の循環/十干、十二支の循環//
天人の相互関係;天譴論/天人相関説など

董仲舒(Dong Zhongshu とうちゅうじょ)に関しては;

日原利国、『春秋繁露』(中国古代新書)、明徳出版社、1977
解説//第1 楚荘王/第2 玉杯/第3 竹林/第4 玉英/第5 精華など、196ページ。

「17巻、82編からなり、そのうち3編を欠いて、実際は79編を存する」(p.21)内の、「初めの5編」(p.192)で、玉英編冒頭の「一年のことを元年と称するのは、ものの始まりを重大と考えるからである」(pp.129-130)といった箇所が見受けられるものの、五行に関するまとまった章句は本訳書には含まれていません。

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太玄(たいげん Tai xuan );

鈴木由次郎、『太玄経』(中国古典新書)、明徳出版社、1972
解説;太玄経の構造/太玄経の八十一首/太玄経の思想/揚雄の人品を論ず//
本文など、280ページ。

「太玄経は前漢末の揚雄(前五三-後一八)が易経の形式に模倣して著した占筮書・哲学書である」(p.9)。揚雄はYang Xiong ようゆう。
「一、本書は太玄経の七百二十九賛辞を一年の毎日昼夜に配当し、併せてそれに五行、二十四気、七十二候、二十八宿、祝日等を附記した。一、本書は賛辞のみを説き、その測辞はこれを省略したが、測辞の意味はこの書の賛辞説明の中に充分生かされているはずである」(p.1)とのこと。


上掲の川原秀城、『中国の科学思想-両漢天学考』、1996、「Ⅴ 揚雄と『太玄』」も参照

辛賢、『漢易術數論研究-馬王堆から「太玄」まで-』、汲古書院、2002
序論;研究の目的/構成と方法//
六十四卦の「數」と「理念」;「易」の新出土資料/卦序形式の相違/分經をめぐる認識/通行本六十四卦の數と理念/帛書本六十四卦の數と理念//
孟喜・京房の卦氣六十四卦構造;前漢期の術數的傾向/前漢期周易學の展開/卦氣六十四卦の十二進法的構造//
京房の八宮世應構造;八宮世應六十四卦構造/八宮世應積算構造//
『太玄』の八十一首七百二十九賛;揚雄と『太玄』/八十一首の卦氣構造/七百二十九賛の暦算構造/『太玄』の「首」と「賛」の構造など、260ページ。

同じ著者による→こちらも参照

辛賢、「『象』の淵源 : 『言』と『意』の狭間」、『大阪大学大学院文学研究科紀要』、no.48、2008.3.31、pp.1-31 [ < 大阪大学学術情報庫 OUKA(Osaka University Knowledge Archive)
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戸川芳郎、『漢代の學術と文化』、研文出版、2002
原初的生命觀と氣の概念の成立 總論//
後漢期における氣論;後漢を迎える時期の元氣 陰陽家の則天主義、太極・太一・道、元の思想と元氣、「易」の太極と「春秋」の元、元氣の概念の成立、王充の氣論/訓詁にあらわれた氣の資料//
気一元論;「気」という漢字/「気」のことばの意味/陰陽の気 五行の気/「元気」の成り立ち-「春秋」と「易」と/天人相関の考え方//
帝紀と生成論-『帝王世紀』と三氣五運-/「忽生」と變化/[書評]安居香山・中村璋八著『緯書の基礎的研究』/[書評]安居香山著『緯書の成立とその展開』//
[對談]「無」とは何か-中國思想と「無」- 三枝充悳/戸川芳郎//
生成論と〝無〟;三氣/太素/道と無/太易と無/有と無//
人間史のこと;「古史」/通史/『帝王世紀』/五運と三皇/中國思想//
郭象の政治思想とその「荘子注」-「極小大之致、以明性分之適」に示された意圖を焦點に-;郭象の周邊と「荘子注」の疑案/「荘子注」の制作意圖/無為と自任/各物と性分/各物の本體//
「貴無」と「崇有」-漢魏期の經藝-;三氣五運のこと/「有と無」の生成論/貴無論/崇有論//荘子批判-中國哲學界に學ぶもの-//
王充定命論試探;人性論/「壽命」説/「命」定論/「命驗」論//
王充人格論辨説;儒生と文吏/知識と人格/儒生・文儒・通儒/文人・鴻儒一斑//
東漢初期にあらわれた政治思想の一形態-王充歴史觀剖析-//文儒ということ//
王充-孤高の實證的批判家-;出自と經歴/『論衡』/天道と人道と/命定論と頌漢思想/人材と文章と/評價//
四庫全書總目提要「論衡」譯注竝びに補説 附 王充關係研究文獻類目//
王充・『論衡』關係研究論著目録(井ノ口哲也)など、612ページ。

本書の書評→神塚淑子、『東方』、no.268、2003.6、pp.20-23 [ < 東方書店
第2部の王充論にしぼった書評→小川晴久、『二松学舎大学人文論叢』、no.73, 2004.10.10、pp.146-151 [ < CiNii Articles

先に触れた〈三気・四始・五運説〉については(→こちら)、本書第1部、就中、「原初的生命觀と氣の概念の成立 總論」、「帝紀と生成論-『帝王世紀』と三氣五運-」、「生成論と〝無〟」、「 『貴無』と『崇有』-漢魏期の經藝-」がまとまった形で記述してくれています。
また、そこで触れられる、天地開闢から現在までを「276万745年」とする算出は(pp.118-119、p.133(31)、p.237、p.294)、「こういう、とてつもない想像がどうして出てきたか私はまだ充分解答を得ておりません」(p.294)と記されるものの、後の邵康節の〈元会運世〉説等との比較を促すものではあるのでしょう(→こちらを参照)。
他方、「帝紀と生成論-『帝王世紀』と三氣五運-」と「人間史のこと」で述べられる〈古史〉のあり方は、いわゆる〈古史古伝〉を連想させずにいません(→こちら)。

こちらや、あちらでも触れています。

王充(Wang Chong おうじゅう)に関しては;

王充、大滝一雄訳、『論衡 漢代の異端的思想』(東洋文庫 46)、平凡社、1965
自紀篇-作者の自伝-/逢遇篇-君主との「めぐりあい」について-/累害篇-中傷について-/物勢篇-「物」の本質について-/異虚篇-異変や災害にたいする説明の嘘をただすこと-/雷虚篇-雷にたいする説明の嘘をただすこと-/芸増篇-儒教の経典にみられる誇張について-/問孔篇-孔子のことばを検討すること-/超奇篇-もっともすぐれた文章とはなにか-/商虫篇-害虫論の誤りをただすこと-/自然篇-自然には意志があるのか-/論死篇-霊魂の行方について-/実知篇-超経験的知と経験知について-/対作篇-この著作について-//解説など、236ページ。

王充は後漢の光武帝の建武3年(西暦27年)に生まれ、70歳から78歳のあいだに没する。『論衡』は現在全30巻、84篇からなる。


佐々木聡、「王充『論衡』の世界観を読む-災異と怪異、鬼神をめぐって」、『怪異を媒介するもの』、2015、pp.189-205
祥瑞災異思想と天人相関;後漢代における災異説の一般的な解釈/理念的災異と通俗的災異釈//
王充『論衡』の鬼神論;論死篇の無鬼論/紀妖篇・訂鬼篇に見える妖祥論/妖祥論の敷衍解釈の具体例//
『論衡』に見える後漢代の世界観

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司馬遷、小竹文夫・小竹武夫訳、『史記』全8巻(ちくま学芸文庫 シ 2-1~8)、筑摩書房、1995
『筑摩世界文学体系6 史記Ⅰ』(1971)、『同7 史記Ⅱ』(1971)にもとづく。
1巻;本紀、388ページ/2巻;書・表、282ページ/3巻;世家(上)、390ページ/4巻;世家(下)、320ページ/5巻;列伝1、342ページ/6巻;列伝2、352ページ/7巻;列伝3、358ページ/8巻;列伝4、330ページ

司馬遷は Sima Qian しばせん、『史記』は Shǐjì、しき。
「本書は完全なる全訳ではなく、『表』十巻に関しては本体の表そのものは省略されて、それぞれの巻の叙論にあたる太史公の言のみが訳されている…(中略)…全体の配列に関して、本来は『表』十巻の次に『書』八巻が続くのに、『小竹史記』では『書』八巻のあとに省略形の『表』十巻がおかれている」とのこと(1巻「解説-『小竹史記』について-」礪波護、pp.381-382)。

とりわけ2巻所載の「律書第三」、「暦書第四」、「天官書第五」、「封禅書第六」の他、5巻所載の「孟子荀卿列伝第十四」に騶衍(鄒衍)の〈大九州説〉が記される(pp.221-222)など、随所に興味深い情報が述べられています。


班固、小竹武夫訳、『漢書』全8巻(ちくま学芸文庫 ハ 10-1~8)、筑摩書房、1997-1998
『漢書』上下巻(筑摩書房、1977-1979)にもとづく。
1巻;帝紀、480ページ/2巻;表・志(上)、684ページ/3巻;志(下)、652ページ/4巻;列伝Ⅰ、598ページ/5巻;列伝Ⅱ、656ページ/6巻;列伝Ⅲ、622ページ/7巻;列伝Ⅳ、666ページ/8巻;列伝Ⅴ、610ページ

班固は Ban Gu はんこ、『漢書』はかんじょ。
とりわけ2巻所載の「律暦志第一上」、「律暦志第二下」、「郊祀志第五上」、「郊祀志第六下」、「天文志第七」、3巻所載の「五行志第七」、「地理志第八」、「芸文志第十」など。


「五行志第七」についてはまた;

班固、冨谷至・吉川忠夫訳注、『漢書五行志』(東洋文庫 460)、平凡社、1986
解説(吉川忠夫)//
上;序/五行//
中之上;五事/貌(容貌)/言(言葉)//
中之下;視(目)/聴(耳)//
下之上;思(思慮)/皇極(君主の中正)//
下之下;日月乱行・星辰逆行など、358ページ。

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宇杉和夫、「7031 <世界の中心>である崑崙山の<反復的構造>と中国的世界の<反復的構造><反復的構造の中心をもつ空間>の位置づけろその事例についての研究 その10」、『学術講演梗概集. F, 都市計画, 建築経済・住宅問題, 建築歴史・意匠 1989』、1989.9.1、pp.61-62 [ < CiNii Articles (有料)

北村永、「羽人像を中心とする『漢代神仙世界図』考」、『美学』、no.174、1993.9.30、pp.57-68 [ < CiNii Articles

池田知久、「中国古代の天人相関論-董仲舒の場合」、溝口雄三・浜下武志・平石直昭・宮嶋博史編、『世界像の形成 アジアから考える[7]』、東京大学出版会、1994、pp.9-75
はじめに-三つの構成要素/「天子」権力-「人君」の倫理性・政治性の善悪/「天」-人格神的な主催者としての「天」/「災異」と「祥瑞」-世界の諸現象の真因など

林聖智、「中国北朝期の天文図試論 : 元乂墓を例にして」、『研究紀要』、no.20、京都大学、1999.3.31、pp.173-204 [ < CiNii Articles

渡辺信一郎、「天下の領域構造 : 戦国秦漢期を中心に」、『京都府立大学学術報告. 人文・社会』、no.51、1999.12.25、pp.17-43 [ < CiNii Articles

劉信芳、大櫛敦弘・遠藤隆俊訳、「曾侯乙墓衣箱上的宇宙圖式」、『高知大学学術研究報告. 人文科学』、no.55、2007.3.30、pp.71-81 [ < 高知大学学術情報リポジトリ

長村真吾、「博山炉原型考 : 崑崙山との関係を中心に」、『アジアの歴史と文化』、no.11、2007.3.31、pp.57-75 [ < 山口大学学術機関リポジトリ(YUNOCA)

iv. 他界観など

澤田瑞穂、『地獄変 中国の冥界説』(アジアの宗教文化 3)、法蔵館、1968
地獄の経典;仏教の地獄説/道書の羅鄷説/十王経/玉暦鈔伝/血の地獄//
冥府とその神々;泰山と東嶽大帝/華山司命/城隍神/崔府君/四川鄷都県//
入冥譚;入冥説話の類型/閻羅王と冥官/地獄一瞥/借屍還魂/鬼郷譚//
地蔵と目連;地蔵菩薩/地蔵の信仰と民俗/盂蘭盆/冥間救母/目連戯//
地獄文学;地獄変/断獄と史論/冥府審判劇/地獄文学としての宝巻/閻王の判決録//
現世と冥界;冥府に出入する者/葬祭と冥界観/紙銭の効用/受生寄庫銭/冥途路引//結語など、242ページ。

同じ著者による→こちらも参照


曽布川寛、『崑崙山への昇仙 古代中国人が描いた死後の世界』(中公新書 635)、中央公論社、1981
はじめに//崑崙山;崑崙伝説/棺に描かれた崑崙山 長沙砂子塘棺漆画、長沙馬王堆第一号墓朱地彩絵棺漆画/崑崙昇仙//
昇仙図;戦国時代の昇仙図 長沙子弾庫楚墓出土帛画・陳家大山楚墓出土帛画/神話的世界の展開 長沙馬王堆一、二号墓出土帛画/昇仙後の生活 臨沂金雀山九号墓出土帛画/神話の世界から神仙の世界へ 洛陽卜千秋墓頂脊壁画//おわりに、など、206ページ。

同じ著者の→こちらや、またあちらも参照


伊藤清司、『死者の棲む楽園 古代中国の死生観』(角川選書 289)、角川書店、1998
序章 人間の死と霊魂//死者霊の棲む泰山;人の魂を呼び出す泰山の神/定められている人間の寿命/冥界から戻ってきた死者/冥界での死者の暮らし//
山上の他界・崑崙山;山と不死/西王母と穆天子/崑崙昇仙図/崑崙不死の信仰/西王母信仰//
海上の他界・蓬萊山;常世のくに・蓬萊山と東海の方士たち/方術と詐術の間/泰山封禅と羽化登仙//
死者の棲む家と黄泉;墳墓と殉葬/黄泉と再生//
終章 死者の棲む楽園など、256ページ。

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吉田光邦、「神仙思想 不老不死の世界」、『不死の信仰 古代文明の謎と発見8』、毎日新聞社、1978、pp.221-263、271-272
神山と神人の物語;始皇帝の見果てぬ夢/神々の住む崑崙山/淮南王劉安//道教の成立;老荘哲学の展開/道教の世界観/「永遠の生」へのアプローチ//
中国錬丹術の系譜;不老不死の薬/『周易参同契』の錬丹術/『抱朴子』の錬丹術/神仙たちの世界など

三浦國雄、「中国古代人の地下世界観 馬王堆帛画雑感」、is、no.57、1992.9、「特集 地下世界」、pp.46-49
地下他界に背を向けた帛画の主人公/洞天の空間的位相/魂魄の離別の回避など

山田利明、「冥界と地下世界の形成」、田中純男編、『死後の世界 インド・中国・日本の冥界信仰』、東洋書林、2000、pp.94-114
魂と魄と鬼と/仮面と木主/冥界と地下世界の形成/泰山/興教大師覚鑁と密厳国土など

菊地章太、「『あの世』の到来-『法滅尽経』とその周辺-」、田中純男編、『死後の世界 インド・中国・日本の冥界信仰』、東洋書林、2000、pp.115-146
「この世」が「あの世」になる。-はじめに-/僧侶が堕落し世が乱れる。-法滅尽思想の系譜-/大災害が襲い人々が死に絶える。-劫災思想の系譜-/救いはいったいどこにあるのか。-救済思想の系譜-/誰のために。-『法滅尽経』の成立-など

田中文雄、「泰山と冥界」、田中純男編、『死後の世界 インド・中国・日本の冥界信仰』、東洋書林、2000、pp.147-173
仏教経典中の泰山/十王信仰と泰山/「太山の崩れるが如き」拝礼法/太山崩の歴史的事実と信仰など

丸山宏、「道教儀礼の言語と民俗」、田中純男編、『死後の世界 インド・中国・日本の冥界信仰』、東洋書林、2000、pp.174-201
台湾南部における道教と民俗宗教の関係/道教儀礼における言語表現など

河野訓、「『普曜経』における「神」の観念」、『印度學佛教學研究』、vol.51 no.2、2003.3.20、pp.755-750 [ < J-STAGE

池澤優、「中世中国における“死者性”の転倒-六朝志怪を中心に-」、松村一男編、『生と死の神話 宗教史学論叢9』、リトン、2004、pp.57-94
漢代に至るまでの死者性の概略/六朝前期(3・4世紀)の志怪における死者/六朝後期(5・6世紀)の志怪における死者など

鈴木あゆみ、「中国仏教における六道観の一考察-死後の世界としての六道-」、『印度學佛教學研究』、vol.54 no.2、2006.3.20、pp.594-597 [ < J-STAGE

中西久味、「唐代小説における冥界観」、細田あや子・渡辺和子編、『異界の交錯 宗教史学論叢11』下巻、リトン、2006、pp.85-111
冥界における地獄のイメージ/天曹と地府/閻羅王と地蔵菩薩/冥官のイメージ/判冥のこと/冥界と禄寿など

紙村徹、「古代中国の霊魂観-ニューギニア研究者の視点から」、『アジア遊学 128 古代世界の霊魂観』、勉誠出版、2009.12、pp.33-42
霊魂とはなにか、そして「魂魄」について/ニューギニア高地エンガ族の霊魂観との類比と対比/二種の霊魂の配置-古代中国とニューギニア高地など
2013/08/10 以後、随時修正・追補
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