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扉の蔭の秘密 *
Secret beyond the Door...
    1947年、USA 
 監督   フリッツ・ラング 
撮影   スタンリー・コルテス 
編集   アーサー・ヒルトン 
 プロダクション・デザイン   マックス・パーカー 
 セット装飾   ジョン・P・オースティン、ラッセル・A・ガウスマン 
    約1時間39分 
画面比:横×縦    1.37:1 
    モノクロ

BS放送で放映
* 放映時の邦題は『扉の陰の秘密』、ビデオやDVDでは『扉の影の秘密』とのこと
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 『死滅の谷』(1921)、『メトロポリス』(1926)に続いて本サイトでは3本目、トーキーとしては今回が初めてとなるフリッツ・ラングの監督作です。ラングの作品としてはあまり高くは評価されていないようで、また作中で超自然現象も起こりませんが、『ジェイン・エア』型の典型的なゴシック・ロマンスではあります(→こちらも参照)。ルーファス・キングの小説が原作とのことですが、邦訳があるのは知ったばかりでまだ見ておりません。原作との比較等については下掲の紀田順一郎のテクストを参照ください。

 セット装飾のラッセル・A・ガウスマンは1920~40年代のユニヴァーサル作品では幾度となく見かけました→こちらを参照。似たようなものを見た気がすると思えば、後半でヒロインがさまよう霧の林は[ IMDb ]の"Trivia"によると、やはりユニヴァーサル製作の『狼男』(1941)と同じセットとのことです。
 音楽のミクロス・ローザには『バグダッドの盗賊』(1940)を初めとして、多くの参加作があります。どこかで耳にしたような気がする、というのは他の作品で聞いたのでしょう、ローザ節が冒頭から鳴り響きます。
 主演のジョーン・ベネットは後に『血の唇』(1970、監督:ダン・カーティス)や『サスペリア』(1977、監督:ダリオ・アルジェント)で再会できることでしょう。相手役のマイケル・レッドグレイヴはまったく気がつきませんでしたが、英国の俳優で、『回転』(1961)の冒頭だけに出ていたとのことです。相手役の秘書を演じるバーバラ・オニールは『恐怖のロンドン塔』(1939)で女王役でした。冒頭だけに出てくるヒロインの兄・後見人役のポール・キャヴァナーは、『奇妙な扉』(1951)や『肉の蝋人形』1953年版(→こちらも参照)に出ていたという。
 相手役の姉に扮するアン・リヴィア(リヴェール)は本サイトでは『悪魔の命令』(1941)、『呪われた城』(1946)に続く登場です。本作も含めていずれも一癖ある役どころでした。思わず応援したくなってしまいます。

 タイトル・バックはシュルレアリスム風の絵です。右寄りに消失線が収斂する地平、その上に光がさしかけた夕暮れか暁、雲がいくつも浮かぶ暗めの空を背景に、左寄りに斜めになった大きな扉が描かれています。扉の部分のみ陰影が濃い。
 続いて水面の上をカメラが滑っていきます。新聞紙で作った折り紙の船、喇叭水仙などが映りこんでくる。この間ヒロインのモノローグが続きます。本作ではヒロインのモノローグが随所で重ねられます。
 モノローグはそのまま、揺れて鳴る鐘のアップを経て、教会の2階回廊から下の祭壇方面が見下ろされる。右手前には磔刑像の背がシルエットとして配されています。切り替わると堂内の装飾が次々と、今度は下から見上げられて右から左へ撫でていかれる。多少上下しつつ、最後に男の背にたどり着きます。左奥の扉口からヒロインが入ってくる。左手前に捻り柱が見えます。どうやら結婚式らしい。

 ヒロインと年の離れた兄であり後見人でもあるリック(ポール・キャヴァナー)のオフィスでヒロインのシリアと話す場面に続いて、弱っていたリックの歿後、同じオフィスで前段で登場していた弁護士ボブ・ドゥワイト(ジェイムズ・ショーイ)がシリアと話します。

 シリアはボブの勧めで、友人のポター夫妻とメキシコに来ました。街路をカメラは左から右へ流していく。女の悲鳴とともに小刀による決闘騒ぎが勃発します。向こうへ行こうというイディス・ポター夫人(ナタリー・シェイファー)に抗ってシリアはその場にとどまる。決闘者の1人が投げた小刀がヒロインの手のすぐそばに突き刺さるのでした。シリアは誰かに見られていると感じます。
 カフェでポター夫人が席を外した時(ちなみに夫のアーサーは何度か夫人の話に出てきますが、本篇中では姿を映されることがついにありませんでした)、シリアのテーブルに視線の主が現われる。シリアが右から光を当てられつつ、顔全体が照らされているのに対し、視線の主である建築家マーク・ラムフェア(マイケル・レッドグレイヴ)は顔の右半分が陰に入っていたりします。


 3日後、シリアとマークは「願いの泉」を前にしている。泉はさほど大きくない円形の縁で枠取られ、縁の内側に蠟燭がずらっと並べてあります。また2人の背後の壁には、枝葉の影が横に歪んで、大きく薄く落ちている。

 約14分、冒頭の教会での結婚式です。シリアを出迎えるべく進むマークが陰の中に入ってしまったりします。また鐘のアップが挿入される。
 日本語字幕では「魅惑の大農園 Hacienda dos(?) encantos」での蜜月です。カメラは壁に設けられた泉に前進、そのまま左上へ、鸚鵡などを映してから今度は右下へと流れ、最後にハンモック上の2人をとらえます。マークの趣味は「的確な(フェリシタス)」部屋の収集とのことです。部屋がそこに住む者に及ぼす影響を考えているらしい。"felicitous"をシリアは「幸福な」の意味にとります。理想の建築を実現できない代わりにマークは雑誌の刊行も手がけている。


 背を向けたシリアが髪を梳くのですが、向こうにある鏡に彼女の顔がしっかりピントを合わせて映っている。鏡は装飾豊かな額に入り、その左右ではアジア風の小神像がそれぞれ手に蠟燭をかざしています。鏡を用いた構図はこの後何度か用いられることでしょう。
 鍵を掛けた扉の取っ手ががちゃがちゃされるのを見たシリアは、扉を出て暗い廊下を奥へ進む。廊下は右4分の1円のアーチが連なり、床は石畳です。奥まで行くとシリアはシルエット化し、左へ入っていきます。
 また暗い廊下です。奥に左下がりの階段、踊り場を経て手前へ5~6段下りる。そこをシリアが下りてきます。下りた先の右に扉口があるらしく、そこから光が洩れている。左手前の壁には縦格子の影が落ちている。その本体が右に暗くあります。床はやはり石畳でした。
 その先にマークがいます。中庭に面している。雑誌売却の件で電報が来た、レヴェンダー・フォールズの実家で落ちあおう、実家は1698年以来そこにある、ニューヨークから車で1時間、川向こうだという。話す二人の向こうの壁に、柵の装飾的な柱の列の影が落ちています。
 メイドのパキータ(ロサ・レイ)は電報など着いていないという。最初の疑念でした。
 また鏡台の構図を経て、ベッドについたシリアがうなされる。陰に浸されていますが、飛び起きると顔に光が当たります。


 約27分、LEVENDER FALLS 駅です。メキシコから5日かかったという。ハーツヴィル、プリンストン、シャーマヴィル行きの列車が出発します。
 迎えに来るはずのマークはおらず、その姉キャロライン(アン・リヴィア)が現われます。口調がはきはきしています。屋敷まで40キロあるという。


 約29分、屋敷の玄関付近が映ります。厚そうな石壁に玄関や窓は刳りこんだ奥にある。玄関とロータリーの間は短い石橋で結ばれ、途中で2~3段のぼりになります。ちなみに館の外観はこれと末尾近くに出てくる一部だけで、全景は最後まで登場しませんでした。
 2階の窓から女が覗いている。石橋がかなり上から見下ろされます。召使いはアンディーとセイラの老夫婦だけ、それにマークの息子デイヴィッドがいる。シリアには寝耳に水でした。

 玄関広間は右に玄関、奥には湾曲階段が左上へのぼっていきます。階段の左下に扉があり、そこから執事が出てくる。キャリーとシリアが階段をのぼるさまが、まずはかなり上から見下ろされる。次いで下からになります。壁には肖像画の周りにいくつも異国の仮面が掛けてある。曾祖父レズリーのコレクションだという。
 階段をあがると奥へ廊下が伸びています。「新築部分」とのことです。廊下の天井には幅の広い梁が規則的に横切っている。突きあたりにも扉が見え、その手前左右にも廊下は伸びているようにも見えます。すぐ左の扉から中へ入ります。


 シリアの部屋です。カーテンで仕切られた扉口の奥は寝室で、田園を描いた壁紙で一面覆われています。前妻の趣味だという。
 大きな鏡があります。下は鏡台でしょうか。手前に左を向くシリア、鏡にはその像と、キャリーの像が映っています。前妻の魅力は人を寄せつけなかったという。


 シリアは扉から出て廊下を奥へ、突きあたりの手前、右側の扉に入ります。製図室でした。奥左の扉から秘書のロビー(バーバラ・オニール)が現われます。顔を半ばスカーフで覆っている。
 シリアとキャリーは廊下を手前へ進みます。カメラは後退する。ロビーは4歳のデイヴィッドを火事から救いだした、その時顔に火傷を負い、スカーフはそれを隠すためとのことです。


 駅です。到着したマークはしかし、シリアが胸もとにつけた花を見て態度を急変させます。
 一人車で帰るシリアはニューヨークに戻ろうかと考えますが、何とかこらえて思い直す。


 廊下の奥にゆるい湾曲アーチ、その向こうで奥へ4段上って踊り場、折れて右上へあがる階段があります。シリアが下りてきて手前に進む。左に扉口、その向かいで壁に鏡がかけてあり、その下はテーブルです。鏡に映るシリアの像がとらえられ、煙草に火をつけた彼女が振り返ると、左の扉口の部屋でしょう、右に暖炉、その奥に窓、、突きあたりに別の扉口が覗く部屋です。暖炉の前の椅子に本を手にしたデイヴィッド(マーク・デニス、[ IMDb ]によると1933年生まれなのでこの時14歳前後となります)が坐っていました。利発です。この部屋は書斎のようで、壁に背の高い本棚がいくつも配されている。暖炉の向かって右にも窓があります。
 シリアは暖炉の向かいにある扉を開き、出てくると奥に湾曲階段のある玄関広間でした。そのまま左から右へ横切る。カメラも従います。右端で玄関扉を開く。相似た動きが変奏を加えて後に見られることでしょう。
 ラムフェア家の祖先は「沼地王」とのことです。


 1週間が経ち、披露宴が開かれます。人でいっぱいの庭が俯瞰されますが、雷鳴に続いて夕立が降ってくる。暖炉の前にシリアとポター夫人、追ってボブも現われます。夫人はフロイトを持ちだし、ボブはマークの全財産が抵当に入っているという。
 キャリーに促されてマークが収集した部屋を披露します。約49分、廊下の奥からマークに率いられた一同がぞろぞろと進み、まずはすぐ左の部屋に入る。ブルーマノワール伯爵夫人のサロンで、1572年8月25日の朝、伯爵によって封印された。聖バルテレミの虐殺がらみで殺人が行わわれたというのです。マークは部屋のことを9年前パリで知った。
 第2の部屋は1913年ミズーリでの洪水にからむ地下室です。入口から床まで階段が左上から右下へ、折れて手前へ下りている。心理学を専攻する学生が口をはさみます。[ IMDb ]のキャストで"Intellectual Sub-Deb"(アナベル・ショー)とあるのがそうでしょうか。"subdeb"は"subdebutante"の略で、「社交会にデビューする前の10代の娘」とのこと。
 第3の部屋はパラグアイの荘園(アシエンダ)主ドン・イグナシオのものでした。
 他にも部屋があるようですが、最後に7の番号をつけた扉の前に着く。ここは未完成だという。


 客の帰った後の書斎です。窓の外では雨が降りしきっている。シリアとマークがいます。マークは母、姉、前妻とずっと女性に世話されてきたことが苦になっているようです。書斎から奥で階段に通じる廊下に出るには、1段上がることがわかります。

 玄関前の石橋の脇でキャリーと執事が花を植えているところにシリアが出くわす場面を経て、また廊下の奥の階段が以前と同じ構図でとらえられ、やはりシリアが下りてきます。陰影がある。書斎からマークの問いただす声が聞こえてきます。相手はデイヴィッドでした。彼はマークが母を殺したという。

 台所らしき部屋でキャリーとシリアが話します。
 シリアの自室に彼女と執事夫人がいる。シリアは窓から玄関付近を見下ろします。7号室の扉を下から見上げるカットをはさんで、また窓から玄関前の俯瞰となる。
 製図室です。右に窓があり、その向こうに直交する壁と窓らしきものが見える。右の窓の手前は扉口で、中はワードローブのようです。
 自室です。鏡台に映る鏡像と実体が同時に捉えられる。


 2階廊下が以前とは逆の方から見られます。奥に階段から上がったところが覗いている。右の壁と天井に格子の影が落ちています。奥からシリアが進んでくる。彼女の影は右斜めに大きく伸びている。
 手前左の扉から製図室に入る。ロビーがいました。傷は整形手術で目立たなくなっている。シリアは黙っていると請け負う。
 マークが入ってきます。右に濃い影が落ちている。向かって左の部屋に入る。そこが自室のようです。こっそり扉に向かうシリアにも右に濃い影が落ちます。
 自室に戻ったシリアはニューヨークに電話を掛ける。バスローブ姿で入ってきたマークがやや下からとらえられます。シャワー上がりということで、髪は撫でつけていない。マークは鏡台の蠟燭が1本短いことに気づく。均衡を欠くといいます。


 書斎の奥にあった扉口が、書斎から1段上がった床になった食堂であることがわかります。

 約1時間12分、古城映画的山場です。玄関広間の階段が上から見下ろされる。灯りは消えています。背を向けてシリアが階段を下りていく。
 切り替わればやや下からの角度で、階段は奥にある。階段を下りたシリアは右から左へ進みます。カメラも少しそれに従う。
 暗い廊下の左奥からシリアが出てきて、手前へ進む。右の壁にシリアが持つ懐中電灯の丸い光が落ちています。手前右の格子戸を開く。カメラは右から左へ動いて、扉口の正面に位置します。背を向けたシリアが奥へ進んでいく。
 暗い廊下の右奥からシリアが出てきて、手前へ進む。左の石積み壁に丸い光が落ちています。手前左の扉に向かう。
 扉の「7」の字に丸い光があてられる。やや下からのアップです。円光が右下に下りると、カメラもそれを追います。鍵穴にシルエット化した手が伸びる。
 カーテンが画面を埋め、奥からシリアが出てくる。カーテンの右にスイッチがありました。中に入ります。かつて前妻の、今はシリアの部屋そのままでした。他は皆本物なのに、ここだけ複製だとシリアは訝る。中国風の小像があります。蠟燭の高さが不揃いであることに気づいたシリアは、ここが前妻の部屋ではなく、今のシリアの部屋を再現したものであると察する。大鏡に左から右へ走るシリアの像が映ります。
 暗い廊下を手前に進む。先にドン・イグナシオの部屋がありました。番号は「3」です。そこを避けるように左の壁に背を寄せながら奥へ進む。
 歩く男の足もとが映されます。
 シリアは格子戸を開け廊下を奥へ、左に曲がる。
 奥から数段下りて手前右の扉口に向かう。
 数段下り、書斎を横切って右の扉に向かう。
 左から玄関広間に入ります。背を向けて奥の階段をのぼる。カメラは左から右、そして左上へ動く。
 階段の上です。奥に廊下が伸びる。カメラはやや上からでしょうか。左の扉からロビーが出てきます。
 階段が上から見下ろされ、次いでおりるシリアが下から見上げられる。
 玄関から外に出ます。霧が這っている。かなり上から見下ろされます。画面左右を窓が枠取っている。
 霧の林を惑います。先に触れたようにこれは『狼男』(1941)と同じセットとのことです。向こうに人影が現われる。悲鳴が上がります。


 約1時間20分、マークの妄想の中でシリア殺しの裁判が開かれている。被告も検事もマークです。判事はシルエットのみ、陪審員たちも頭部はシルエット、ただし胴体部分には光が当たっている。
 マークは自分が女たちに支配されており、自由になれない、潜在的な思考には殺人衝動があったことを認めます。


 朝食の席でマークはロビーに解雇を言い渡します。ロビーはシリアが秘密を漏らしたのだと誤解する。

 マークが廊下を奥から手前へ進んできます。左の扉からシリアの部屋に入る。奥の寝室からシリアが現われます。

 書斎です。キャリーは館を去ります。デイヴィッドも寄宿学校に行ってしまう。

 庭が上から見下ろされます。シリアの部屋です。風がびゅうびゅう鳴っている。シリアは窓の前にいます。

 マークはニューヨークに出発すべく、駅にいる。妙に様式化された場面でした。

 約1時間28分、暗い。シリアが電話をとると、ロビーからでした。
 シリアは格子戸から中へ入ります。7号室に向かう。左下に大きく歪んだ影が落ちています。
 閉じる扉の内側に手の影のみ落ちます。電気がちかちか点滅する。リラを飾ります。これが何かの鍵のようなのでした。
 戸口にマークが現われます。腰あたりでスカーフを両手で伸ばしています。
 煙が入ってくる。扉の鍵がかかっていました。戸口にいる二人はシルエット化しています。
 廊下に火が回る。林でロビーが見ています。
 廊下の先の扉は外に通じていました。外に出ると欄干付きの石橋が伸び、手前で2~3段下ります。左は壁になっており、玄関前の石橋とは別のものということのようです。


 「魅惑の大農園」で蜜月をやり直す二人の姿で本篇は終わりますが、エンド・クレジットでは冒頭のタイトル・バックでの絵が、ただし斜めになった扉を抜いて再登場するのでした。

 『呪われた城』(1946)同様息子は寄宿舎に行ったまま放りっぱなしかいとか、そもそも曰くありげだった息子の様子は結局展開されずじまいでした。このあたりは原作ではどうなっているのでしょうか?
 なお始めに本作を『ジェイン・エア』型と記しましたが、『ジェイン・エア』や『レベッカ』(→こちらも参照)、また『呪われた城』と異なるのは、ヒロインが身よりも財産もない貧乏娘ではなく、お金持ちである点でしょうか。自立心旺盛なのは変わらないにせよ、状況に対する態度が微妙に異なっています。メキシコで決闘騒ぎの場から離れようとしなかったのも、死に魅入られるような傾向を宿していたのかも知れません。もっともこの点もその後展開されたとはいいがたい。
 ともあれ本作では、メキシコの農園も含めて、時として奇妙な影を落とす暗い廊下を進む場面が何度か変奏された点をこそ、評価の対象となるのではないでしょうか。

Cf.,    紀田順一郎、「ルーファス・キング『青髯の妻』とフリッツ・ラング『扉の影の秘密』-心理ミステリとニューロティック映画」、『幻想怪奇譚の世界』、松籟社、2011、pp.189-195
初出はDVD『扉の影の秘密 フリッツ・ラングコレクション』、紀伊國屋書店、2006 のリーフレット


原作の邦訳は;
ルーファス・キング、延原謙訳、『青髯の妻』(ぶらつく選書 03)、新樹社、1950
原著は
Rufus King, Museum Piece No 13, 1946
 
 2016/02/25 以後、随時修正・追補
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