エドガー・ドガ (1834-1917) 《マイヤーベーアのオペラ『悪魔のロベール』のバレエ場面》 1876年 油彩・キャンヴァス 76.6×81.3cm ヴィクトリア・アンド・アルバート美術館、ロンドン Edgar DEGAS The Ballet Scene from Meyerbeer's Opera 'Robert le Diable' 1876 Oil on canvas 76.6×81.3cm The Victoria and Albert Museum, London |
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Cf., | Fiorella Minervino, Tout l'œuvre peint de Degas. Les classiques de l'art, Flammarion, Paris, 1974, pl.XL, p.109 / cat.no.487 『英国国立ヴィクトリア&アルバート美術館展』図録、伊勢丹美術館、大丸ミュージアム・梅田、ひろしま美術館、福岡市美術館、そごう美術館、三重県立美術館、1990-91、pp.130-131 / cat.no.49 小泉順也、「エドガー・ドガとオペラ - 《「悪魔のロベール」のバレエ》から見たグランド・オペラの受容」、澤田肇・佐藤朋之・黒木朋興・安田智子・岡田安樹浩共編、『《悪魔のロベール》とパリ・オペラ座 19世紀グランド・オペラ研究』、上智大学出版/ぎょうせい、2019、第Ⅱ部第4章、pp.216-234 Catalogue de l'exposition Degas à l'Opéra, Musée de l'Orsay, Paris, National Gallery of Art, Washington, 2019-20, p.127 / no.114 |
オペラの上演を描いたこの作品中、舞台はしかし、決して主役ではない。俳優たちは照明に溶けこむかのようで、また身ぶりが連鎖するため、誰かに焦点がすえられることもない。 では前景の人物たちはというと、確かに大きく、量感も施されているが、ほとんど皆後頭部か横顔を示し、しかも向きはまちまちだ。楽団と観客席の境も判然としない。他方舞台の上と下は、つなぎもなく断ち切られる。 画面がばらばらと見えようここでは、しかしそのためかえって、空間はできあいの容器におさまろうとせず、むしろ意図的な擾乱によって活性化されている。それまで絵画空間の前提であった遠近法的な枠組みが崩壊しつつある時 - 近世の終わり、近代の端緒にこの作品は位置している。 |
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(石崎勝基・県立美術館学芸員) 『讀賣新聞』(三重版)、1991.4.27、「ヨーロッパの美 ヴィクトリア&アルバート美術館展 作品紹介 5」 『英国国立ヴィクトリア&アルバート美術館展』(1991/4/6~5/6)より →こちらを参照:『年報1990-91』中の該当頁 [ < 三重県立美術館サイト ] |
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→こちらも参照:ドガ《腕を拭く裸婦》(1891頃)の頁 |
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